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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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kn視点



サークルに新入生の子達が入ってきた。その子達を見て、自分も最近まではあそこにいたなと懐かしんでいた。


na「naです!よろしくお願いしますっ!」


他の子達とは違い元気に挨拶をするna。brが気に入っていきなり話しかけてたのを覚えている。

しばらくして歓迎会の話になりbrがnaに伝えに行こうとnaを探していた。見つけた時は誰かと一緒みたいで話しかけるか悩んでいるとnaがこちらに気づく。


na「あれ?先輩達どうしたんですか?」

br「えとねー、歓迎会するから誘いにきた!」


br達が話をしているとnaの隣にいた子がすごく怖い顔でbr達を見てたのを覚えている。こちらに気付き軽く会釈をするが、眉間の皺は寄ったままだった。


br「…ねぇ、あれ友達??めちゃ睨んでくるんですけど!」

na「あっと…すいません!別に悪気はないんです。もう…他の人がいる時はやめなって!」

?「…いつも通りしてるだけだ。」


不機嫌そうにnaに答える。またbr達が話し始めるとそちらをじっと見ていた。俺は不思議な子だなってしばらくその子を見ていた。


br「じゃぁ、場所はそこね。」

na「はい!楽しみにしてます!」

br「そろそろnaを解放しないと番犬に怒られそうなんで帰るねー。」

na「番犬って…」


俺達はnaに手を振りその場を離れる。のちのちこの番犬呼びが独り歩きをしてこの大学中に知れ渡った。


kn「番犬ねー…」

br「なに?番犬くんの事気になってんの?」

kn「んー?まぁね。」


この時から気になっていた。何度か目にしたが相変わらず眉間には皺が寄っていた。俺は段々とあの子の事を知りたくなっていった。




?「いった!…あっ!すみませんっ!」


たまたま、あの子とぶつかる。謝っている時は眉間に皺は寄らないんだなんて見つめているとほのかに甘い匂いがした。


(あれ…もしかして…?)


俺は急いで名前を聞く。答えてくれるかわからなかったけど、嫌々答えてくれた。足早に去っていくshk。俺はますますshkの事を知りたくなった。

まさか、あの日の飲み会に来るとは思わず俺は思い切ってshkに近づく。そこで興味深い話を聞く。


(…やっぱり、そうなのか。)


段々とお酒を飲むペースがあがるshk。気のせいだろうか…少し匂いが強く感じる。当の本人は少し酔っているようで机に頭をつけて寝てしまった。

しばらくするとお開きも近くなる。shkは完全に潰れていた。そして、匂いも心なしかさっきより強く感じる…。

俺はこのままここにいては危ないと思い、shkを連れて皆んなと分かれた。


電車までの道のりは少し遠く、タクシーもつかまらない。俺は周りを見渡す、するとホテルの文字が目に留まる。

嫌な過去が蘇る…。また繰り返すかもしれないと自分の中で葛藤するが、shkの匂いが強くなる…こんな状況で街中を歩く訳にはいかない。俺は意を決してホテルに向かう。


あの時、ホテルでのshkの反応を見て気付いた。αだけじゃない全てに警戒していたんだと。こういう状態にならない為に…。shkの怯える姿は今でも覚えている…怖いよな…同じだよ。俺だって怖い。







kn「怖いのに…好きになってしまったんだよな。」


俺は隣で寝ているshkを見る。優しく頭を撫でると小さく唸りながら布団の中に隠れていった。


kn「shkはきっとこんな前から俺がshkを気になってたなんて知らないんだろうな。」


独り言のように呟く。


kn「でも、shkで良かった…。」

sh「…俺も。」

kn「え!?起きてたの?」

sh「なんか言ってんなぁーって思って…。」


起きてきたshkを抱きしめる。俺の体温が温かいのか、しがみつくように抱き返してくる。


kn「今日は休みだし、もう一寝入りしますか? 」

sh「そうしよ。」


俺達は深く布団を被り抱き合いながらまた眠りについた。




続く。




知り得る先は幸福のみ

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