【ネイビーのマフラー】
jp『…………………………遅いな』
いつもの時間、いつもの場所で俺は彼を待っていた。普段なら店が閉まるとすぐに俺の元へ来るのだが…今日はそうじゃないみたいだ。
jp『…今日はプレゼントあるのに……』
彼の為に選んだマフラー。生地が良くて温かい。彼には内緒でお揃いのを買ってしまった。横目でプレゼントを見ていると、白い何かが袋の上に落ちた。
jp『………ぁ…………雪…』
次第にそれは増していき、俺は路地にたった一人で居座っていた。
周りに人はいない。この時間でもうるさいくらいに賑やかなここは、今はただ静寂の中。
サックスに雪が落ちる。それはゆっくり時間をかけて溶けていき、やがて水になりそれを伝って何もない地面に虚しくまた落ちる。
jp『………………演奏しないと』
tt『ふぅ~……さっむ……』
ついこの間まで半袖だった自分が信じられない。いきなりの寒暖差に俺は阿吽を叫ぶ。
いつもの時間に店を閉め、彼がいるであろう場所に足を運ぶ。
tt『ふふ(笑)喜ぶやろか…//』
実は彼の為に用意したプレゼントが片手に。
勿論、俺の自己満足のものだし見返りなんか求めていない。ただ、彼がどんな笑顔をしてくれるのかそれを見たいだけなのだ。
早く行こう。早く会いたい。きっと彼も待っている。
〜〜〜〜〜♪〜♪
……サックスの音だ。彼が吹いているのだろうか。………いや…彼じゃない。
彼ではない誰かが…。
tt『……綺麗な音………………』
気づくと俺は、いつもの道ではない。
嫌に暗い路地へと進んでいた。
「お兄さん、どうしたの〜?(笑)」
tt『ッ!!』
「こんな暗い路地に…」
「一人で来ちゃ駄目だよ…?」
続く…
↑♡100
コメント
7件
メンバーであって欲しいって気持ちとモブであってじゃぱが助けに来て欲しいって気持ちが交互に来る・・・
誰だ.ᐣメンバーさんかな.ᐣ悪い人では無さそう.ᐟ
びっくりして喉クッ、…ウゥってなった 誰じゃ誰じゃ、メンバーの誰かかただのもぶか・・・!? 雪がサックスに降りかかってじんわり溶けてく表現好き😊