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いと 引退済(作品)
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私たちモンスターは、人間を脅かすことで成り立っていた存在だ。
しかし人間達は時が経つにつれ、私たちの存在を忘れ恐れなくなった。
うん、なんだい?
私たちモンスターを恐れない人間は、そんなに恐ろしい見た目なのかって?
ああ、君は人間を見たことがなかったね。
人間の見た目か……、君と大きさは変わらないくらいかな?
タイタンのように大きい人間はいないよ。
そして小人族みたいに小さい人間もあまり見たことがない。
いや、子どものときは小さいか。
私、スケルトンはね、人間が元になって生まれた存在なんだ。
人間の骨だけが動いている存在なんだよ。
人間には、私の骨に肉がついて動いている存在なんだ。
髪が生えているし、目もふたつ揃っている。
口もあって食事をとるし、鼻という犬みたいに匂いを嗅ぐ力も持っている。
どうだろう? 人間のことが少し想像できてきたかな?
はいはい、続きをはやく聞かせてくれね。
人間達は同族同士で争い、数を増やしては減らしを繰り返していたんだ。
私たちは、人間が居なくなりさえしなければ問題ないと気にも留めなかった。
それが間違いだった。
人間がこの地を去って、空飛ぶ箱に乗り込んで月へ旅立ったんだ。
残された人間も徐々に数を減らしていったよ。
今ではほとんどお目にかかれない。
もしかしたら、この地に残っていた人間も滅んでしまったのかもしれない。
えっ、人間がいつこの地を去ったのかって?
……人間がこの地を去って月へ旅立ったのは、200年前のことだよ。
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