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ふゅう@低浮上
なんでも許せる方のみお進みください。
グルッペンside
ゾムがうちに来てまもなく立ったときだろうか。
突然、何も言わずにゾムが外に出ていったため、私は内心ハラハラしながら、
自称「天才脅威様」を待っていた。
すると、夕方ぐらいに扉をノックもせず、騒々しく入ってくる影が一つ。
「ただいま~!!!!グルッペーン!!!!」
何を隠そう、ゾムである。
「…ゾム」
「遅いんだゾ!!」
「ごめんごめん、ちょっと町の人らを手伝っててさ〜」
まったく反省の色が見えない。
しかし、もともと警戒すべき敵だった暗殺者を、こうやって心配できるようになったのは、ある意味自分がゾムを仲間として受け入れている証なんだろうな、と思った。
「って…ん?ゾム?その後ろにいるものはなんなのだ?」
「ぎくり」
なぜかゾムの後ろに見知らぬ男が立っているのである。
それに、連れてきた党本人も声に出して馬鹿正直にな肩を竦めるのだから、
怪しいことこの上ない。
「え〜…あ〜…」
ゾムはきょろきょろとあたりを見渡して、そしてまた私に視線を移して……
それを何度か往復している間に、後ろにいたものが静かにゾムの横に並んだ。
「…!」
金髪の少年だった。まとっている服は良質なものだ。
この戦争時代、そんなものをきているということは、そうとうなお貴族様だろう。
しかしなぜか、服や髪の毛は少し乱れていた。
「えっとなぁ~…あのなあ、こ、こいつさ、家にうんざりしててさ」
「そんで家出してるところをたまたま町で見つけてぇ…」
ちらちらと機嫌をうかがうようにこちらを見るゾムを見つめ返し、
私はどでかくため息を吐いた。
「ゾム?我々はただでさえ忙しいのだぞ…?
しかもまだ軍として兵力も成り立っていないというのに…」
「そいつを置くとなると権力の強そうな貴族とのいざこざに巻き込まれるではないか」
「そこをなんとか………」
「もうええよ、ゾム」
そこに立っていた青年が、遮るようにしてつぶやいた。
「こいつが言ってるように、俺はたたの足手まといなんや」
そういって私を見据える目は、どこか感情をなくしたように、冷たいものだった。
「…………」
こいつを返してはいけない気がする。私の脳がそう響報を上げていた。
「…やれやれ、なぜこうも私は面倒ごとを持ち込むのやら」
ぱぁ!!と、私の言葉に反応するようにゾムが顔を輝かせた。
「ってことはグルッペン…!!!」
「ゾム、部屋に案内してやれ」
「話はそれからだ。とりあえず貴族のかけらもなくびしばし指導してやれ」
「アイアイ!!!」
「ほないくで!!!!!」
「……え?」
ゾムはこれまでにないくらいの笑みを浮かべ敬礼すると、
困惑する青年の腕を引いて、統領室の扉に手をかけた。
「待て、お前、名前は?」
「……コネシマ」
「ふ……いい名前じゃないか」
「私はグルッペンだ。精々頑張ってくれたまえ」
「ん、よろしゅう」
そういい、水色の男は去っていった。
愛想のよくなさそうな男だが、アイツがこの道を望むなら、連れて行ってやろう。
グルッペンは自分の甘さに呆れながら、書類に顔を埋めるのだった。
4日後
「グルッペ〜ン、シッマと模擬戦してたら地面破壊してもうた~」
「してもうた~」
「どうやったら地面なんぞ破壊するのだ模擬線で」
「やってゾムがえぐはやく突っ込んでくるんやで?
ありゃ受け止められんかったわアーハッハッハッ”ハッ!!!!」
「………」
シャイな奴だと思ったが、全然違ったらしい。人とは見かけによらん。
「..とっとと直してこい!!」
「「あいあい~」」
水色と緑色は元気よく敬礼すると、扉を破壊して走っていくのだった。
「…ハァ“ア」
また騒がしい仲間が増えたときであった。
コメント
4件
好き過ぎます…!! だんだん仲間が増えてく感じ好きです!!
シッマかわいい〜!! ゾムと一緒に悪戯してんの微笑ましくてヤバい……ここからどうなるか続き待ってるな!