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どくんっ
……….へ、?嘘、?
どうしよう、ヒート来ちゃった、
やばい、目眩が、立ってられない、
僕はしゃがみこむ。
「陽太さん!?大丈夫ですか!?」
全然、大丈夫じゃない、
息が苦しい、
暑い、
こんな姿、唯月さんに見られたくない、
「ん、やばい、この匂い、」
恐らく、Ωのフェロモンがαを刺激しているのだろう。
「陽太くん、裏行こっか」
店長が来た。
僕は店長に手を引いてもらい、裏に案内された。
…あぁ、やっと抑制剤が効いてきた。
早くお店に戻らなきゃ、
コンコンコン
「陽太くん入るよ」
「はい」
僕は店長と目が合った瞬間、謝る。
「すいません、自己管理も出来ずに、お店にまでご迷惑をかけて」
「それはもう、しょうがないよ」
「ありがとうございます、すいません、もう、働けるので、」
「それがねぇ、もう閉店の時間なんだよね」
「え!?」
嘘、僕どんだけ寝てたの?
「だから、もう帰りな」
「いや、後片付けだけでも、」
「ダメ、ゆっくり休みな、」
「はい、では失礼します」
「じゃあまたね」
カランカラン
僕は帰路に着く。
今回のヒートはかなり手強い。
普段なら抑制剤を飲めば、別にそこまでなのに、
今回は抑制剤を飲んでも、頭は痛いわ、暑いわで最悪だ。
そういえば何かで読んだな、
抑制剤が効かなくなるのは、気になっているαが出来たとか、
いやいや、そんなはずは、
「大丈夫か?」
「へ、?」
「ははっ、面白いな」
「あ、唯月さん、」
唯月さんだ、
正直、今は顔なんて合わせたくない、
だって、あんな姿を見られたのだから、
それに、Ωだってバレてしまった、
「あの後、大丈夫か?」
「あ、はい、大丈夫です」
「それなら良かった」
「…ごめんなさい!あんな姿見せて!」
僕は思っていることを言った。
これで、嫌われたらそういう事だ。
あぁ、嫌われたくない、僕はそう思った途端、目から涙が出た。
「大丈夫、何も思ってないよ」
「ほんと、?」
「うん」
「嫌いになってない?」
「なるわけないよ」
「なんで、?」
「言わなきゃダメ?」
「うん、教えて、」
僕の鼓動はどんどん早くなっていく。
「俺は君と番になりたいと思ってるよ」
「…え、?」
『俺は君と番になりたいと思っているよ』
嫌じゃない、嬉しい、
「こんな急に言われたら驚くよな」
「嫌じゃない、」
「ん?なんて?」
「嫌じゃない!番になるの嫌じゃない!」
僕は夜の暗い道路ということを忘れて、声を張り上げる。
「本当に?」
「うん、」
「ははっ、嬉しいな」
「ほんと?」
「あぁ、ほんと」
幸せだな、
きっと、僕はずっと前から唯月さんの事が好きだったんだな、
でも、気づかないフリをしてたんだ。
「今夜、俺の家に来ないか?」
唯月さんからのお誘い、
僕は迷うことなく言う。
「よろしくお願いします!」
そうして、僕達は手を繋いで、唯月さんの家に向かった。