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そしてあっという間にレイアはボールをみんなに当ててしまった。
「白河レイア、、すげぇ、、」「白河レイアってすごかったんだな、、」
みんなが口々にレイアを称賛し始めた。
そこで笛が鳴り、「白チームの勝ち!!」
「はぁ、勝った」レイアが呟いた。
レイア。私は気づけばレイアのことをじっとみていた。
「俺、なんか顔についてる?」
「いやっ、なんでも無いわ、、?」心臓の鼓動が止まらない。
レイアの長めの前髪がサラッ、と揺れた。
「あのさっ、、一つ聞きたいことあるんだけど。」
「何?」私をじっと見つめる瞳が世界中の何よりも美しく見えた。
「キーンコーンカーンコーン」その時チャイムが鳴った。
「白河ー!一緒に教室戻ろうぜー」
「あ、ごめん。ティアラさん後でいい?」
「もっもちろんいいわ。どうせ大事な話じゃないし」
「じゃ後でね」
「ええ。」
膨らんだ気持ちがどんどんしぼんでゆくのを感じた。
ー馬鹿らしい。私はただ白河レイアにあることを聞きたかっただけだったのに。
「ティアラ―」
「ねぇ、ティアラってばぁ」気づくとティアラが後ろにいた。
「あっ、ごめん考え事してた」
「ティアラが考え事ー?ええ、珍しいなあ、、?」
「ふふん、教えないよーだ」
「えーずるーーい!あっ、分かった!さては好きな人が出来たな?」
そうではない。そうではないはずなのに、ドキン、と胸が高鳴った。
「えっ、、?なっ、、なわけないじゃーんw」
「だよねだよねwだってティアラの顔に合う人なかなかいないしww」
「うん…w」
でも、なぜだろう。私の胸の中は苦しいだけだった。