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〇〇「あぁ、そうだった・・・よく覚えてるね」
アラスター「あの店のコーヒーは悪くありません」
アラスター「貴女の曲を聴きながら嗜むにはうってつけなのでね。切らしてしまっては、私も困るのですよ」
〇〇「あそこのコーヒー美味しいものね。ありがとう、アラスター」
2人で過ごすあの時間を気に入ってくれていることが、すごく嬉しかった。
店までの道のりはそう長くないが、もう少しだけ、この時間が続けば良いと願ってしまう。
―――ジジッ
ふと、隣からノイズが聞こえてアラスターを見上げた。
アラスター「・・・・・・」
先程までの穏やかな表情とは打って変わって、少し眉を顰めて笑みを深めるアラスター。
その視線は、何かを探るように上空を見上げていた。
〇〇「アラスター?どうかした?」
アラスター「・・・・・・・・いいえ」
アラスター「羽虫が飛んでいたようでしてねぇ・・・少々鬱陶しかったのですよ」
〇〇「・・・アラスター・・・・・・?」
口調こそいつものアラスターだが、どこか辟易としたような低い声にぎくりとする。
アラスター「ンンッ、失礼。気にしないでください」
“行きましょう” と私の背中に軽く触れるアラスターは、すでにいつもの調子に戻っていた。
そうは言われても、様子がおかしければ気になるのは当然のことだ。
でもアラスターが話さないなら、聞き出す必要はないのだろう。
心の中に多少の不安は残ったが、再び目的地に向かって2人で歩き出した。