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hsnr、nrhs 微マイナス
メンタル弱なnrm
付き合ってるし一緒に住んでる
hsn目線
⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯
僕の恋人は”現日本最強”と謳われる鳴海弦。
“最強”なんて肩書きを持つくらいなんやから、きっと彼は自信家で、何でも出来て、…なんて憶測で仮想の”鳴海弦”を作る。
まぁ、実際当てはまることもあるけど、恋人の僕にしか知れへん一面がある。
僕は今日非番で一日中家に居た。あの人は今日も居ない。隊長ってやっぱ大変なんやなと更に感じさせられる。
／
ごそ…
＼
「 …ん？ 」
物音が聞こえて辺りを見回した。まだ鳴海さんが帰ってくるには早すぎる。けど僕以外に誰かいる訳でも無くて疑問符が浮かぶ。
「 …！、」
唐突に感じた背後からの温もりに少し吃驚した。
「 鳴海さん、今日帰ってくんの早かってんな。」
「 ……ん、」
少し…、否、かなり疲れた顔と元気が無い様子を見て “今日はそういう日なんや”と思った。
／
…ぎゅ..
＼
更に強まった腕の力を感じ、振り向いて彼の顔を覗き込む。
「 どうしたん、鳴海さ…っ、」
「 …名前..、呼べよ。」
その一言で今日は相当傷つくようなことがあったのかと察する。
「 とりあえず顔見せてや。ほら、前来て。」
目の下が少し赤い。泣いたりしたんやろか。
とりあえずソファまで連れて行って、温かい飲み物を差し出した。
「 今日なんかあったん？ 」
「 …… 」
そう問いかけると少し口を歪めて俯く。何か言い難いことがあるんかもしれんけど、僕はどんな些細なことでも、例え重い話でも聞きたい。相談だってして欲しい。
「 …大切な人の悲しい顔なんて、見たくないに決まっとるやん…。 」
「 ……っ、！」
「 …今日、目の前で一般市民が怪獣に襲われて死んだんだ。」
「 ……、」
彼は少し黙り込んだ後、ゆっくりと口を開けた。
「 一歩間に合わなかった。手を精一杯伸ばした所で、…目の前にはもう誰も居なかった。」
「 …それで..、その事を知った世間はボクを非難する言葉で埋め尽くされて… 」
「 申し訳無かったとは誰よりも思っている。けど救えなかったことは事実。謝罪した所で世間はそれを許さない。口を塞いでくれる訳はないんだ。」
「 …やっぱり、ボクには居場所なんてなかったしどこかでひっそりと消えるべきだったって思ってしまう。」
「 ここまで此処に縋り続けて居座ったのだって全て時間の無駄なだけだったって… 」
「 ………っ、！！… 」
声が微かに震えていたのが伝わった。膝の上に添えていた手は悲しさを潰すように握り拳へと変えて、彼の目は潤んでいた。
内容は僕が想像していたものよりもとても酷く、辛く、悲しいことやった。同じ仕事をしている身としてその辛さはよく分かる。
そして、いつもなら大口を叩いて調子に乗ったり、自分自身を過大評価する彼の口から吐かれる弱音はとても重く、僕の心に酷く刺さる。
誰かを救えなかった時、世間で騒がれたり、非難されるのは最強と謳われる彼やからこそ。そしてその勢いはとても強く、より一層酷い言葉が押し寄せてくる。
“救えた”か”救えなかった”で僕らは見方と感じ方を変えてしまい、救えた時は称賛して、救えなければ蔑む。両方、救おうとした気持ちは一緒やったと言うことは気にも留めない。
“最強”、なんて肩書きを持って人々に知られて、思われて。怪獣が出れば『絶対に鳴海隊長が助けてくれる。』なんて期待して、救えなければ『”最強”のくせに。』とか言って非難して。
僕たちは最強と言われる人を過大評価し過ぎている。彼が僕たちと同じ人であることなんて理解せずに、きっと自分と彼は違う生物やとでも思っている。
僕たちが作る偶像の彼は自信を無くすことなんてなく、努力せずとも何でも使いこなせて、上手く出来るなんていう完璧な人間。
でも実際は自信を失くす時もあるし、努力家やけど人には見せない。涙を流す時やってある至って普通で…どこにでも居る弱い男の人。
実はこっそり一人で泣いていることやって、不安になった時は抱きついてくることやって、第一部隊の人たちを誰よりも思って考えていることやって、きっと僕しか知らへん。
「 弦くん、話してくれてありがとう。」
俯く彼の頭に手を添えて言った。
「 辛かったよな。悔しかったよな。」
「 ……、ｯ”、！！.. 」
「 僕は弦くんが頑張ってたことも分かってる。」
「 …ほしな…っ、” 」
そう言って彼は再度涙を流した。僕はその光景を見て、どうも立っていられずに涙を流す彼の背中に手を回した。
「 ってか、僕には下の名前で呼べ言うたくせに僕の下の名前は読んでくれんのー？？ 笑 」
「 ぇあ、…っ、”…そ、そーしろ…ぅ、…“//」
「 …っふは、だんだん声ちっさくなってっとるやんっ、！！ 笑 」
「 …っふへ、笑 」
やっと笑顔を見せてくれた。
僕と一緒に笑い声を上げてくれた弦くんは誰よりも優しくて、綺麗やった。
⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯
コメント
4件
かれぴの名前呼んで恥ずかしがってる隊長は神(( 保鳴もなるも可愛すぎて昇天しそう_:(´ཀ`」 ∠):
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