テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
〇〇「え、ここで合ってる?」
スマホの自撮り棒を片手に、建物の前で立ち止まる
〇〇「たぶんここなんだけど…静かすぎない?」
周りを見回して、少しだけ笑う
〇〇「今日は姫野〇〇、ひとりで占いに来ました」
風に髪を押さえながらカメラを少し近づける
〇〇「なんでひとりかっていうと」
〇〇「この前、風磨と山田くんが二人で来てて」
〇〇「それを聞いて“え、私その時いないの?”ってなって」
小さく頷く
〇〇「気になったらもう無理なタイプなんですよね、こういうの」
少し笑って、建物を見上げる
〇〇「しかも普通に“占い行こう”って思い立って、今日来てます」
〇〇「行動力だけはあるってよく言われるやつ」
カメラをちょっと下げて、入口を指さす
〇〇「で、今からここ入ります」
〇〇「正直ちょっと緊張してる」
〇〇「でもこういうの、勢いで来た方が当たる気がするんだよね」
一歩だけ前に出る
〇〇「じゃあ行ってきます」
軽く手を振って、入口へ向かう姿でカメラが揺れる
〇〇「入ります」
小さくそう言って、ドアを押して中へ入る
一気に空気が変わる
〇〇「うわ、静か」
カメラを少し見回しながら、ゆっくり歩く
〇〇「なんか外と全然違う…落ち着いてるけど緊張するやつ」
受付の前に立つ
〇〇「予約してます、姫野です」
スタッフ「お待ちしておりました」
〇〇「お願いします」
軽く頭を下げて、少し笑う
〇〇「ちゃんとしてるな、ここ」
待合スペースに案内される
〇〇「座ります」
ソファに腰を下ろして、カメラを自分に向け直す
〇〇「今ちょっとね、思ったより緊張してる」
〇〇「占いってさ、こういう“自分の中見せる時間”みたいな感じあるじゃん」
少し間を空けて、笑う
〇〇「でもせっかく来たし」
〇〇「ちゃんと聞いてきます」
奥の扉をちらっと見て
〇〇「呼ばれるまで待機」
カメラを軽く揺らして
〇〇「姫野〇〇、静かに待ってます」
スタッフ「姫野〇〇さん」
〇〇「はい」
すっと立ち上がって、カメラを持ったまま軽く頭を下げる
〇〇「お願いします」
廊下をゆっくり歩きながら、小さくカメラに話しかける
〇〇「来た…なんか急に現実感ある」
〇〇「こういうのって、入るまでが一番楽なんだよね」
少し笑って、ドアの前で止まる
スタッフ「こちらへどうぞ」
〇〇「はい」
一呼吸置いてから、カメラを少し上げる
〇〇「じゃあ行ってきます」
小さく頷いて、部屋の中へ入っていく
占い師「どうぞ、お座りください」
〇〇「お願いします」
ゆっくり椅子に座り、カメラを少し下げる
〇〇「今日は…結構ちゃんと聞きたくて来ました」
占い師「うん、いいですよ」
〇〇「結婚とか、子どものこと」
一瞬だけ間が空く
〇〇「あと、仕事ですね」
〇〇「新体制になって1年経って、環境も変わってきてて」
〇〇「自分は元々セクゾからいて、今はtimeleszとして活動してるんですけど」
〇〇「正直、立ち位置とか責任とか、前より大きくなってる気がしてて」
少しだけ視線を落とす
〇〇「国民的って言われることも増えてきて」
〇〇「アイドルでもあり、女優でもあって」
〇〇「“中心”みたいに扱われることも多いんですけど」
軽く息を吐く
〇〇「それにちゃんと応えられてるのか分からなくて」
カメラの存在を思い出したように、少しだけ笑う
〇〇「で、今後どうしていけばいいのか」
〇〇「健康面も含めて、全部一回整理したくて来ました」
少し沈黙
〇〇「ちゃんと聞きたいです」
占い師「分かりました。じゃあ、見ていきますね」
カメラを持つ手が少しだけ静かになる
部屋の空気が、ゆっくり変わっていく
占い師「まずね、あなたは“止まると不安になる星”を持ってます」
〇〇「え、嫌な言い方ですねそれ」
占い師「いい意味ですよ。動いてる方が整うタイプ」
〇〇「…それはちょっと分かるかも」
占い師「結婚の流れを見ると、“決めてから動く”より“動きながら決まる”」
〇〇「うわ、めっちゃリアル」
占い師「ただし、相手は“外に出る仕事の人”の縁が強い」
〇〇「それ芸能界しかないじゃないですか」
占い師「そうなりますね」
〇〇「雑に世界狭められた」
軽く笑う
占い師「子どもに関しては、かなり良い線が出てます」
〇〇「ほんとですか?」
占い師「ただ、“ちゃんと準備してから”って思うとタイミング逃します」
〇〇「それ一番やりそうなやつ…」
占い師「仕事ですね」
〇〇「はい」
占い師「今、“中心に立たされてる状態”です」
〇〇「自分からじゃなくてですか?」
占い師「自然にそうなってる」
〇〇「一番怖いやつそれ」
占い師「でも、これは才能です」
〇〇「褒めてます?」
占い師「褒めてます」
〇〇「急に安心した」
占い師「ただね」
少しトーンが変わる
占い師「ここから1〜2年、“整理の時期”が来ます」
〇〇「整理?」
占い師「人間関係、仕事のバランス、自分の立ち位置」
〇〇「うわ、忙しそう」
占い師「でも悪い意味じゃないです。むしろ強くなる時」
〇〇「強くなる系は大体しんどいやつ」
占い師「健康はね」
〇〇「はい」
占い師「一番出てるのは“気力で持たせるタイプ”」
〇〇「それ完全に自覚あります」
占い師「だから逆に、止まった瞬間に一気に来る」
〇〇「やめてくださいそういうの」
占い師「水分と睡眠だけは本当に意識して」
〇〇「そこはちゃんとします」
占い師「あとね」
〇〇「まだあります?」
占い師「あなた、人に恵まれてるけど“遠慮して距離取る癖”あります」
〇〇「え…それは」
少しだけ笑うけど目が真剣になる
占い師「本当はもっと頼っていい」
〇〇「…それ言われるのちょっと効きますね」
占い師「最後に」
占い師「この人は、“守られる側にも見えるけど、実は場を作る側の人”です」
〇〇「それは…どういう意味ですか?」
占い師「あなたがいると、周りが動く」
〇〇「……」
一瞬黙ってから、少し笑う
〇〇「それ、便利ですね」
占い師「いい意味ですよ」
〇〇「分かってます」
〇〇はカメラを少し持ち直す
〇〇「なんか…思ったよりちゃんと刺さってます」
〇〇「エンタメで来たのに、普通に考えさせられるやつ」
少し息を吐く
〇〇「でも、来てよかったかも」
カメラに向かって小さく頷く
〇〇「以上、姫野〇〇でした!!!」
(占い終了後、カメラを少し下ろしながら)
〇〇「いや…普通にすごかった」
〇〇「ちょっと頭整理したいかも」
小さく笑って、建物の外へ出る
〇〇「これで終わりでしょ?動画」
スタッフ「一応ここまでですね」
〇〇「了解です」
そのまま少し歩く
〇〇「なんかさ、思ったよりちゃんとした時間だった」
〇〇「来てよかった…」
外に出た瞬間
白い車が止まっている
〇〇「……ん?」
運転席の窓が少し開く
風磨「おつかれー」
〇〇「え?」
後部座席のドアが開く
山田「お疲れ」
〇〇「え、ちょ、待って!?」
〇〇「なんでいるの!?」
風磨「迎え」
〇〇「いや聞いてない聞いてない聞いてない!!!!????」
山田「予定通りだけど」
〇〇「予定どこにあった!?」
スタッフ「サプライズです」
〇〇「サプライズってレベルじゃないんだけど!!」
風磨「そのまま次の撮影行くから」
〇〇「え、今から?」
山田「そう」
〇〇「いや、今占い終わったばっかなんだけど」
風磨「ちょうどいいでしょ、流れ的に」
〇〇「流れって何!?」
車のドアが開いたまま
山田「乗って」
〇〇「いや待って、心の準備」
風磨「もう済んでるでしょ占いで」
〇〇「それは別!」
スタッフ(爆笑)
〇〇「ちょっとほんとにさ!」
〇〇「私、今“終わった人”のテンションなんだけど!」
山田「それがちょうどいいんだって」
風磨「そのまま撮影入る」
〇〇「いや情報量多すぎる!」
〇〇「え、てかこれドッキリ?」
スタッフ「ミニドッキリです」
〇〇「ミニの基準どこ!?」
風磨「優しい方のドッキリ」
〇〇「優しさで殴られてる」
山田「じゃあ乗るよ」
〇〇「乗るしかないの?」
風磨「うん」
〇〇「選択肢ないやつじゃんそれ」
〇〇は一回深呼吸して
〇〇「……分かった」
〇〇「もう今日ずっと流されてる気がする」
風磨「それが〇〇」
山田「そのまま次行こう」
〇〇「え、ちょっと待ってほんとに」
〇〇「今の余韻どこ行ったの?」
風磨「車の中」
山田「乗れば分かる」
〇〇「納得してないけど!」
ドアを開けて乗り込む
〇〇「姫野〇〇、人生の流れに完全に乗せられてます」
スタッフ笑い声
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!