【お願い】
こちらはirxsのnmmn作品(青桃)となります
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ご本人様方とは一切関係ありません
犯罪組織と戦うメンバーさんの、戦闘パロ のお話です
翌日は、朝から子供組とあにきはその日の任務の準備に追われていた。
バタバタと出ていったのは夜も更ける頃。
玄関を出るときにあにきは俺を振り返って手を合わせるジェスチャーだけ残していった。
風呂に入り、後は寝るだけとなった頃にないこの部屋を訪れる。
「まろ? どうした?」
目を丸くするないこを押しのけて、ずいと部屋の中へと入った。
「あにきのベッドどっち?」
尋ねると、戸惑いながらのないこが「え、こっちだけど…」と奥側のベッドを指差す。
ためらいなくそこに大の字になる俺に、ないこは何かを察したのか「…あにきか」と恨めしそうに呟いた。
そしてそれから、ベッドの脇に立ってあのピンクの瞳で俺を見下ろす。
「…まろ、ごめん。あにきに頼まれたんでしょ? 大丈夫だから自分の部屋で寝て」
「『大丈夫』って何が大丈夫なん?」
「……あにきに聞いてるんじゃないの?」
「『何も聞かんと俺のベッドで寝ろ』って言われただけやから」
あにきのセリフをわざと命令口調で誇張する。
おどけたように言うとないこは困ったように笑った。
「それなら尚更大丈夫だよ。俺もう疲れきっててすぐ寝ちゃいそうだし」
「俺もすぐ寝そう。ここで寝ても自分のとこで寝ても大して変われへんから、別にえぇやん」
あにきのベッドの上でごろんと寝返りを打って、ないこに背を向ける。
そのまま寝ようとする俺に小さく吐息を漏らしたあいつは、「…まろ」と呼びかけてきた。
いつもより少しだけ弱々しい声で。
「…昨日は、ごめん。ありがと」
あれから、昨夜のことを互いに言及することはなかった。
他のメンバーがいたからということもあるけれど、ないこがまだ心の奥底で納得できていないかもしれないと思ったから。
「別に、大したことはしてないよ」
「…いや、まろがいなかったら任務失敗してた」
ありがとう、ともう一度言って、ないこはそのまま自分のベッドへ向かった。
ベッドに横になって、断片的な情報を整理する。
照明を点けたままにしろ…?
点けていないと眠ることができないということだろうか?
小さな子供ならまだ分かる。
寝入ろうとしたときの暗闇は、おばけが出てくるんじゃないかと怯えたことがあるのを覚えている。
でもまさかこの年になってそんな理由ではないだろうし、意味が分からない。
あれこれと考えているうちに、物音一つしなくなった部屋。
そっと後ろを振り返ると、向こう側のベッドにないこの姿を認める。
俺に背を向けた態勢だったけれど、その肩が規則正しく上下しているのが見えた。
宣言通りすぐに眠れたのかもしれない。
「電気ついとったらすぐ寝れるやん」
もうないこが眠ってしまえたのなら、電気が点いていようがいまいが何の関係もないだろう。
そう思ってリモコンで照明を仄かに光る間接照明に落として、俺は肩まで毛布にくるまった。
異変に気づいたのは、それから何時間たったときだっただろう。
微かに聞こえる「声にならない声」。
覚醒しきらない頭で上体を起こし、寝ぼけた頭で状況を整理しようとした。
「…っぁ…っ」
うめき声に似たような声が聞こえて、俺はハッと我に返る。
飛び起きるようにベッドから下りて、声のする方…ないこの方を振り返った。
慌ててリモコンに手を伸ばし、照明を煌々と点ける。
「…ぅ」
ベッドの上に上半身だけ起こし、喉元を抑えるないこの姿。
目は完全に焦点が合っていなくて、苦しそうに必死で息をしようとしている。
(過呼吸…!?)
ないこのベッドに乗る。
「ないこ、吸うな! ゆっくり息吐け」
背中をさすってみたけれど、そんなものが効果があるのかなんて知らない。
苦しさ故に息を必死で吸おうとすることが逆効果になる、なんて素人程度の知識しかなかったけれど声だけはかけ続けた。
「……っ」
肩で息をするないこの前髪は、脂汗でぺたりと額に張り付いている。
「ないこ!」
何度も呼びかける俺の声に呼応するかのように、だんだんとゆっくりになっていく呼吸。
徐々に瞳に色が光が戻ってきた気がした。
「…ま、ろ…?」
やがてうつろな目が、それでも俺を捉える。
「…ごめ…ん」
そんな謝罪の言葉を言わせたのは俺だ。
あの時あにきの忠告を軽んじて電気を消した自分に悔しさが募る。
俺は思わず手を伸ばして、そのままないこの細い体を抱き締めていた。
「もう大丈夫だよ、まろ」
時間が経ち、水を飲んで落ち着いたところでようやくいつものないこが戻ってくる。
「…ごめん」
ないこのベッドに腰かけてそう言う俺に、あいつは困ったように笑った。
「まろのせいじゃないし」
「あにきに言われとったのに、電気…」
「あぁ…うん、ごめん。『電気が点いてないと寝れない』んじゃなくて、『夜中に目が覚めたときに電気が点いてないとパニックになる』んだ」
何で、とは聞けなかった。聞いても答えてもらえるとも思えなかった。
「あにきは知っとるんやな」
「うん…あにきだけ。迷惑かけるから一人部屋にしてって言ってるんだけど、譲ってくれないんだよなぁ」
苦笑いを浮かべるないこは、それ以上心配かけさせまいと無理をしているように見えた。
…何がお前をそこまで苦しめるんだ。
聞いてしまうのは簡単だけど、その問いこそがないこを苦しめるだろうことは安易に想像できる。
あんなに怯えて心を乱される…ただのパニックじゃない。
それは何らかのトラウマのように見えた。
「大丈夫だから、ほら寝よ。電気点けてれば大丈夫なんだよ。明るくてまろは寝にくいかもしれないから、自分の部屋に戻…」
「なんか俺にできることない?」
努めてわざと明るい声音で言うないこの言葉を遮り、俺は神妙な面持ちでそう口にした。
罪滅ぼしのつもりだったのか、自分でも無意識のうちに出た言葉だった。
「え?」
意外そうに目を丸くして、ないこが俺を見つめ返す。
少し考えこむような仕草をした後、「じゃあ甘えようかな」と唇を持ち上げて微かに笑った。
「眠れるまで、手握ってて」
ベッドに横たわり、左手をこちらに伸ばしてくる。
思わず目を見開いた俺だったけれど、次の瞬間にはためらうことなくその手を握り返していた。
横向きになっているないこと向かい合う形で、同じように横たわる。
そのまま左腕をないこの首の下に差し入れて、腕枕をする態勢で。
「! まろ…っ、俺ここまでしろって言ったわけじゃ…」
「んー、でも、人の心音って落ち着かん?」
ないこの後頭部に回した左手で、ぐいとその頭を引き寄せる。
俺の首から胸にかけての辺りに額をくっつけたないこは、トクトクと流れる俺の心臓の音に耳を傾けて「…うん」と小さく頷いた。
もう片方の右手は、ないこの手を握ったままだった。
指と指を絡め合わせ、きゅっと力をこめる。
「…おやすみ」
額に口づけしそうなくらいの距離で、そう呟いた。
コメント
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何度見てもこのシーン大好きです...💕💕 電気を消してはいけない理由が電気が付いてないと寝られないっていう子供っぽい理由では全くないところが妙にリアル感が強いんです...✨✨ 桃さんの珍しく甘えるところもぐっときますし、青さんの行動一つ一つがかっこ良すぎるんです!!腕枕はイケメンすぎますねっ😽💓
桃さんと青さんはお互いの為にやってることだと思うんですけど尊いが勝ってしまいます🤦♀️