「 …な、なんで 」
夕日の光が窓から差し込んでくる。
キミを優しく包み込む様に…
「 …もー、なんだよ!しけた顔してー! 」
ベッドからキミが立ち上がると
ゆっくり...
床を歩いて近寄ってくる。
「 生き、てたの…? 」
「 ……… 」
キミはワタシの目の前までくると
ワタシの胸に手を伸ばす。
「 …ほら。触れない 」
「 っ…ー 」
キミの腕がワタシの胸を貫いていた。
半透明で夕日の光を透かすキミの体を見つめた、
体に鳥肌が立つ…
けれど、
不思議と
不気味ではなかった。
「 君に会いたかったんだよ。 」
悪戯な笑みを浮かべるキミは、
ワタシの胸をざわつかせる…
「 誰も僕に気がついてくれなかったけど… 」
「 …君には僕の事が見えるんだね! 」
ワタシは言葉を口にするよりも先に
力が抜けて座り込んでしまった…
「 うっ…ううっ…泣 」
大粒の涙が、頬を伝うと
言葉を呑み込んで声が漏れてしまう。
「 …君は、僕に会いたくなかった? 」
寂しく震えた声が胸を貫いた気がした…
ワタシは固めていた気持ちが溶け出した様に
本音を溢した。
「 っ…会いたかった……会いたかったァ!泣 」
言葉と一緒に涙も溢れ出す
目の前がボヤけて滲んで、世界が琥珀色に見えた…
夕日の光が何も遮る事なく、
涙を流すワタシの瞳に無理矢理差し込んでくる。
「 キミに、会いたくて…寂しくて…苦しくて… 」
「 …うん、うん。 」
ワタシの言葉一つ一つに、丁寧に返事をくれるキミに
懐かしい気持ちでいっぱいになった………
「 僕も君に会いたくて、、、来たんだ 」
顔をあげて涙を拭うと
すぐ目の前にキミの顔があった…
「 もう寂しくないでしょ? 」
優しく温かいキミの笑顔を見て
ワタシは息を飲んだ。
「 ……うんっ 」
静かで暗くなった部屋に、冷たい空気と恐怖が渦巻く…_____
→ 下次继续。