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キミが幽霊になって現れてから数日が立った
しばらく行っていなかった学校に、行くことにした
「 久しぶりの学校、やっぱり息が詰まる… 」
「 主人!今日は僕が付き添いにきたよ! 」
「 ありがとう 」
「 んひひ!どういたしましてー! 」
「 …皆は? 」
「 みんなー?…今日は居ないみたい! 」
「 そっか…じゃあ、今日いちにちよろしくね 」
「 まかせろっ! 」
ワタシはイマジナリーフレンド(イマフレ)
通称-しずく-と話しながら教室に入った
「 っ…ー 」
教室に入って目に飛び込んできたものはキミの机だった
キミの机には菊の花を生けた花瓶が置かれていた
「 菊… 」
「 綺麗だね!主人 」
「 ……そうね 」
見つめていた菊の花から視線を落とす
* 風が吹き菊の花びらがほろりと一枚落ちた
静かな教室には、黒板を写す生徒の筆記音が響く
その中でワタシは一人、うつ伏せになって目を瞑る
「 大丈夫ですか? 」
頭上に降ってきた声に耳を傾ける。落ち着いた雰囲気の凛とした声…
「 体調が悪い様でしたら、保健室に行って頂いて大丈夫ですよ 」
何も言わないワタシに優しく寄り添う様に話しかけてくる
俯いていた顔を上げると、授業をしていた先生が心配そうな眼差しで見つめていた
「 ……… 」
何も言わずにワタシはまた俯いた
先生は少し戸惑った様子でその場を後にした
「 …良いの?何も言わなくて。 」
「 心配されるなんて、ごめんだから 」
ワタシの机に寄りかかった-しずく-が笑って話しかける
そんな彼に怒りの気持ちをぶつけるように、冷たい態度をとる
「 …鬱陶しいんだけど 」
「 けど、僕は主人と話したいし! 」
「 はあ…自己中が 」
「 へへっ! 」
能天気な笑顔を見せる彼に鬱陶しさを感じる所か
自然と気持ちは落ち着いた
「 …そういえば、あのコは? 」
「 あー…キミくん? 」
キミくん、とはワタシがよくキミと言っていることから
イマフレ達の間で呼ばれるようになったあのコのあだ名だ
「 そうそう 」
「 家にいるよー!なんか… 」
「 “家”から出られないんだって! 」
*
_ キミにはもっと“思い出”に残る所がたくさんあったでしょ?
_ うーん…どうだろうね。
_ どういうこと?
_ 覚えてないんだ。*ぬ前の記憶を
_ …お祭りに行った事も?
_ うん…
_ じゃあ、あの時に言っt……
_ あの時?
_ ……なんでもない
_ …けど、部分的には覚えてるよ
「 だから会いに来たんだから 」
放課後にワタシはキミに質問をした
何故ここに居続けるのか…この家から何故、出られないのか……
けど
キミの答えは “生前の事を覚えていない” と
→ 下次继续。