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アロハル
⚠︎︎年齢操作
最初の方は結構辛いです。
高松 アロハ 25歳 消防士
柏木 悠 17歳 学生
それは何の変哲もない日のことだった。父と母と僕の誕生祝いで昔からよく行く海へと車を走らせていた時のことだった。車の中では父の好きなジャズが流れ父と母が談笑をしていた。
「 悠が17歳かぁ。 早いなぁ 。」
「 まだまだ子供だけどねぇ、 笑 」
「 もう大人だし、! 」
時折その中に混ざって話し、沿岸道を走る車窓から顔を出してスカイブルーに染まった海の景色を楽しんでいた。
曲がり道のある信号で止まった時。
前から大きなクラクション音と眩しい光が差し込んだ。ぱっと顔を前へ向けた瞬間大きなトラックがうちの車目掛けて突っ込んできた。
後々警察官から聞いたところ信号無視との事だった。
運転席と助手席に座っていた両親はもう原型を留めておらず、「両親」 と呼ぶには程遠かった見た目だったことを覚えている。
僕はといえば、運が良かったのか悪かったのか、むち打ちとかすり傷だけで済んでしまった。俺だけ。死ねなかった。この世界に1人残されてしまった。
「うぁ”ぁ” ッ、 お父さん ッ、 お母さん ッ 、!! やだ、 やだよ !! 」
そう泣き叫ぶ僕を事故現場に到着した救急隊員の人は可哀想に。と言った目で見るだけ。 救護の人が来て、
「どこを打ちましたか?」
「どこか痛いところはありませんか?」
と聞かれた気もしたがそんな事は何も耳に入ってこなかった。
事情聴取が一通り終わるとその事故現場からすぐ引き剥がされるように救急車へと乗せられた。
淡々と応急手当が進められ、外からは消防士や警察官の声が飛び交っているのが聞こえてきた。病院へはこの後連れていかれるみたいだがもうそんなことどうでもいい。そんな放心状態のまま待機していた。
そこへ消防士の人が1人救急車へと入ってきた。高身長でガッチリとした男らしい身体に凛々しく鼻の高い顔。銀色にに染められた髪が光って綺麗な一言で言えば所謂イケメンだった。
その人は僕を見るなり、一瞬だけ今にも泣き出しそうな顔で僕を見つめた。他の人たちみたいなあんな目じゃなくて。もっと同情した悲しい目だった。
そんなお兄さんに目を奪われていた所、お兄さんが口を開いた。
「君、何歳?」
と目を見つめたまま静かに聞かれた。それに対してまだ震えの収まらない声で小さく、
「17歳、 です。 」
と伝えた。 その直後、1歩近寄ってきたお兄さんがその大きな手で頭をゆっくりと撫でてきた。「辛かったね。怖かったね。」と誰よりも苦しそうな声でそう慰めてくれた。
その言葉を聞いた瞬間に今迄我慢していたものが全て溢れた。目から大粒の涙がとめどなく流れ、久しぶりに情けなく声を上げて泣いた。
その間もずっと背中を摩ってくれて泣き止むまでずっとそばに居てくれた。
暫くして涙も心も落ち着いた頃そのお兄さんはポツリと
「どこか頼れる家はある?」
と聞いてきた。静かにゆっくりとその言葉を噛み砕いて考えた。祖父母は年だから迷惑なんてかけられないし、親戚は全員遠い所に住んでいるからすぐに行ける距離なんかじゃない。そんな事を暫く考えてから
「ないです、」
とだけ答えた。
すると少し言いずらそうな顔をして、数秒僕の顔を見つめたあと
「家でよかったら、くる?」
と伝えてくれた。
「うん。」
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コメント
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読み終わりました……冒頭の事故シーンからすごく引き込まれました。「僕だけ生き残った」という後悔と、消防士さんの「辛かったね、怖かったね」という一言で涙が溢れるところ、すごく共感しました。あの、泣き出しそうな顔で見つめる消防士さん、何かを背負ってる感じがして気になります。「家でよかったら、来る?」のセリフが心に響きました。続きが気になります!