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お話最高です!ご卒業おめでとうございます!
(学校脱獄)
side.Kt
「ついてきてね〜」
「はーい」
いつも通りちぐ看守に連れられて教室に入る。いつもと違うのはちぐ看守がなにかのポーションを持っていること。するとなにかに躓いたのかちぐ看守の体が傾く。
「うわぁっ!!」
「ちぐ看守?!」
躓いた拍子にポーションの瓶が割れたのか中の液体が少し前にいた僕にかかる。冷たい液体が頭からかかって妙な感じがする。
「ごごごごめんね!!怪我ない?!」
「あ、はい…多分…」
「良かったぁ……あ、ついてきてね!!」
そのままちぐ看守について行き、みんなと合流する。その日は何も無く終わった。
異変に気づいたのは翌日のこと。
朝、起きた時に胸と下半身に妙な違和感があった。それだけではない。体全体が縮んでいる気がする。いつもちょうどいい服の袖が今は余っている。あと心做しか髪の毛も長い気がする。
まさかと思い下に手を伸ばして確信した。僕これ…女になってる?!原因は100%ちぐ看守が持っていたポーションだけどちぐ看守は何も悪くないから余計に困る。とにかくみんなにバレないようにしないと…。
「擦れて変な感じがする………」
なるべく擦れないように服を掴みながら平然を装う。それでもずっと掴んでおく訳にはいかないから時々離しながら。掴むのはみんなが見ていない時にしよう。
とにかくみんなにバレずに戻れれば大丈夫……。
「けちゃお前…なんか小さくないか?」
「え?いつもと同じですよ?」
「そうか……。いやでも……」
ぷり看守がなにかゴニョニョと呟いていたがこちらからは聞き取れなかった。やっぱり身長が低くなっているのかみんなの頭が少し高く感じる。見上げないといけないのが少し不便だ。
「それではいつも通り、朝のルーティンをこなしてくれ」
「「「「はーい」」」」
雑用係の僕には朝のルーティンはない。強いて言うならちぐ看守に連れられて教室に行くことだ。
とにかくポーションのことを言わないと…。ちぐ看守にしか話せない…!!
「昨日ほんっとにごめんね!!あの後確認したら女体化するポーションらしくって…違和感とか大丈夫?」
「特には……。胸が服と擦れてちょっと変な感じがするだけですね……」
「一日で治るっぽいからこれ貼ってて!!教室着いたらみんなが来ないうちにだよ!!」
小声で離しながら2つ絆創膏を手渡してきたちぐ看守。これはこれで少し恥ずかしいが致し方ない。教室に着いてからすぐに教室の角に座り込んで絆創膏を貼り付ける。
「今日は暴れないようにしよ……暴れてないけど」
なんならもう喋らなくてもいい気がしてきた。ぷり看守もそっちの方が喜ぶでしょ。
「何が暴れてないんだ?」
「××△>–<▽«○◎»?!」
「声になってねぇぞ?」
後ろにいたのは僕の恋人のまぜち。前の刑務所で出会って一目惚れしてからずっとお付き合いしている素敵な彼氏。ただ変態。ヤると毎回トぶし気づいたら朝になっている性欲モンスター。僕もそこそこ性欲強い方だとは思っていたけどまぜちにはどうしてもついていけない。
「いや?!別に?!なーんにもないよ?!」
「嘘つけ。じゃあこれ、どうやって説明すんの?」
そう言って普通に僕の胸を触るまぜち。…おい?ちょっと待て?なんでこいつ普通に胸触ってんの?!セクハラなんですけど!!
「バカ!!勝手に触るやつがいるか?!」
「いや、けちゃは隠してるつもりだろうけどバレバレだよ。身長も低いし髪も長いし声も高いし」
嘘だろ?こいつの観察眼どうなってるの?怖!!
「まあ、あっきぃ達に黙っといてやってもいいけど?」
「何でもするので絶対に言わないでください!!」
「じゃあ…今日の夜、女の体でも確かめさせてよ。いつも通りイけるのか……」
終わった…。さよなら僕の腰。明日まで持つだろうか。どうせ今回もトばされるオチが見えているからね。僕はそんなにバカじゃない。
「は、はひぃ…」
「それよりさ、ちくばん見せてよ。俺1回生で見てみたかったんだよね」
それ今言うか?今言う必要あるか?あっきぃ達がいつ来るか分からない状況なのに?!
「やだ!!どうせ今日の夜見るからいいでしょ別に!!」
「服着てる時と着てない時は違うんだよ!!」
「それでもヤダ!!」
「あ、こうすればいいのか」
「ちょ、待って!!」
抵抗も虚しく服を捲られる。一気に冷気が舞い込んでくる。
「えっろ……」
「もう満足でしょ!!いつまで見てんの!!」
まぜちの手を振り払って服を元に戻す。本当に恥ずかしくてたまらない。もう夜まで口聞いてやらないんだから!!
「ま、気をつけなよ。今ここにいるの男しかいないからバレたら何されるか分かんないからね」
耳元で囁かれる低い声にゾッとする。やっぱまぜちも男なんだなぁ……。そう思いつつ、めちゃくちゃに抱かれた日であった。
side.Pr
「ちぐ看守」
「どうしました?先輩」
「けちゃに女体化のポーションをかけただろう?」
「え”、なんでバレたんですか」
ぎくりと肩を跳ねさせる後輩を見やる。全く…楽しそうで何よりではあるが。
「まあ、楽しいならいいがやりすぎないようにな」
「はぁい。でもあの2人は喜ぶでしょ」
「恋人関係にあるのはいいが場所は弁えて欲しいものではある………」
「こっちの方まで聞こえてきますもんねw翌朝こっちがきまずい…w」
苦笑いのちぐ看守に頷く。2~3日に1回の頻度で行為に及んでいるのかめちゃくちゃ声が漏れているから気をつけて欲しい。
本人たちは隠しているつもりだろうがバレバレだ。距離も近いしボディタッチも多い。まぁ、本人たちには黙っておいてやるか。
まぜけちゃ要素少なくてごめんなさい!!
関係ないけど今日高校卒業しました。全ての卒業生の皆様に祝福を。