58日目
弟くんにあの小さな公園に来い、って誘われたんだ!
だから良く分かんないけど行ってくるね~!
……もしかして、絵名関係の事だったり…?
いってきまーす!
瑞希
小さな公園に着くと弟くんはベンチに座っていた。
『あ、弟くん~!』
「……ん、暁山…、」
(弟くん、テンション低いな…
どうしたんだろ?)
そんな事を思いながら弟くんの隣に座る。
『…それで、どうしたの?』
「……いいか?…全部、話すからな 」
『え、え…?何何、何のことを?』
「……絵名のことをな、」
『……!』
ボクの予想が当たったよ~!
…でも、なんなんだろ?
なーんて思いながらボクは弟くんの話す事を聞くことにした。
『…まず、アイツはリスカ…リストカットをして出血多量で今入院している』
「……え、?」
嫌な言葉ばかりで上手く飲み込めない。
……絵名が、リスカ…入院…出血多量…?
『ど、どういう事……?
ボク、そんなの聞いてないんだけど…、』
「そりゃあ言ってないからな、」
その時絵名のチャットが頭を過ぎる。
あれって、この事だったの…?
でも、どうして急に……
「……そしたらコレを見つけたんだ、 」
『え、コレ…ノート?』
ノートの表紙にはマーカーで
100日後に自✘する予定の私の日記
と書かれていた。
凄く、見覚えがあった。
『何……どうして、?』
『絵名も、作ったの……、?』
「?」
目から暖かい物がつたる。
この感覚は久しぶりだった。
「…中身見てみろ、」
『ッ……、』
涙をグッと堪えながら日記を捲った。
日記を読み終えてわかった事は、
絵名が自分自身を苦しめている事。
絵名は「私のせいで瑞希を…」なんて言ってるけどそれは誤解な事。
そして……
『嗚呼、ボクは絵名まで傷付けて…、』
目から光が無くなるのを感じる。
折角、類が解いてくれた呪いも、また同じようにボクに纏わりついて ー
「それは違うだろ、」
絶望の底に居るボクに声を掛ける。
「暁山も絵名も、……誰も悪くねぇんだよ」
『どうして…?……ボクが、悪いんだよ』
『…無責任に死のうとして、…』
「暁山も絵名も、自分の事を責めすぎなんだよ」
『え……、?』
この感覚は……、
「暁山、お前がやる事は自分を責めて壊すことじゃねぇ、」
「……伝えるべき事を絵名に伝える、それだけだろ」
『……!』
また、スルスルと呪いが解けていくのを感じる。
……ボクは、恵まれてるなぁ。
『…あははっ、そうだね!』
涙を拭い、弟くんの方を見る。
『……ボクがやるべき事は、絵名を救う事だね!』
目に光が戻るのを感じる。
……そうだ、絵名は何度もボクの支えになってくれた、救ってくれた。
それなら……今度は、ボクの番だね。
『…待っててね、絵名』
コメント
8件
彰人しか勝たんw
彰人おおおお!!!お前マジでよくやった。この調子で絵名もお願いな!!!
瑞希~!!!!! 彰人頑張ってー!!!