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※創作です。ねこのいやな表現がありますので注意して読んでください。現実より少し時間が進んでます。
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2011年7月20日
「にゃーん」
まだ来て3ヶ月程度しか経ってないうちの飼い猫”もも”が夕飯を食べている俺のもとに近寄ってきた。ももは夕飯の時間になるとテーブルの上にのって俺が夕飯を食べおわるのをじっと座って待つ。これは、俺とももの習慣になっていった。
2011年8月20日
「にゃーん」
今日の夕飯は白身魚だ。ももはいつもより目を輝かせて座っていた。それがかわいくておれは少し多めにあげた。ももは嬉しそうにガツガツ食べていて、こういう時におれは、”幸せだ”と感じる。
2011年9月20日
「にゃーん」
猫の成長とははやいもので、こないだまで俺の手のひらにおさまるぐらい小さいと思っていたらもう手のひらにはおさまらなくなっているのだ。だが、大きくなってもかわいいももと、今日も一緒に夕飯をたべた。
2012年4月20日
「にゃーん」
ももと過ごす2回目の春が訪れた。庭の桃の木も綺麗に花を咲かせていた。もう少しでももと出会ってから1年が経とうとしていた。猫の成長も、時間の経過もほんとにはやいものだ。1年経っても尚、ももと夕飯を食べている。きっと何年たっても、ももは一緒にいてくれるだろう。
2012年8月20日
「にゃーん」
やっぱり去年と同様30度を超える日が続いていた。もももあまり暑いのは得意ではないらしい。夕飯の時にテーブルに乗るのは変わらないが少しひんやりしたテーブルの上にお腹を見せてゴロンと寝っ転がっている。かわいい。こんど夏に使える猫用のなにかを買ってきてあげようか。
2012年10月20日
「にゃーん」
秋だ。今日の夕飯が秋刀魚なため、ももは目を輝かせていた。俺はもものこの顔に弱いので秋刀魚をわけた。秋は1番過ごしやすい季節だと俺は思っている。暑くないし、すごい寒いわけでもない、春みたいに花粉も多くないから秋が好きだ。ももにも「秋すき?」と聞くと元気に「にゃー!」と鳴いた。俺の言葉を理解してるかはわからないが、とにかくかわいかった。
2012年12月20日
「にゃーん」
今年もそろそろ終わりだ。ほんとにはやい。年末はももと一緒に紅白をみて年を越す。大好きなももと一緒に年を越せることは、とても幸せなことだ。外では雪がパラパラ降っている。今日はおでんを買って食べた。冬のおでんはおいしい。だが、ももと食べるともっとおいしいのだ。
2015年6月20日
「にゃーん」
ももはすっかり大きくなって、もう4歳だ。ももはかわらず一緒に夕飯を食べてくれる。今は梅雨だ。ジメジメしていて、気分も落ち込む季節、前まではそうだったが、ももと出会ってからは変わった。ももは梅雨になると朝から夕飯まで窓辺すわって外を眺めている。その姿が見れるから、梅雨もそんなに悪くない、と思えるようになった。
2017年11月20日
「にゃーん」
今日はいやなことが立て続けに起こって気分は最悪だ。けど、玄関を開けるとトットットッという可愛らしい足音をたてて、ももはまるで「ただいま」とでもいうように鳴いた。俺は涙が溢れた。ももを見て安心したのだ。しばらくの間ももをぎゅっと抱きしめていたが、ももは俺の気持ちをわかったかのようにじっとしてくれていた。ずっとももと一緒にいたい。
2020年4月20日
「にゃーん」
もうももと生活をはじめて9年が経とうとしている。ももはまだまだ元気に家中を走り回っている。庭の桃の木は今年も9年前と変わらず綺麗に花を咲かせてくれた。”もも”という名前も、桃の花が咲く春にちなんで名前をつけたのだが、我ながらいい名前だと毎日のように思う。ももは名前通り鼻と肉球が桃色で、それを強調するかのように、全身が綺麗な白い毛で覆われていた。
2023年5月20日
「にゃーん」
ももは少し歳を取りはじめた。ももはもう12歳だ。人間で言うと優に60はいっているだろう。俺よりはるかに年上になってしまった。少し寂しいような気もするが、性格はまだ昔のままだからかわいい。今日もももと、夕飯を食べた。
2025年8月20日
「にゃーん」
今日は家に弟が泊まりに来た。弟も俺と同じく猫が大好きだから。家に来てからずっとももを撫でていた。ももも撫でられて嬉しそうで、すごく微笑ましい光景だった。弟が来てもももはいつもと変わらない様子でテーブルに乗ってきた。弟は終始「かわいい」と言っていた。久しぶりに弟に会えてとても楽しかった。ももが元気なうちにまた誘おう。
2025年12月31日
「にゃーん」
大晦日だ、俺は22時半あたりからももとテーブルの上でそばを食べたり紅白を見たりしていた。年越しのときも俺はももと一緒だ。
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0時
年が明けた。俺は真っ先にももに「あけましておめでとう」と言った。ももも「にゃー」と鳴き返してくれた。
2026年2月20日
「にゃーん」
ももはもう歳をとったのか睡眠時間が増えた気がする。前みたいに走り回らなくなったけど、夕飯の時だけは小走りでテーブルに飛び乗る。そして、夕飯の鰤をももにわけた。ももは嬉しそうに、それを食べた。俺が死ぬまでずっといて欲しい。これが今の俺の1番の願いだった。
2026年4月22日
「…」
俺の家にもうももはいない。
庭を見ると、ももとほぼ同じ時期に枯れてしまった桃の木が見え、悲しくなるからそっとカーテンを閉じた。夕飯の時間になってももは来ない。今日はももが好きな魚なのに、もう、ももがテーブルに飛び乗ってくることはないのだ。俺は涙がとまらなかった。
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ももが俺のもとからいなくなって5年が経過したが、俺には励ましてくれるような友達もいないため、気持ちが晴れる日はなかった。それでも、ももの誕生日の夕飯にはかならず魚を2人分用意した。そうすると、ももがいる気がして、その日ばかりはご飯が進む。俺の気持ちが晴れる日はないと思う。けど、誕生日にはももと会えるから、俺、もう少しがんばるよ。もも。