拝啓 愛するお前へ
好きだ
お前の顔も、イタズラをしている時の表情も、
性格から、俺をからかう時の姿まで、全てが
今日の夜、お前の家に1番近い海で待ってる
返事を聞かせてくれ
「…なにこれ、冗談だよね?….」
神山高校も夏休みに入り、遅起きの僕は、重い体を動かして、枕元にお母さんが「友達からあなた宛てよー」と言いながら置いてくれた手紙を読んでいた。
「今日の夜….何かあったっけなぁ〜….」
さすがに夜海まで行くのは親に心配されるし何よりめんどくさいから、予定を探していた….
でも予定は結局なかった、残念だなぁ〜
「仕方ない、お母さんに説明するか!」
【母親に電話中】
「お母さん、今日の夜出かけるね!」
「どうしたの?デート?」
「ちがうよ!!!ー💢」
「ごめんごめんw」
「じゃあねー!」
よしっと!
とりあえず今のうちに宿題しないと!
数時間後
「えーっと、2x × 4y=….なにこれ!中二の方程式じゃん!ラッキー!」
と喜んでいたら、ピピピピッ!っとタイマーの音が鳴った
「あ!もうお昼だー!」
んー、昼ごはんどうしよう、よし!
冷凍庫から”アレ”を取り出して外に出た….
シャリッ….ペロペロ…
「お昼ご飯作るのめんどくさいからアイスにしよ〜!」
ポタッ…ポタッ…
「あっ!大変だ!垂れてきてる!ペロッ!」
最近暑いからなぁ〜、これでまだまだ暑くなるって、世も末だなぁ〜….
「まぁ、溶けてても美味しいけど!….ンムッ!美味しい!」
夕方
「ただいまー!」
「おかえりお母さん!晩御飯作っといたよ!」
「お!やるわね!!どれどれ〜?….うん!美味しい!」
「やった〜!」
「これで、旦那さんができても、ご飯作ってあげられるわね!」
「えっ….え?….」
僕がお嫁さんなの….?!でも、僕は….
僕……は………
夜
弟くんに呼ばれた通り1番近くの海に来た、本当にここで合ってるのかな…
「おーい暁山!」
「あ!弟くん!」
「来るの早いな、もしかして、期待してたのか(笑)?」
「そ、そんな訳w」
よかった、いつもの弟くんだ!
「なぁ暁山…そんなことより….」
「……..」
でも、そんな笑い合いの時間は一瞬で終わりを告げた
続く….
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