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桜の花が堕ちるまで

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桜の花が堕ちるまで

14 - Episode V①

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2024年12月02日

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⚠︎︎注意⚠︎︎

・ご本人様方には一切関係がない

・捏造、妄想要素が激しい可能性あり

・特徴を捉えきれていない部分が多々あり

・恋愛要素が今後恐らくきっとほぼない

・868のBOSSたちがロスサントスに入国する以前の物語


※注意事項は今後も増えていくと思います。一旦はこれらをご了承の上、創作物をご堪能ください。


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行ってらっしゃいませ〜〜!!






■Episode V




(警察署前で倒れているのは、一旦ダサいか。)

何故俺がここで倒れているのかというと、それは1週間前にまで遡る。俺は警察学校を無事に卒業し、ロスヨントス警察署に配属が決まった。海外に行くとなってからは張り切ってパッキングを行い、出勤日の1週間前にはすでに現地へ到着してしまう。そして、かっこいい外車と観光目的で街をぶらついていたが、あっという間に当日を迎えた。朝にはめっぽう弱く、時間ギリギリで警察署に向かった結果、飯を食べ(持ってくるのも)忘れて今に至る。

(お腹空いてダウンとか…流石にダサすぎる。)

警察署前だったら誰かしら通るだろうと思ったが、その考えは安直過ぎた。こういう時に限って、助けてくれる人は中々来ないのである。空腹ゲージは赤くなり、段々と視界がぼやけてきた。耳も遠くなり始め、いよいよダメかと思ったその時、誰かが声をかけてきた。


「━━大丈夫か?━━は…いるな。」

「(?)……あの、何も食って…なくて。」

「━━!?なにしとんねんッ。」


何とか絞り出した声が届いたようなので、俺は安心して意識を手放した。




気づいた時にはベンチに横たわっていて、先程までの記憶が夢だったのか、と不安になる。相変わらず空腹ゲージは空っぽで息をするだけでも辛い。すると、目の前に水とサンドウィッチが出てきて、あれは夢じゃなかったと安心する。助けてくれた人にお礼は言いつつも、食欲には逆らえずすぐに飛びついてしまった。そして、勢いよく食べ進めたせいか早々にむせてしまい、背中をさすられる。その手は大きくて暖かくて、どこか懐かしかった。


「マジで助かりました。」

「ん、全然ええよ。」

「あの、”音鳴ミックス”さんっすよね。」

「あ、やっぱ会ったことあるんや俺ら。」

「○○警察学校出身っす。」

「えぇ?こんな青髪見たこと…あぁぁー!!あのクソガキぃ!?」

「は?」

「いや、ちゃいますやん!言葉のあやよ、あや。」

「はぁ……まぁ、2度も助けてもらったんでいいっすけど。」

「ん、待てよ。てことは刃弐もここ勤務なん?」

「そうっすね…え(?)、音鳴さんも?」

「せやねん、じゃあよろしくな同期^^」

「うわぁ(うぜぇ)……。」

「うわってなんやねん、嬉しいやろて!」


その後もしばらく雑談をしていて、抱えていた不安はどこかに行ってしまった。音鳴ミックス…うざいしだる絡みが多いが良い奴である。実際に助けてもらった過去があるからこそ、それを否定出来ないのが悔しい。

(てか、緊張してたのが馬鹿馬鹿しくなってきたな。)

もうそろやな、という音鳴さんの言葉を合図に俺は立ち上がる。初めての警察業務、乗り物の運転、人間関係などに期待を膨らませ、どんとこいと意気込みながら署内に入った。








さっそくロッカールームに案内され、指定されたロッカーに荷物を押し込む。とりあえず着替えか、と音鳴さんの方を見るとベンチに腰かけぼーッとしていた。

(マイペース過ぎだろ、変わんねぇーな。)

人のことは言えないが、この人より増しだという確信がある。俺はそんなアホをほっといて、せかせかと準備をし始めた。


ロッカールームが混んできたので、音鳴さんと一緒に退室する。すると、待ち構えていた明らかに怖そうな人が近づいてくる。

(え、俺らなんかしちゃいました?)


「あ、準備終わりました?」

「ハイッ、お、終わりマシタ。」

「…?えっと、名前聞いてもいいすかね?」

「お、音鳴ミックス…です。」

「刃弐ランド…です。」

「あ、刃弐ランド君は俺担当だわ。じゃあこっち来てもらってもいい?」

「あ(終わった。)、はい…。」


現実逃避しようかと思ったが、担当の持つバインダーには間違いなく俺の履歴書が挟んであった。ふと笑われてる気がして振り向いてみると、音鳴さんの顔がとんでもなくニヤけている。カチンときた俺は、担当の人に聞こえないようコロス、とだけ口を動かして視線を前に戻した。




一旦ここら辺でいいかな、と担当の人が足を止めたので俺も止まる。この人は”レダーヨージロー”という名前のようで、いつもヘリに乗っているらしい。話してみるとそこまで怖さはなくて、むしろ親しみやすそうな感じだった。

(でもワンツーマンは流石にきついかもな…。)

そんなことを考えていると、白髪の女性がどこからともなくやってくる。ヨージローさんの後ろから顔を出し誰、とあからさまに警戒された。


「彼は刃弐ランド君だよ、こっちは”芹沢”で半年くらいはここで働いてるから先輩、かな。」

「刃弐ランドです、どうも。」

「ふーーん、てかオレはなんで呼ばれタ?」

「そうそう、芹沢聞きたいんだけどさ。」


芹沢さんがいる方がやりづらいな、という本音は置いといてしばらく沈黙が続く。状況が何も分からないでいると、それは芹沢さんも同じなようだった。溜めていた息を吐ききったヨージローさんは、ついに口を開く。


「……芹沢、大型対応で署員撃ったの?」

「ェ。」

「しかも、ギャングも含めその懐からモノ取って使ってるの?」

「その…イヤ…。」

「着服って言って罪に問われはしないかもだけど良くないよ…。」


怖そうな見た目からは想像も出来ないほど、オブラートに包んだ叱り方だった。しかし、逆にこっちの方が追い詰められてるな、と芹沢さんの表情から察す。簡単に言うと、着服していることを上層部にチクられたらしく、クビにはならないが教育し直し、という形で罰を受けることになったようだ。結構やんちゃな人なんだなという印象を受けていると、ヨージローさんが無線で話し出す。


『あ〜合流して一気に説明するか、了解。』

「じゃあ、武器とかスタッシュ倉庫の説明一通りするから、また着いてきてくれる?沢山歩かせてごめんねぇ〜。」

「全然大丈夫っす。」

「……ハイ。」




そして、大して距離のない所に音鳴さんと他2人が見えた。あそこがスタッシュ倉庫かと確信し、目を細めていくとピンク髪の女性と目が合う。いよいよ銃がもらえるという高揚感もあったが、これはベクトルが違った。そう、そこに居たのは”成瀬タコ”さんという、俺が追い続けていた憧れの人だった。

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