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翌日、シスターと俺は風の国へと訪れた。俺の生まれ故郷なんだけど、訳あって俺は水の国で過ごしている。


「これはこれは、シスターソラ様。今日はレオナ様の魔法のレッスンですね」


門番として立っていた兵士が、シスターに挨拶をする。


「そうなの。私の弟のシオンもいるんだけど、入国許可していただけます?」


「シスターソラ様のご家族であれば勿論です!」


「ありがとう」


兵士は一礼すると、俺たちを通してくれた。門をくぐるとそこには見慣れた風景が俺を出迎える。そして、人々がシスターを見つけるといろんな人たちが声をかける。


「あら、ソラ様。こんにちは」


「シスターソラ!今日はレオナ姫のおもり?」


「ソラ様聞いて!火の魔法を覚えたんだ!」


この国ではシスターはとても有名だ。シスターは、レオナの専属の魔法の先生として通っている。シスターは水の国の民だが、うちに秘めている魔力が人一倍あり、水の国巫女としてレオナの魔法訓練のために派遣されているのだ。


「今日も大人気で」


「私の弟もいずれは大人気になるかもしれないわねー」


「俺には魔力なんてないから、それはない」


「あら、魔力だけが全てじゃないわよ」


フフッと微笑むと、シスターは俺の手をとって目的地へ向かう。これから向かうのは、俺の生まれたお城。


そう、俺は忌み子だった。男女の双子として、この地に生まれた。そして、俺だけが魔力を秘めていなかったことで、俺の王子としての未来は絶たれた。


妹レオナは王女として育てられ、俺は母の祖国水の国の一市民として育てられることになった。


このことを知っているものは、俺たち家族とシスターソラ。そして、数人の関係者くらいだ。


シスターソラは、母の姉の娘だ。俺にとっては従姉妹にあたる。その弟として世間では通っている。


水の国には、魔力を持つものと魔力を持たないものが共存しており魔力を持たない俺でも何の違和感もなく溶け込める。


だから父は、水の国へと俺を動かした。


「でも、ここでは魔力が全てなんだ」


俺はどうしても抗えなかったこの運命を恨むようにボソッとぼやいた。

遊月夜 かたわれのきみへ

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