テラーノベル
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🩷「阿部ちゃーーん!おっちー!」
💚「お疲れ、佐久間」
今日は音楽番組の収録だった。
激しいダンスで汗だくだっていうのに、真正面から飛びついてくる猫みたいな佐久間。
ピンクの髪を撫でてやると、こちらも汗だく。
💚「佐久間びっちゃびちゃ」
🩷「もー、やらしい事言うなよ」
💚「そういう意味じゃないし」
そんなに俺の事ムラムラさせたいのかよぉ〜とか言ってるけど一旦スルーした。
🩷「おいそこ無視すんなって」
💚「ふふっ」
あとは帰るだけなので佐久間とご飯。
今日はパスタが食べたいらしい。本当はラーメンなんだろうけど、佐久間の好きなタイプのやつは俺が食べきれないのを知っているからあまり誘ってこない。
そうは言ってもこんな時間にやっているお店ももうないので、今日はコンビニで冷凍パスタを買って佐久間の家に帰った。
佐久間がシャワーしてる間にパスタをレンジにかけたり、自分に買ってきたサラダを出したり、食後コーヒーが欲しいからお湯を沸かしたり。ツナとシャチが明らか怪訝そうな顔でこっちを見ているけど、自分の家みたいに動く。
二匹の猫たちは佐久間の気持ちに敏感だから、その分俺は恐らく嫌われているんだけど、正直人間でない家族にも伝わるくらい仲が良いという事なら逆に気分はいい。
💚「今日もお邪魔してます」
なんて、丁寧なようなマウントのような挨拶をすると近くにいたツナはフイと向こうへ行ってしまった。
🩷「いただきまーす」
佐久間が腰を降ろすや否や、二匹の猫たちが膝に乗り丸くなる。
🩷「阿部ちゃん来るとこいつらめっちゃ甘えてくんだよなー、ヤキモチすげぇわ」
💚「そうだね、俺はある意味認められてるって思っちゃうけど」
🩷「たーしかに」
佐久間が片付けや猫たちの世話をしている間に俺はシャワーをして、少し一緒にゲームをして、ソファで寝ようとするのを起こしてベッドへ送り込む。
💚「こっちで寝てね、じゃ俺帰るからね?」
🩷「阿部ちゃんと寝る」
💚「バカ言うな、俺明日仕事早いんだって」
佐久間は小柄だし顔も可愛いから勘違いされることも多いけど、実はめちゃくちゃ雄だし性欲強いし絶倫。
次の日遅いとかオフじゃなかったらとても相手してられないレベルなので、絶対に情を出すまいと決めている。
1回、ちょっとだけなら…と甘さを見せたらめちゃくちゃに抱き潰されて、危うく仕事に遅れるところだった。その時佐久間がマネージャーさんに叱られたのに、全然懲りてない。
🩷「じゃあ、いつ…?」
あの大きな目でじっと見られると負けそうになるし、いつまで経っても慣れない。ごまかすようにスマホを開いてスケジュールを確認する。
💚「明後日の夜。ね?」
🩷「ん〜〜」
仕方ないとばかりにベッドに大の字になる佐久間に軽くキスをして、首元のハート型の黒子にも口付ける。
💚「今日はこれで我慢して」
🩷「ん〜わかった」
明らか不服そうにする佐久間だけど睡魔には勝てなかったらしく推しの抱き枕を抱えてウトウトしだしたので、そっと部屋を出た。
リビングでは猫たちももう眠っている。
人の都合なんてお構い無しに甘えて、寝たい時に寝る。前にTVで、意外と自分は猫っぽくなくて俺の方が猫っぽいなんて言っていたけど、俺の目に映る佐久間は猫みたいでしかない。
タクシーが着いたと通知があった。
💚「おじゃましました」
すぐ寝るから帰れなくなったら困るし、と預かっている合鍵でドアを閉めた。
終
コメント
18件
michiruさんの🩷💚ーーー😍💓 二人のやりとりが尊いです🥹可愛いのに雄なさっくんがーードキドキしちゃう…明後日の夜パートが死ぬほど読みたいです🥺😂
あらさくあべだっ!!🩷💚 さいこーう!明後日の夜が楽しみだねあべちゃん😏😏
さくあべ最高❣️ やっぱ天才じゃん✨✨ミチルさん好きーーーーーーーーー