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翌日。
教室でノートをまとめていた咲の隣に、美優が腰を下ろした。
「咲、なんか顔赤くない? 昨日夜更かしでもした?」
茶化すように覗き込まれ、咲は慌てて首を振る。
「ち、違うよ。ただちょっと勉強してただけ」
美優はにやりと笑い、話題を切り替えた。
「ま、それより――体育祭、もうすぐじゃん? クラスリレー、ちゃんと練習してる?」
「……一応ね。最後の体育祭だから、頑張らなきゃって思ってるけど」
言いながら、窓の外に広がる校庭へと視線を向ける。
秋風に揺れる旗が、季節の移ろいを告げていた。