テラーノベル
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これはまだ…レスター達、30代目が生まれる、いや…あの悲劇の戦争の前のお話、
ラルシェ:…。
エレシス:父上!!
…何をなさっていたんですか…!?
父上がいつも行っている、方向の制御がままなっておりません!!
民にも…被害が!!
ラルシェ:…我が…兄は?
エレシス:えぇ…殺しましたよ。
ラルシェ:…!?
これは本当に…昔のことか、分からなくなるように、鮮明に覚えている。お話だ。
我が父、ラルシェの妻。いわゆる我の母は、
ラルシェの兄、「ルーゾンファレ」と不倫していることが明確になった時。
我は、我を忘れ。
2人のことを、炎でドロドロになるまで、
ぐちゃぐちゃにした。それに気づいたのは。
父上が来た時にやっとの思いで、我に返った時だった。
父上はずっと黙ったまま。
そこに突っ伏していた。
「兄は?」と
か細い声で言われた時。
やっと、自分の手で、叔父と、母を殺したことに気づいたのだ。
これはその後のことが、大切なのだ。
我は。
いや、われたちは、
ヴァイオレスト家…
の城に招かれた。
そこにぽつんと…座っていたのは、
いつもの優しさのオーラとは裏腹に。
憎悪のオーラを纏った…
初代長男。
ロニェールンド様の姿が見えた。
その後ろにはたしかに。
初代、長女。
次女、三女、次男、三男もいたが。
その5人の気配をかき消すような、
強い…憎悪と怒りの圧があった。
そのオーラを一瞬でも感じぬように…
周りを見ると。
我ら、29代目の兄弟と、28代目の兄弟以外の。
祖先たちが、待ち構えていた。
それも全員。
男兄弟の3人。
我は…その圧倒的な圧と周りからの視線で、
押しつぶされそうになっていた。
だが。
ルンド:そこに…。腰を掛けなさい。
お二方。
それは驚くほど、優しい声だった。
従い、座った。
ルーゾンファレ:貴様..!!!
吾を殺しおったな!!
なんじゃなんじゃ…!!
あのおなご(母))は吾に抱かれることを喜んでおったぞ!?
ラルシェ!貴様も何か言ったらどうだ!!
その気色悪い、目と能力をなくしてやっても良かったのに…。
のうのうと生きよって!!
エレシス:…騒ぐのはお止めください。初代様の前です。
ルンド:…限りなく簡単に話そう。
貴らは、どちらも。
ヴァイオレスト家の掟を破り、
罪がある同士だ。
そして。
29代目(エレシス)…。
貴は、「ヴァイオレスト123条:他兄弟を殺してはならぬ」
を破ったとし。
28代目(ルーゾンファレ)。
貴は、「ヴァイオレスト5条:三男、三女以外の異性交際は許さぬ」
「ヴァイオレスト10条:自兄弟のことを傷つけてはならぬ」
「ヴァイオレスト6条:人妻を取るような異性関係を持たぬ」
を破った。
罪の量でいえば、ルーゾンファレ。
貴の方が、多い。
だが、罪の重さでいえば、エレシス。
貴の方が、重い。
この裁判により、
どちらかを、
とする。
それをどちらかに決めるために。
他兄弟、及び。君らを呼んだ。
そんな互いの死が掛かった、裁判が始められた。
結果。
ルーゾンファレがルンドによって、
「断罪」
されてしまった。
ひとつ教えてあげよう。
ヴァイオレスト家の掟にはこんなものがある。
「ヴァイオレスト1条:死が許可されなければ、死なないとする」
という、鬼畜の”呪い”だ。
これは、ヴァイオレスト家の血があるもの全てに共通する、呪いであり、
その許可を下ろすものは、
初代長男様だ。
選ばれた、3人のみに。
蘇生魔法が持たされ、死を許可していない者を復活させているのだ。
今までに許可された者は、ルーゾンファレ及び、ルーザーの兄弟のみだ。
どちらも死にたいと言ってはいたが、
死を許可された時は、
最高に怯えた顔をしていた。
周りの他兄弟はそれを楽しそうにみている。
そんな、ヴァイオレスト家の恐ろしい、行事のひとつ。
「死裁判」について話したぞ。
コメント
2件
ルーゾンファレさんのビジュが良いのじゃ☆(まぁまぁ最悪な奴やけど☆) よく見たら最初のエレシスさんに血が付いてた…w