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今回めっちゃ長いです
『それSnow Manにやらせて下さい』のスタジオ収録。
眩しい照明と、メンバーたちの賑やかな笑い声が飛び交う中、目黒は人知れず限界を迎えていた。
数本撮りの最後、長時間の収録。
セットの隅で、目黒は不自然なほど背筋を伸ばし、膝を固く閉じて座っている。
下腹部を突き上げるような鈍い不快感が、波のように何度も押し寄せていた。
(……やばい、まじで限界かも……)
カメラが回っている間はプロとして笑顔を保っているが、手元のフリップを持つ指先は微かに震えている。
冷や汗がこげ茶色の前髪を湿らせ、意識の半分はトイレのことばかりを考えていた。
そんな目黒の異変に、隣に座る最年少、ラウールが気づかないはずがなかった。
VTRが流れ、スタジオの照明が少し落ちたタイミング。
ワイプ用のカメラも自分たちを抜いていないことを確認すると、ラウールはごく自然な動きで目黒の隣へとにじり寄った。
「……めめ?」
耳元で囁かれた低く甘い声。
目黒は肩をビクンと跳ねさせ、潤んだ瞳をラウールに向けた。
「……っ、ラウ……ごめん、俺、ちょっとトイレ……スタッフさんに……」
消え入るような声で訴え、立ち上がろうとした目黒の腰に、ラウールの長い腕が回る。
ガシッと力強く引き寄せられ、目黒の体はラウールの胸の中に収まってしまった。周囲からは、仲の良い二人がイチャついているようにしか見えない。
「だめだよ」
耳たぶに唇が触れるほどの至近距離で、ラウールが冷ややかに、けれど酷く艶っぽい声で囁いた。
「え、……っ、あ……」
「今行ったら、収録止まっちゃうでしょ? みんなに迷惑かけちゃうよ」
ラウールは抱きしめる力を強め、わざと目黒の下腹部に近い腰のあたりを、手のひらでゆっくりと撫で上げた。
「ひ……っ! ぁ……や、めて……ラウ……」
刺激に耐えきれず、目黒はラウールの肩に額を押し当てて震える。
逃げ場のない抱擁の中で、限界の膀胱が悲鳴を上げる。
「我慢して。……ねぇ、めめが必死に耐えてる顔、すっごくエロいよ。誰にも見せたくないから、もっと俺に隠して?」
誰にも聞こえない、二人だけの秘め事。
ラウールは目黒の耳を甘噛みしながら、逃げ出そうとする腰をがっちりとホールドしたまま離さない。
「あと10分……。最後まで我慢できたら、ご褒美に俺が『連れてって』あげるから。……いいよね?」
抗えない独占欲を孕んだ瞳に見つめられ、目黒は真っ赤な顔で小さく頷くことしかできなかった。
潤んだ瞳で必死に下唇を噛み締め、震える体でラウールの腕の中に閉じ込められる。
その後の収録中、目黒がどんな表情で、どれほど必死にラウールの膝の上で震えていたか。
それを知っているのは、彼を抱きしめ続けたラウールただ一人だった。
『それスノ』の収録が続く中、セットの端で身を寄せ合う二人の空気感は、明らかに異様だった。
「……ねぇ、めめ、顔色悪くない? 大丈夫?」
斜め前に座る渡辺が、ふと振り返って声をかける。
目黒はビクッと肩を揺らし、ラウールの胸元に顔を埋めたまま、掠れた声で
「……だい、じょうぶ……」 とだけ返した。
「ラウール、お前くっつきすぎだろ。収録中だぞ」
向かい側にいた岩本も、不自然に固まっている目黒を不審そうに見つめる。
ラウールは涼しい顔で、目黒の腰を抱く腕にさらに力を込め、誰にも見えない位置で目黒の太ももをギュッと握った。
「あべちゃんが言ってたじゃん、今日は『深澤チーム』と『岩本チーム』で対抗心燃やせって。僕ら、結束高めてるだけだよ」
ラウールはさらりと嘘をつくが、その腕の中で目黒は、限界を超えた刺激に耐えかねて、指先を真っ白にしながらラウールの衣装の裾を握りしめていた。
「……んっ、……あ、……ぁ……」
小さく漏れた吐息は、幸いにも他のメンバーの笑い声にかき消される。
けれど、隣にいるラウールには、目黒の体が小刻みに震え、熱を帯びていくのが手に取るようにわかった。
「……っ、もう……むり……ラウ……」
「しー。あとちょっと。動いちゃだめだよ」
耳元で冷徹に囁くラウールの声とは裏腹に、目黒の視界は涙で滲み、下腹部の鈍い痛みが限界を知らせる。
ようやく「本日の収録は以上です! お疲れ様でした!」
というスタッフの声が響いた瞬間、目黒はガタガタと震える足で立ち上がろうとした。しかし、ラウールがその腕を離さない。
「めめ、約束したでしょ? 僕が『連れてって』あげるって」
他のメンバーがスタッフと談笑しながら楽屋へ向かう中、ラウールは目黒の肩を抱き、あえてゆっくりとした足取りでトイレへと向かう。
「……っ、はやく、……漏れちゃう……っ!」
「ダメ。走ったら響くよ? ほら、背筋伸ばして。最後まで綺麗にしてて」
個室に駆け込み、鍵をかけた瞬間、目黒はその場にへたり込みそうになった。
だが、ラウールは逃がさない。目黒を壁に押し付け、自分と壁の間に閉じ込めた。
「……っ、ラウ、どいて……トイレ……」
「いいよ。でも、僕が見てる前でして。……我慢したご褒美、見せてよ」
情欲と独占欲が混ざった瞳で見つめられ、目黒は恥ずかしさと限界の尿意で、顔を真っ赤に染めながら崩れ落ちる。
「……ひ、どい……ラウ……っ……」
泣き出しそうな瞳で訴える目黒を、ラウールは愛おしそうに見つめながら、その震える手に自分の手を重ねた。
狭い個室の中、目黒は壁に背を預けたまま、崩れ落ちるのをラウールの腕に支えられていた。
「……っ、う、あ……ラウ、もう……やだ……」
限界を超えた膀胱の痛みに、目黒の目からはついに涙がこぼれ落ちる。
「いいよ、もう我慢しなくて。……僕が支えててあげるから」
ラウールは背後から目黒を包み込むように抱き、耳元で優しく囁いた。その手は目黒の震える指先に重なり、促すようにゆっくりと動く。
「ひ……っ、あ……ぁあ……っ!」
解放の瞬間、目黒は全身の力が抜け、ラウールの体に完全に体重を預けた。
熱い刺激が全身を駆け抜け、あまりの安堵感に視界が白く染まる。
「……んっ、はぁ……はぁ……」
荒い呼吸を繰り返す目黒の首筋に、ラウールは容赦なく顔を埋めた。
「よく頑張ったね、めめ。……ねぇ、今の顔、誰にも見せてないよね? 収録中もずっと、僕のことだけ考えてた?」
「……っ、あたりまえ、じゃん……あんな……いじわる、されて……」
涙を拭い、恨めしそうに振り返る目黒。
しかし、その瞳は潤み、頬は赤く染まっていて、ラウールの独占欲をさらに煽るだけだった。
ラウールは満足げに微笑むと、目黒の唇を深く塞いだ。
二人がようやく楽屋に戻ると、そこにはすでに着替えを終え、くつろぐメンバーたちの姿があった。
「おー、遅かったな二人とも。何してたんだよ?」
ソファでスマホをいじっていた渡辺が、ジロリと二人を睨む。
「ちょっとね。めめが疲れちゃったみたいで、ゆっくり歩いてたんだ」
ラウールは平然とした顔で、目黒の肩に手を置いたまま答える。
「……疲れちゃった、ねぇ?」
佐久間がニヤニヤしながら近寄ってきて、目黒の顔を覗き込んだ。
「めめ、なんか耳まで真っ赤だけど? 収録中もずっとラウールにひっついてたし、なんか怪しいんだよな〜」
「……べ、別に、なんでもないよ。……着替えてくる」
目黒は佐久間の視線から逃げるように、自分のロッカーへと急ぐ。
しかし、歩く足取りはまだ少しおぼつかなく、膝が微かに震えている。
「阿部、今の見た?」
岩本が隣の阿部に小声で耳打ちする。
「うん……。めめ、あんなに目がトロンとしてること、普通はないよね。それに……」
阿部は、目黒が脱ぎ捨てた衣装のズボンに、ラウールの香水の匂いが強く残っていることに気づき、苦笑いした。
「ラウール、あんまりいじめすぎないであげてね?」
阿部が優しく釘を刺すと、ラウールは悪びれる様子もなく、
「さあ、なんのことかな?」と、楽しそうに笑って目黒の元へ向かった。
背後から再びラウールに抱きつかれ、ビクッと肩を震わせる目黒。
それを見守るメンバーたちの間には、
「またか」という空気と、少しの呆れ、そして二人だけの秘密を察する静かな緊張感が漂っていた。
「ねぇ、ぶっちゃけていい? あの日の収録、絶対なんかあったよね」
火蓋を切ったのは、ニヤニヤと笑みを浮かべた佐久間だった。
楽屋のソファに座る目黒を囲む ように、渡辺、岩本、そして鋭い視線の阿部が集まってくる。
「……え、何が? 普通に収録してたじゃん」
目黒はあからさまに視線を泳がせ、手元の台本に目を落とす。
しかし、耳たぶがみるみるうちに赤くなっていくのは隠せない。
「普通じゃないって。めめ、後半ずっと顔真っ赤で震えてたし」
渡辺が追い打ちをかける。
「しかもラウール、お前ずっとめめの腰抱いて、耳元で何コソコソ話してたわけ? 」
「……っ、それは、……ラウが、……」
言いよどむ目黒の隣で、当のラウールは涼しい顔をして雑誌をめくっている。
「別に? めめが『動けない』って言うから、支えてあげてただけだよ」
ラウールがさらりと投げた一言に、阿部がピクリと反応した。
「『動けない』って……。あの日、めめがトイレに行きたがってたのは分かったけど、ラウールが止めてたでしょ? スタッフさんに言えば休憩挟めたはずなのに」
「……あべちゃん、気づいてたの?」
目黒が絶望的な顔で阿部を見上げる。
「うん。でも、ラウールが『行っちゃだめ』って顔でめめを睨んでたから、怖くて声かけられなかったよ」
阿部の冷静な分析に、楽屋に「あぁ〜……」という納得の空気が流れる。
岩本が呆れたように腕を組み、ラウールを見た。
「お前、収録中に何させてんだよ。めめ、最後の方、泣きそうだったぞ」
「……だって、我慢してるめめ、可愛かったんだもん。ねぇ、めめ?」
ラウールがわざとらしく目黒の肩に頭を乗せると、目黒は顔を覆ってうなだれた。
「……もう、その話やめて……。まじで、死ぬかと思ったんだから……」
「まぁ、最後はラウールがちゃんと『連れてった』みたいだし、一件落着か?」
佐久間の茶化すような言葉に、目黒は真っ赤な顔のまま、隣で勝ち誇ったように微笑む最年少の脇腹を、弱々しく小突くことしかできなかった。
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