zm視点
あれから少ししたら、インカムが鳴って帰ることになった
本拠地に着くまではずっと雑談をしていた
雑談の内容は主に、それぞれの仲間についてだった
俺が幸せだったように、クロノアさんも幸せやったみたいで何処か、安堵した
本拠地に着けば、日常国の皆さんはもう帰る準備を済ませていた
お別れの時が来たのだ
kr「今日のような場を設けていただきありがとうございました」
gr「いえいえ、同盟を組んでいるんですから、お気になさらず」
社交辞令のような会話を聞き流しながら、俺は話終わるタイミングを伺っていた
kr「それでは、本日はありがとうございました」
そうクロノアさんが話を締めくくった時に、俺は声をかけた
「クロノアさん!また遊びましょうね!」
静かだったここに、響き渡るには十分な声量
それに対し、クロノアさんは
kr「はい、よろこんで」
近くにいる人にだけ聞こえるような声量で
それでも、声には嬉しさが滲んでいた
挨拶も程々に、日常国の方々はもう姿が見えなくなった
今日を振り返り、改めて思う
仲間達と騒げるんも
クロノアさんと再会を果たせた奇跡も
笑い合えた事実も
きっと、これは約束したからなんやと
仲間を助けると約束したから、決意が出来た
約束の場所があったから、再会出来た
会う約束をしたから、笑い合うことが出来た
でも、それだけやない
そんな簡単に行くなんて思ってへん
別れはきっと突然にやってくる
それでも、約束したんやから
再会する日を願って
先程クロノアさんと街を回っていた時よりも暗くなった空に目をやる
そこには、1つ輝く星が見えた
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