プロローグ
あなたは幽霊を信じるだろうか。
少なくとも僕は信じている。あの青空の日にこの世ならざるものに恋情を抱いた日から。
僕は異眼(たがいめ)だ。オッドアイと言う人もいるが僕はそう呼ぶ。周りにはいつも沢山の
人が溢れていた。東京だったからだけではなく、珍しいものを見るように人が寄ってくるの
だ。多くの人は簡単に僕に興味を持った。簡単に僕を化け物と言った。いつからか僕は孤独
を感じた。表面上、人気者に見えるかもしれない。でも、確かに僕は孤独を感じていたのだ。
僕はいつもいつも消失感を感じていた、いつも何かを探していた。母がいなくなってから、め
ちゃくちゃな人生を華やかに明るくしたかったのかもしれない。そんな時だった。屋上であ
いつを見つけた。透明な出会いだった。僕はやっと見つけたのだ。ずっとずっと探し続けて
いたものを・・・
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