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⚠︎解釈、口調違い⚠︎
朝、全ての支度を終え、自部屋にいるとリビングから母の声が聞こえた。「broooockくん来てるよー」
broooock?まだ集合より30分くらい早いけど…?
「broooock?なんでそんな早いのってうわっ」
外に出るなり彼がガバッと抱きついてきた。
「きんさん助けてぇ〜」
「え?なんの事…?」
「今日小テストあるの忘れてたぁ〜」
確かに、今日は不定期にある小テストの日だ。
なら家に来なくても自分ですればいいのに。
「…ちょっと早めに行く?」
「えっ?!いいのー?!?!」
「ふん、感謝しやがれ。」
「ありがたや〜」
と、いう事で俺たちは30分も早く家を出た。
30分も出る時間が違えば、すれ違う人はいつもと違うし、いつも見かける車だってない。
…変わらないのは隣にいる人だけ。
教室の扉を勢いよく開ける。そこには誰もいなくてがらんとしていた。
「うひゃ〜初めて人いないのみた〜」
彼は浮かれながら俺の席に座る。
「は?そこ俺の席なんだけど、」
「ええ?いーじゃーん」
「…はいはい」
俺は彼を無視して少し空いてる俺の席に座る。
「…きんさんも、こんなことするんだね」
「まぁね。よし、するよ」
俺はカバンからテキストを出し、勉強を始めようとする。
「…この状態じゃ、勉強しにくいでしょっ」
彼は俺の腰を持ちあげ、broooockの膝に乗っける。
「ちょっと、学校だって」
「これはダメなんだ?へぇ」
ニヤニヤする彼を無視して、勉強を進める。
broooockはただそれを見つめる。
broooockを見てるとよく思う。
意外と綺麗な顔をしていることを。
空は曇っているせいで、淡く弱い光に照らされる。broooockといて、不安が生まれない。やっぱり俺は…
「きんさーん?進めて〜」
「あっ!はい!」
「なんで敬語笑」
範囲がそろそろ終わりに近づいてきた時、教室のドアが開く。
「あっ」
そこに居たのはきりやん、スマイル。
「し、シツレイシマシター…」
「ち、ちょっとまって!これは誤解があって…」
「アーオレタチハナニモミテナイー」
「ちょっとスマイルまで!!」
「きんさん、ひどいよぉう…」
「おい!お前まで悪ノリするな!!」
朝のSHRでテストをし終え、broooockに駆け寄る。
「テスト、どうだった?」
「うん!結構できたよ!ありがと!」
「見ただけでできるんだ」
「まぁ〜ねぇ〜?」
コイツ意外と天才肌なんだよな……
相も変わらず、空に浮かぶ雲は黒味を帯びてきた。俺は聞こえたことをbroooockに話す。
「次の体育、全員体育館だって。ドッヂ。」
「え゛〜……僕ドッヂ嫌なんだけど…。」
「まぁ、俺よりできないもんね笑」
「うわっ!!コイツぅ…」
「ーー!パス!」
ピッ
声とボールと笛の音が飛び交う体育館。俺はただ、ボールを投げれずに、ひたすら逃げ回る。ボールを投げれるのは野球などの運動部が中心と、暗黙の了解で成り立っている。
あっ!ボールが俺を目掛けて来た。
「きんとき!」
ちょっとまって、早すぎて、とれな
「い」
「あ!きんさーん」
「あれ?ドッヂボールは?」
「終わったよ?もう昼休み。」
昼休み?2時間も寝てたのか……
「何があったの?」
「野球部が投げたボールがきんさんの頭直撃。
で、僕が華麗にキャッチ。即保健室って感じ」
「な、なるほど……」
ゴムボールで良かった……。競技用のだったらこの世にはいなかっただろうな……
「お弁当食べに行く?」
「大丈夫?食べれるの?」
「大丈夫大丈夫!もう平気」
保健室の先生に確認をしてもらい、保健室を出る。
教室に着くと急にいた人達がザワっとし始める。別にそれはいいんだけど、俺たちを見てザワザワしている。
「なんだろう…?」
俺は耳をすませる。
「broooockくんがきんときくんお姫様抱っこして持って行ったんだよね…?」
「え、そうだよ!めっちゃbroooockくんかっこよくない?!」
「好きになりそうだよねー…」
「でも、彼女いそーだよね…」
「ワンチャンきんときくんとかね笑」
「えー笑男の子だよー?笑」
……?!ちょっと待って、前半はいいんだけど後半ちょっとまずいな……?!
俺はお弁当箱を持ち、broooockの腕を掴んでいつもの場所に行く。
「おい…broooock!抱えたっておんぶとかじゃねーのかよ!」
「えー…だってそれが1番手っ取り早かったんだもん…」
「はぁ…変な噂まで流れ始めるし…」
「おっいたいた、探したよ」
と廊下から出てきたきりやん、スマイル。
「いや〜結構君たちの話でクラス盛り上がってるよ」
「2人はどういう関係なんだ的な」
俺のクラスときりやんのクラスは合同で体育をしているだから、コイツらのクラスにも噂が流れ始めてる。
「マジで最悪なんだけど…」
「まぁ僕たちイケメンだからねー!仕方ないよ」
「自分で言うのかよ…まぁ反論はない。」
きりやんは吐き捨てるように言った。
「バレたらどうするんだよ」
「えっ付き合ってないって言う」
「えっ?broooockは付き合ってるって」
「broooockくーーん???またですか??」
broooockは目をそらす。それに負けじと顔を覗き込む。
「えーーーいーじゃーん……」
「良くない!!」
「仲良いんだな。お前ら。」
「で、そっちは付き合ってないの」
「はぁっ?!」
スマイルときりやんの声が重なる。
「いやいやいや!つつ付き合うとか、ありえないしぃ?!」
「べべべべつに、そんなすす好きとかありえないし?!」
2人は顔を合わせ、赤くなった顔を見て、お互いに逸らす。
「はぁ、」
まだ付き合ってないのか……?
「まだかあ」
「まだってどういう意味?!」
broooockはお弁当箱を片付ける。俺もそれに合わせて片付ける。
「じゃあここは2人きりにするから!」
「なんで…」
「2人とも超がつくほど鈍感みたいだから、
1回話してみたらいいんじゃない?」
「……」
彼らは少し黙ったまま、硬直する。もちろん顔に熱は帯びたまま。
「じゃ、きんさん行こ?」
彼の差し出した手を掴み、階段をおりる。
「スマイル、俺」
「きりやん。俺」
ときりやんの声とスマイルの声が重なるがほのかに聞こえた。
再び教室に帰るともういつも通りの教室だ。
「ねぇ、きんときくんとbroooockって……」
いつも通りじゃなかった…
「友達だよ?」
「だよね!良かったー…」
「良かったって?」
「…誰にも言わないでね?私broooockのこと好きなんだよね〜♡」
「へ、へぇ〜いいね〜」
「あっ、じゃあそろそろ行くね!まだ相談乗って〜!」
「うん、」
こういう人もいるんだな……
あとからも何人か聞きに来たが全てに友達だと伝えた。broooockも流石に公に言う度胸はないので大丈夫だろう。
一人で帰っていると偶然nakaシャケカップルと出会った。そのまま一緒に帰ろうという話になった。
「あれ?broooockは?」
「あーなんか学校で用事あったから置いてきた」
「置いてきちゃったのか」
「まぁいいかなって笑」
「そういや、まだ付き合ってないってどういうこと?」
「明日返事するんだ、ただ、それだけ」
2人に明日のことを話す。
「…つまりきんときは付き合う気なんだよね?」
「……かもね?」
「もう決まってんなら大丈夫でしょ。」
「うん、ありがとう」
「ここで分かれ道だね!じゃまたねきんとき」
「また!」
ヒラヒラと手を振り返し、直線に道を進む。
…ちょっとバレそうだったな……なんちゃって
この一週間、さらにbroooockで頭がいっぱいになった。彼がいなければこんな選択肢はなかっただろう。
返事はもうとっくに決まっていた。