優「あの、ちょっと…」
男「ねぇねぇ、お姉さん、1人?一緒に遊びに行かない?」
優「友達と来てるので、その…すみません」
カラン、コロン
「優里!お待たせ~って…」
優「由衣!」
優里が涙目でこちらに駆け寄ってくる
男「君がお友達?2人とも美人じゃん笑」
うわ、気持ち悪っ
こういうのは無視するに限る
言い寄ってくるのを全て無視して、優里の手を引っ張って、通り過ぎようとすると、
男「ちょっとまってよ~」
男は優里の腕を掴み、
男「君は一緒に来てくれるでしょ?」
私は無理だと思ったのか、優里に一方的に話す
イラッ
そろそろ怒りが爆破しそう
思いっきり私が男を睨み、喋りかけようとしたとき
照「ちょっと、その辺にしといたら?」
そこにはマスクをして、帽子を深々とかぶっているが、キラキラのオーラが隠しきれていない、
ひーくんがいた
え?ひーくん?
優里の腕を掴んでいた男の手を上に持ち上げる彼
男「誰だよ。お前。」
照「えっと、知り合い?だけど」
私が愕然としている間にも男たちは諦めたみたいでどこかへ行った
照「大丈夫だった?」
そんな、彼の声で私はふと我に返った。
その時、隣から、
辰「あ、優里ちゃんと由衣ちゃん!また会ったね!」
って、ニコニコしているふっかが現れる
混乱しすぎて、また我を忘れかけた
あ、お礼を先に言わなきゃ!
「あ、あの、またご迷惑をおかけしてすみませんでした。ありがとうございました。」
優「あ、ありがとうございました。」
2人で頭を下げる
辰「頭なんか下げなくていいよ笑」
「あ、この前の分と今日の分と何かお礼を…」
照「いいよ、別に」
優里を見ていた視線が私に向く
「あ、いや、でも…」
辰「それなら、お礼ってことで連絡先交換しない?」
そう言って、ふっかはスマホを振ってこちらを見る
「え?」
照「てか、なんでお前がお礼で連絡先交換すんだよ。助けたの俺なのに。」
辰「あ、そーだった笑ま、いいじゃん」
照「なにもよくねーって。」
「フフッ笑」
私は2人のやりとりに思わず笑ってしまう
この2人は本当に仲がいいんだろうなぁ~
辰「じゃ、照も連絡先交換すればいいじゃん」
そう言って、ひーくんのスマホを勝手に取って、簡単にパスワードを開けるふっか
照「ちょ、ふっか!」
そして、私の連絡先を手早く登録した
辰「優里ちゃんも!」
優「え?私もいいんですか?」
ちょっと、戸惑っている優里に、ふっかは大きく頷く
辰「あたりまえじゃん」
そういって、またもやスラスラと連絡先を入力していく
辰「連絡まってるね!」
そう言われて、図々しいかな?とか、思ったけど
「岩本さんにも深澤さんにも連絡させてもらいます笑」
そう、笑顔で答えると
照「あ、えっと、うん笑」
困りながらも笑っているひーくんと目が合い
なんか、ドキッとした
照「あ、俺らのこと名前で呼んでよ。あんま硬いの好きじゃないから。あと、敬語もいらない。」
そう言われたものの、今まで本人がいないところではひーくんって呼んでたし、本人の前では岩本さんって呼んでるし…
照くん?でいいかな?
「え、えっと?照くん?でいい、かな?」
ちょっと恥ずかさも覚えたが、呼んでみる
照「うん。いいよ。」
なんか、ただのファンから少し彼らに近づいた気がした。
でも、私は
隣にいた、可愛い天使ちゃんが、
照くんをずっと、見つめていたことに
気づかなかった。
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