コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「 寒い夜には 」
もとぱ
「 さっむ … 」
びゅーっと風が吹く中も、僕はベランダで月を見上げていた。お風呂上がりの暖かい体温に、寒い夜風があたる。
暇、ひまだぁ。 作曲する気も起きないし、今はなんにもしたくない。
若井は今お風呂で話し相手もいない。涼ちゃんは昔の友達と飲み会と言っていたから電話は出来ないし、
「 … もーとーきっ、 ! いないからびっくりした、笑 」
「 若井… 、笑 僕暇だったんだよ、笑 」
「 … 、凍えてんじゃん?笑 ほら、おいで。 」
シャワーで濡れた髪に、桃色に染った頬。おいでと急かすように手をこいこい、と手招きをしている。そんな腕の中に僕はすっぽりハマって、シャンプーの匂いと若井の匂いですっごく安心している。 こんなこと本人には言えないんだけどね。若井のことが若井が思っている以上に僕は大好きだよ。
「 … 俺の事大好きって顔してる、笑 」
「 はぁ?笑 」
全てを見透かしたエスパーのように言葉を発する若井に、驚きながらも平然な風に振る舞う。
見上げた顔には優しい目。全部整っている。
顔のパーツが綺麗だし、肌も綺麗。本当にイケメンなんだな、と思う。こんなイケメンが僕の彼氏でいいのか。もっと可愛い人いたと思うけどなぁ。
「 … 元貴可愛い、笑 」
「 … ! なに急に、… 僕可愛くないし、かっこいいの方が嬉しいんだけど。 」
嘘。若井からの可愛いはいくらでも欲しい。若井にはいっぱい可愛いって言ってもらって、抱きしめて、キスもされたい。
耳が少し熱くなると、ペラペラと若井が口を開いて話し始めた。
上目遣いなところも、寒くていつもより抱きしめる力が強いとこも、
と、僕の可愛いところを全て語り始めた。
「 ちょ、もういいから…ッ 、よく思いつくね… 」
「 ん? 元貴こんくらいすぐ思いつくでしょ?笑 」
自信満々で、僕が若井のことが大好きでたまらないことがわかっているような、そんな笑い方をして、にやっと右の口角をあげて触れるだけのキスをしてきた。
「 ん、おうちはいろ、 」
手を差し伸べて、その手を取ると、彼は満足そうにまた僕の大好きな笑い方をした。
2000字くらい書いてたのが消えました、悲しい。
前回の作品の花占い1000いいねありがとうございますー!!