テラーノベル
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この作品は『あわよくば淡い光に溺れたい』
のリメイク版となっております。
※曲パロ
即興のため低クオ
何でも許せる方のみお進みください。
sha side
そこに“愛”集った。
「….はぁ」
嫌な夢を見た。
夢なんか見てもおれは変わらない。変われない。
親は言う。
『これは貴方のことを愛してるからなのよ。分かって頂戴』
何が“愛だ。愛してないくせに。嘘くせえんだよ。
狂った親のおかげでおれは形だけの人形だ。
でもおれはその愛を受け止めなきゃいけない。
でも、ダメだったから躊躇ったんだ。
いやだ。下に降りたらまたーー、
「会いたくない…」
「どうしておればっか」
昨日殴られたところがずきり、と痛んだ。
こんこんこん、
地獄の始まりを告げる合図が鳴った。
「sha、起きてるか?
はひゅ、息が詰まった。嫌だ。
近づいてくる奴が怖くて、近くにあった錆びついたナイフで
深く深く刺した。
衝動からの動きだった
ソイツは声をあげずに、力を失ったかのように倒れた。
床に赤黒い液体が広がっていく。
「…」
よかった。
心は安堵でわれていた。恐怖だってある。
このままじゃおれは殺人犯として捕まるかもしれない。捕まる前に逃げなくては。
心では軽く考えているのに、何故か足はがくがくと震えていた。
「…くそ、」
軽く舌打ちをして無理矢理歩き出す。早く逃げなくては…..。
窓を開ける。ここは二階だからこれくらいの高さなら大丈夫だ。
そう思い、おれは窓から飛び降りた。何も持たず、ただただ走っていた。
血まみれのおれを見て、周りの人間は恐怖した。そして、おれを捕まえようとした。
逃げて。逃げて、逃げた。
「…はぁっ」
息が上がった。そりゃおれだって人間。
どうでもいいから、知らない奴の手で死ぬのは御免。捕まるのも御免。
気づけば、おれは海の前に立っていた
後ろからは人間たちの怒号が飛んでくる
五月蠅い。五月蠅い。
「結局だれも…」
おれは名残惜しく呟いて海に飛び込んだ。
──はずだった。
誰かがおれの手を掴んでいた。
「お前、俺の船に乗ってけよ」
そいつはおれと同じくらいの少年だった。
◇
「で、なんのつもりやねん」
おれは威嚇するように笑う少年を睨む。
「いや、ただたんに死にそうな顔いしてたから助けてあげたんやん」ー
「はあ…」
実際に死のうとしてたんだが。
「ていうかナニコレ」
おれは今乗っているものを指さす。
「みりゃわかるやろ?船」
「船って…」
「聞いたことないん?俺は海賊やで!」
「海賊…」
「そうや」
少年は頷くと、腰にかけていた剣を抜き、おれの首にあてた。
「殺されたくなけりゃ次とまる島で降りるんやな」
少年はニヒルに笑って脅すような口調でそう言った。
「別に。お好きにどうぞ」
「は⁉︎ちょ、そこは頷いて降りるところやろ!」
少年は焦ったようにそういうと剣をどけ、おれをじっ、と見つめた。
「…………お前、名前は?」
「…sha」
「shaか、俺はzm!よろしくな」
少年はそういうと、強引に俺の手を掴み、ぶんぶんと振り回した。
「よろしくってどういうことや」
「お前、どうにも死にたがり屋さんみたいやから、
ちゃんと生きることが大切って分かるまで、此処に居てもらうわ」
「…..ふぅん」
「好きにすればええんちゃう」
zmは嬉しそうに笑うと、おれに帽子をかぶらせた。
「……なにこれ」
「相棒の証!」
「…いらね」
zmはなんてこと言うねん!と冗談交じりにおれので背中をばしばしと叩いた。
そんなお前が綺麗に見えた。が、性格は嫌いだった。
それからというもの、何だかんだ俺は zmと長い年月を共に海賊として生きた。
でも、どう頑張ってもおれは普通で、
今までの生きていた分が意味のない魔法のように溶けていた
おれは役に立っているのか?なんてどうしようもないことを白昼夢で吐いた。
おれは何時の間にかあいつが好きで。
死にたくない。という感情だってある。そんなことを言ってしまえば、
俺は嫌われるかもしれない。
「嫌われちゃったら、どうしよう」
zmが寝静まった夜に、俺は静かにぼやいた。
◇
いつも通り笑った?
ここに『愛』焦った。。。?
普通に愛さなくちゃ。
昔みたいでダメだったから怖かった。
何時の間にかおれは、zmに距離を置いていたのかもしれない。
いつも通り、盗みを働こうとすると複数人の兵士がおれたちに襲い掛かった。
「くっそ、敵か!sha、逃げろ!ここは俺が何とかする」
なんでお前ばっか。
どれも嫌いだった。いつも嫌いだった。
船に戻ってきたとき、zmは腕を怪我していた。
「zm!お前、大丈夫なん⁉︎」
「なんてことないせ!
結局、大体そうやって答える。
今回もお前のターンで終了?
「俺たち!相棒やしな!」
安定がどうの、関係はどうも曖昧で苦しいのにそんなお前におれはゾッコン。
おれは、やっぱり zmが好きなのだろう
「なあ、zm…?」
「ん?どうしたsha ?」
ずっと分からない。
いつも通り笑うお前は、何を隠しているのかなんて。
どう考えても君に夢中。虜になってるおれの心中
どうしようもないから二人でこの世界から逃げよう。
…なんて言えたらいいのに
どう頑張ってもおれは普通で、
今までの生きていた分が意味のない魔法のように溶けていた。
おまえは何処へ行くんだ?
なんて聞き分けのないことを白昼夢で吐いた。こんどこそ告白をしよう。
なんて夢で溶けて。
そんなこと言ったら、捨てられるかもしれない。
「捨てられちゃったら、どうしよう」
今日もおれはやり遂げられずにいる。
◆
それは突然だった。
いつもみたいに、風向きを見て船を引っ張っていたとき。
zmは俺の後ろで、ぽつり、と呟いた。
「sha、俺さ、お前のこと好きやねん」
「だからごめん。お前は幸せになれよ」
突然、zmはそういって笑って──
堕ちた。
「zm!zm!?おいっ!」
堕ちたのだ。海へと。
「ああ、あ”あ”ああ”っ」
涙がとめどなく溢れてきた。
「幸せって、何なんだよ!分かんねえよ!」
思うままに叫ぶ。
むずかしくて、おれには分からなかった。
雨がどんどん強くなり、おれの体温も徐々に下がっていった。
夜空の星は綺麗に輝いていて、憎いのに、憎めなかった。
おれはためらいもなく海へと飛び込んだ。
口の中に水が入って、苦しかった。
ごめん。
おれもすきだよ。
あざした。
まじで低クオですんません
わんちゃん続編出すかも
回覧ありがとうございました。
コメント
1件
切ない…泣ける、、まじで最高です!! これが低クオ、??どこがですか!?? 凄すぎてまた泣けそうですよ!??(?? 続編出たら絶対見ます!!