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え...なんかすごい進展した感じ...? 🌸🌸重要人物になってきそうですね...!! 続きも楽しみです(っ ॑꒳ ॑c)
「桃川さんってさ、いるまと同じ中学だったよね?」
昼休み、薄暗く人気のない東館に奈津と蘭はいた。ここなら、誰にも聞かれないからだ。
「…さっきの話だけど。」
先に話を切り出したのは蘭だった。目線はずっと明後日の方向を向いていた。
「奈津、知ってたんだね。」
「うん。」
「なら、あ̀の̀こ̀と̀も知ってるってことだよね…。」
「まぁ、噂程度には…って感じですけど。それを、詳しく聞きたくて。」
数秒間、沈黙の時間が流れた。蘭が、失敗しないように言葉を慎重に選んでいるみたいだ。
「…俺は、あ̀の̀こ̀と̀を話しても良い展開になる気はしない。……けど、話さなくてもこの状況は変わらない…んだよね。」
1つ、1つ確実に発音していた。
「……少し、話してもいいかな。」
中学1年の秋頃。いるまは遠い地からの転校生としてうちの学校に来た。
大人しくて、内気。殆ど誰とも喋らないし、クラスでちょっと浮いてたのを覚えてる。
そして、2年の春。いるまは目̀を̀つ̀け̀ら̀れ̀た̀。
心無い言葉に、暴力…考えたくもないようなことばっかりだった。
3年になると、今までは1つのグループが虐めていたのに対し、クラス全員が虐めることになったみたい。先生も親も、助けてはくれないみたいで。
そして、頭はずば抜けて良かったいるまはこの高校を選んだ。中学校から離れているから、誰も同級生はいないだろう…と思っていたのかもね。まあ、あいにく俺がいたし同じクラスだったけど。
入学式、いるまを見て別人かと思った。髪は染めるし、随分と変わっていたから。ピアスは開けてないみたいだけど。
「一̀見̀す̀る̀と̀、今のいるまからは想像つかない。」
そう話す奈津を、蘭はしっかりと見ていた。そのことは奈津もわかってはいたけれど、わざとだから気にしない。
少し経ったあと、思い出したようしてに言う。
「じゃあ、噂が流れたのは何でなんでしょうね?」
今の話を聞くに、『いるまと同じ中学出身は蘭だけ』だった為、どこから情報が漏れたのかが奈津は気になった。
蘭は1度目を逸らしてから、
「…わかんないや!」
と、笑顔を見せた。
「わざわざ、ありがとう。」
「いいよ。別に、大したことしてないよ。」
2人は渡り廊下を歩きながら言った。もうこの時、蘭は奈津の真の意図のことが、確信に変わっていた。
「じゃ、俺こっちに用があるので…。」
「ねぇ。」
奈津が去ろうとした時、蘭はこう言った。
「あんまり無茶しないようにね。」
「……」
そこで2人は別れた。
そう、蘭はわかっていた。
奈津はいるまの経緯を利用したかった、ということに。
どう利用するかは、まだわからないけど。
どっちにしろ、もう蘭には関係なかった。
「時間の問題…。貴方もそうなんでしょ?」