テラーノベル
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「奈津、移動教室一緒に行かない?」
蘭が、奈津の目の前に立っていた。彼は少し不気味さがある。
「はい、いいですよ。」
また彼を信用した訳では無い。「人は信頼しても良いが信用はするな」人生にとって大切なことだ。
最初は当たり障りのない世間話をしていたが、人気がなくなると、2人の本題へと入っていった。
「ぶっちゃけさ、奈津は…復讐したいんでしょ?」
「……」
蘭は、奈津を探り探り質問をしている。それは、奈津も同じだ。尻尾を出さないように選んで答えている。
「いえ。そんなことは考えてないです。」
奈津がさらっと答えると、蘭は言葉を失っていた。
「ただの、好奇心と…」
そこまで言って、止めた。
「好奇心と、何?」
「いや、別に。」
奈津はただ、いるまの顔が見たいだけだ。
それは、純粋な好奇心であり、
泥沼のような愛であった。
「ふーん、復讐じゃないんだ。意外かも。」
蘭は、曇った外を見ながら言った。
「なら、これは俺の我儘ね。」
「我儘……?」
奈津が聞く。
「うん。俺の中学の同級生が、隣町で一人暮らししてるんだ。」
『蘭の同級生』は、つまり、『いるまの同級生』ということだ。
「その子に、会ってみてくれる?」
コメント
2件
まじでらぶなお話だぁぁぁ!! 更新ありがとうございます(*´˘`*)♡ このふたりの絡み不思議ですきです... 📢くんの同級生...どんな人だろ🤔 続きも楽しみです!!