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みことは、ぐったりとすちにもたれていた。恥ずかしさと安堵で、全身から力が抜けている。
「……もう、すちくん、ひどいよ……」
「何が?最後までよく我慢できたね。偉いね、みこちゃん」
「ぜんっぜん褒めてないよ、それ……」
「褒めてるって。ほら、ご褒美あげるから、ちゃんと顔上げて?」
すちはそっとみことの顎を持ち上げ、唇を重ねた。最初は軽く、様子を伺うように──でも、すぐに舌を絡め、深くなる。
「んっ……ふ、ぁ……ん……」
息が漏れる。今までとは違う、優しいけど支配的なキス。みことはすちの胸元をぎゅっと掴んだ。
「顔、真っ赤。……やっぱみこちゃんは可愛いね」
「な、なにが“ご褒美”なのさ……これ……」
「ご褒美はまだ続くよ?」
そう言ってすちは、みことの前髪を優しくかき上げると、今度は首筋に甘く噛みついた。
「ひゃっ……ま、待って……!」
「我慢してたご褒美。ゆっくり、ちゃんと味わって」
「ふあ……すちくん、意地悪すぎ……」
「意地悪じゃない。“愛情表現”って言うんだよ、こういうの」
「ご褒美の続き…しようね?」
みことは息を整えながら、まだ熱の残る頬を隠すように俯いていた。
「……続きって、まさか……この場所で……?」
すちは、そんなみことの耳に唇を寄せ、吐息まじりに囁く。
「限界まで我慢してたんでしょ?だったら、そのまま一番感じやすい状態で──ご褒美、受け取って」
「で、でも……トイレなんて、場所が……っ」
「声、出さなきゃバレない。むしろ、バレそうになるのが興奮するんじゃない?」
言いながら、すちはみことの腰をそっと押し上げ、体を自分の方へと導いた。
「待って……ここ、狭いし、体勢……」
「いいよ、俺が全部支える。みことは、何も考えずに──俺だけ感じて」
再び耳元にかかる吐息、腰を包む両腕。みことは体を震わせながら、静かに、しかし確かにその存在を迎え入れる。
「っ……ん、あ……っ!」
個室の中、押し殺した吐息だけが静かに響く。限界まで高められた感覚は、いつも以上に敏感で──
「感じてるね。……可愛すぎる。」
すちの声が低く、甘く、そして支配的にみことを貫いていく。
密着する体温。肌と肌が擦れ合うたび、抑えきれない吐息が漏れそうになる。
「っ……ん、あ……んん……!」
みことは、片手ですちの肩にしがみつきながら、もう片方の手で必死に口元を押さえていた。けれど、その震えは止められない。
「声……我慢できる?」
すちはそんなみことの耳たぶを軽く噛みながら、奥へと深く、ゆっくりと腰を押し込んでいく。狭い個室の中に、濡れたような呼吸と、押し殺された吐息がこだまする。
「や、ば……っ、だめ……す、すちくんっ……!」
「もう……バレてもいいって顔してる。ねぇ、もっと奥、欲しい?」
ぐ、と腰を深く押し上げられるたびに、みことの身体はビクンと跳ねた。熱く、痺れるような感覚が、意識を真っ白に染めていく。
「恥ずかしいトコ、いっぱい擦られて……我慢の後だから、余計感じてるのかな」
「ば、か……っ!そんなこと……あっ……言わな……いで……!」
「でも好きでしょ?ここで、俺にこんなことされてんの……。素直になりなよ」
耳元で低く囁くすちの声は、みことの理性を蕩けさせていく。そのまま何度も深く、ゆっくりと──けれど確実に、二人の熱は限界へと向かっていく。
「出すよ、奥に……ちゃんと感じて、俺の全部……受け取って」
「っ、ん……すち、く……ぅ、あ──!」
果てる瞬間、互いの名を呼びながら、二人は息を詰めた。
「……好きだよ…みこちゃん。もう1回シようね…」
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コメント
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♡600にしときました! 初コメ失礼しました。