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【脱出】
sh視点
いつの間にか眠っていた。
目が覚めた時まだ外は明るかった。
ふと、部屋を見渡して時計を探すがどこにも見当たらない。
日付も時間もわからない。
もちろん、いつもポケットに入れているスマホなんてなかった。
ベッド横に置かれたサイドテーブルに視線を移すと紙が置かれている。
” 買い物行ってくるから大人しくまっててね。”
なんて好都合なのだろう。
わざわざ置かれているという不信感にも気づかず、俺はすぐさま行動を始めた。
後ろ手では何もかもやりづらい。
どうにかして手枷を外せないものかと試みるも、外せそうにない。
これは諦めて部屋から出ることを第一に考えるとしよう。
遮光カーテンを開けて窓を確認する。
手をかけるも窓どころか鍵さえ開かない。
割ることも考えたが、窓の上部を見るに防犯用アラームが設置されている。
割ったら警報がなるタイプのものだろう。
加えて窓の外側には鉄格子があるため、どちらにせよ逃げられない。
窓より部屋の扉の方が希望がある。
案の定、こちら側からは鍵がないと開かない仕組みだ。
このくらいなら壊せるかもしれないが、これもまた防犯アラームが設置されていることに気がついた。
いっそ鳴らしてしまってでも逃げた方がいいかもしれない。
一応開かないか確認してみよう。
ドアノブを下げて手前に引く。
sh「開い、た…ッ?」
振り返って確認すると確かに扉が開いていた。
隙間に足を入れて廊下に飛び出す。
kn『だめじゃん』
sh「は、?…お前なんでここに、」
kn『ほら、お部屋戻りますよ〜?』
状況が理解できないままベッドへと押し戻される。
kn『勝手に部屋から出ちゃだめでしょ、ルール忘れちゃった?』
こういうときに限ってなんの屁理屈も言い訳も出てこない。
ひとつため息をついて目の前の男を睨みつけた。
kn『ねぇ、聞いてる?』
sh「…、」
kn『質問してるんだけど』
kn『聞こえてるよね』
先程より鋭くなった視線に少し身体が強ばる。
だが、それだけで従うなんてほど弱くはない。
お互いにそらすことの無い目を少し細めた。
kn『はぁ、』
先に目を逸らしたのは男の方だった。
男は意図的な鋭さを感じる視線を下に向けてからゆっくりと立ち上がる。
案外折れるのが早い、なんて思い込んだのが間違いだった。
油断して彼から目を離していた隙にどこからか恐ろしいものを取り出していた。
それを手にするとこちらへと近づいてくる。
気がついた頃には既に遅かった。
棒に鎖で輪が2つ結び付けられたような構造のもの。
詳しくはなくともこれがどう使われるものかはわかる。
sh「お前、それ…ッ」
kn『だってご主人様の言うこと聞けないんでしょ?』
kn『じゃあ、仕方ないよ』
突然、足首を掴まれた。
抵抗することさえ難しくなった状況で、身体を捩ったり足を力いっぱいにバタつかせて振り切ろうとしたり。
出来そうなことを思いつく限り試すも、男は絶対に離さない。
加えて蹴飛ばそうと何度も振った足も華麗に流されて男の身体には届かなかった。
挙句の果て、足を無理矢理開かされ、棒についた輪をそれぞれ両足につけられる。
sh「ぉいッ…っ!」
kn『暴れないで、怪我するよ?』
すると男はどこからかハサミを取りだした。
わずかに部屋の外から入ってくる日光に刃先が照らされてきらりと主張する。
少し身体が怯んだ隙に履いていたスウェットと下穿きを切り裂いていった。
ただただそれを見届けることしか出来なかった自分が憎い。
kn『どうしたの、怖いの?』
kn『大丈夫だよ、ちゃんといい子にしてれば痛いことしないから』
盾をつきたいところだが、この状況ではどうも勝てそうにないため言葉を飲み込む。
でも、このままじゃまずい。
仰向けに転がされている上に背面で両手を拘束されていては使い物にならない。
両足につけられた器具のせいで、棒を押されては足の自由も効かなくなった。
顔を近づけてきた男に向かって、せめての抵抗として力いっぱいに噛み付く。
kn『ぃ”ッ…てぇ、…』
kn『マーキング?…案外可愛いことするね』
sh「お前頭おかしいんじゃねぇの」
なんでもかんでも都合よく解釈しやがる。
kn『…声聞きたいから口は塞がないけど、次やったら許さないからね』
できるもんならやってみろ、とでも言ってやりたい。
sh「はッ、おぃ、!…ざけんな、ッ」
kn『だから大人しくしてて』
sh「できるかよ、ッ」
kn『俺は痛めつけたいわけじゃないから』
sh「何が痛めつけたいわけじゃないだよ」
ローションを俺の後孔に垂らす男に、本格的に焦りを感じ始めて口が滑る。
少し反論しすぎたか、なんて気にしたのも既に手遅れだった。
sh「ッ、…っ、ッぉい、ッ…、 」
kn『可愛いね、気持ちよくて喋れなくなっちゃった?』
片手は俺のモノを扱い、片手は俺の足を固定している棒を俺の胸に押し付ける。
こんな状況で勃つやつなんているわけない。
はずなのに。
sh「ッ、っ…ッ、ぁ…ッっ、っ…♡」
kn『我慢してないでイっちゃいなよ』
kn『それとも我慢するの好きなの?』
sh「くッそ、っ…ッ、ッ…♡」
どんな目で訴えようと、どんな言葉を使おうと、手の動きは徐々に加速していくばかり。
sh「ッぁ、まじッで、っ…ちょ、ッ♡」
kn『気持ちいね、』
sh「ゃ、だッ…っやめろッ、…ッ♡」
sh「ぁッ…っ、ッは…っ~~~~~~~♡」
kn『濃いね〜、そんなに溜まってたのか』
男は俺のモノから吐き出された白濁をわざわざ指で掬いとってじっくりと見つめていた。
特有の倦怠感に襲われながらも正気を取り戻し、蹴飛ばしてやろうと足を引く。
kn『おぉ…あぶな』
kn『ねぇ、』
sh「…ッなんだよ」
kn『そろそろいい加減にしろよ』
コメント
1件
おばけさんの小説ってなんでこんなに健康にいいのかな?……( ߹꒳߹ )ガチギレきんさんなんかもうオタクが叫びまくるってぇ……