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「…おはよー!蒼くん!」

「おはようございます…」

眠たそうな蒼に、ひらりが元気よく挨拶をした。

「夜間の間にね、私たち教官が頑張って敵を狩ったんだけどね、今夜の舞踏会は油断できない。それに、一般の客を巻き込むわけにもいかないからね」

「…確かに」

「でも、蒼くんはいい仕事をしたよ。殺し屋たちの目的がわかったんだもん。ありがとね」

「いや、俺は、別に何も…特に…」

そう、敵である殺し屋たちの目的は、イポクリジーアを殺すことー…

もちろんマジカルシークレットと敵対しているため、味方なのでは…?と蒼は一瞬考えたが、全くそんなことではなく、普通にこちらの敵だった。

「凪野。今日も一緒に頑張ろうな」

「う、うん…遥人さん」

実は、遥人は少し緊張をしていた。昨夜、彩に頼み事をされたからである。

「どうかしました?疲れてるんですか…?」

「え、あ、いや…なんでもないんだ、凪野。今日は7階あたりにいってみるか。ね、教官」

「うん。いいかもね。下の階には敵が潜んでいないようだし。頑張って」

「はい」

これは、蒼と水梨を会わせるためである。


「水梨ちゃん。今日は変装しなくてもいいと思うんだけどね。準備大変だし…昨日のヒール履きにくかったし…」

「私は別に構わないんですけど…いいんですか?」

「もちろん。あ、でもおしゃれな服でねー。今日は舞踏会もあるし。たくさん誘惑してね」

「教官、言い方…」

「あら、ごめんなさーい」

棒読み。

「あ、このヒール水梨ちゃんが履けばいいんじゃない?いざとなったら武器にもなるし…!」

「ヒールって武器になるんですね…」

「うん」

「うえぇ…」

「じゃ、水梨ちゃん、頑張ってね」

「え?」

彩が水梨の肩に手を当てて、にこりと微笑む。

「え?教官も一緒に行くんですよね?」

「何言ってるの?私、ちょーっと拷問科の方にヘルプに行かなきゃで。あ、水梨ちゃん代わりに行く?」

「いえいえ、遠慮しますっ!!」

「あら、そう?」

水梨は彩に背中を押され、部屋を出た。


そして、蒼と遥人が7階に向かっている頃。

「あー、電話が…悪い、凪野、先行ってて」

「あ、はい…」

もちろん電話というのは嘘なのだが…これも作戦の内である。

だが、この時は本当に電話が来ていた。

それも、緊急の。


「あ」

「あ」

蒼と水梨は、ばったり会った。

「な、凪野くんもこっちの担当なの…?」

「うん、まぁ…下の階にはもう敵はいないそうだから」

「へぇー…」

2人はとても、気まずそうにしていた。

「せっかくだから、一緒に仕事する…?」

「そ、そうだね…」

一緒に行動することになった2人は、あたりを見回しながら、船内を散策する。

まぁこんな真っ昼間から発砲はないだろうが…油断はできない。

「ねぇ、凪野くんは…この仕事、好き?」

「え?なんで?」

「いやぁ、ひらりさんに無理やり家の壁壊されてスカウトされたって言ってたから…」

「え、あ、あぁー…そういえば、そんなこともあったなー…」

「あと、初日に岸さんに殺されかけたんでしょ?」

「ま、まぁ…っていうかそれ、誰から聞いたの?」

「教官」

「うわぁ…」

あまり思い出したくなかったことを思い出してしまった蒼は、頭を抱え込む。

その様子を少し心配した水梨が、そっと駆け寄ろうとしたとき…

バン

「!!」

突然どこかから発砲され、とっさに蒼は水梨を守る。

「な、凪野くん…」

「あっ、ごめん…」

とっさに蒼は水梨を抱きしめるような形で守るようになってしまったため、ぱっと手を離す。

「助けてくれて、ありがと、う…」

「いや、そんな…とにかく、殺さないと…」

バン バン

「わっ!」

「伏せて!」

「…あれ?お前達…敵じゃないのか…」

「岸、さん…?その銃は…」

「あ、この銃?この前貰ってさぁー…今日初めて使ったわけ」

「な、なんだぁ…」

マジカルシークレット

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