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8番出口パロ
VTA
本人様とは関係ありません
夢オチ
『異変を見つけたら引き返す』
それだけの単純なゲーム。ここは夢なのか、将又KOZAKA-Cの影響なのか。直前の記憶がなく何も思い出せない。しかし此処で何もしなかったら何も進まない為状況が分からないままでも進まないといけない。進んで、引き返して。意外とこのゲームは難易度が高いらしい。何度も間違えてやり直しになる。『8番』最後のステージ。最後の異変はわかりやすいらしい。通路は暗かった。余裕だな。そんなことを安易に思ってしまった自分が悔しい。振り向いて歩き出そうとした時、名前を呼ばれる。それも懐かしい呼び名だ。「ぴょん」たった3文字。それでも俺にとっては彼奴らとの思い出が詰まった言葉。その言葉につられて後ろに振り向く。何処からか当てられたスポットライトと共にミルクティー色の髪をして美しい緑色の瞳をした彼が立っている。引き返さないとなのに体が拒む。『彼奴とまだ一緒にいたい』と主張して俺の頭の中に『引き返す』という選択肢が無くなった。近づきたいのに脚が信じられないほど動かなくなる。彼奴は微笑んだまま何も言わない。嗚呼。あの時助けてやれなかったから謝りたい。俺が近くにあの時居れば俺は助かったかも知れないのに。「星導 !!!」必死の思いで叫んでも何も反応しない。「なぁ!!大丈夫なのかよ。あの時近くに居れば記憶なくなんなかったよな。ごめん。お前と過した時俺忘れることは無いから!!」自分でも聞いたことがない大声だった。「ぴょん」そう言われ、少し下げていた目線を星導に向ける。「楽しかったよ。ありがとね。脱出おめでとう」そう言われ目の前が明るくなる。嫌だ。まだあいつと一緒に居たい。次目が覚めると戦場だった。体が痛い。何があったんだっけ。「小柳くん目覚めましたか」先程まで話していた声がする。「気、引き締めてください」「ごめん」声の主はいつも通りの姿になっていた。
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