私は噴水に腰掛けて、アイスを食べている。今年のマジックキャッスルも太陽がジリジリ照らしている。「暑いなーこんな時に雪が降れば涼しいのに〜」
私は空に向かって呟く。その時、ドナルドが麦わら帽子にアロハシャツを来て浮き輪と水中ゴーグルそして釣り竿を持ってこちらに向かって歩いて来る。どうやらビーチの帰りらしい。きっと楽しかったんだろうけど、喜び方がいつもと違う。一体何があったんだろう?
「ドナルドどうかしたの?」
「あかり!実はね、タネをもらったんだ」
「タネ?」
「うん。おじさんが世界の裏まで行って見つけたんだ」
そう言いドナルドは手の平の種を私に見せてきた。
「それをどうするの?」
「植えてジャングルみたいにするよ!」
え?ジャングル?うーん、ジャングルは難しいと思うけどな。
「それじゃあね」
ドナルドは行ってしまった。その時
「お手紙でーす」
「わ!」
いきなり羽のついた白い封筒が飛んできて私に話しかけて来た。
「驚かせないでよ!手紙さん」
「ごめんなさいね。次からは気をつけるわ。そうそう、お届け先はアレンデールからでーす」
アレンデール?アナかエルサからかな?手紙を受け取り中身を読むとエルサが明日アナのサプライズパーティーを開くみたい。そこで私も来ないかとお誘いの手紙みたいだ。うん、これは行くしかない!プレゼントも用意しなくちゃ!折角だから早く行ってお手伝いもしたいな。
私は急いでプレゼントと出発の準備そして、カフェのみんなにしばらく出かける手紙を書き残した。アナの好きなチョコレートの詰め合わせセットを作り、いつもキャッスルフロントの桟橋に止まっているアレンデール行きの船に向かう。
「よお!雪の女王様が納める国に行くのかい?」
私は元気よくうなづく。
「よーし、乗ってくれ!すぐに出航だ」
私はプレゼントを抱えて船に乗り込む。私が乗ったのと同時に船は桟橋を離れた。海風がとても気持ちよく、暑いことなど忘れてしまいそうだ。振り向くと、マストの向こうに、どんどん小さくなっていくマジックキャッスルが見えた。
私は海を見ながらアレンデールの思い出を思い出す。そういえば最初はオラフに連れられて来て、エルサにオバケ退治をお願いされて、雪山で遭難しかけたっけ?その後無事に国に戻った後街の子供達がエルサとアナ、私の雪だるまを作ってくれたっけ?何だか懐かしく感じるなー。
しばらく進むと行手にマジックゲートが現れた。船が通過する瞬間あたりは真っ白な光に包まれる。光が晴れると海の色が少し変わっている。マジックキャッスルとは違う深い青色。船の前方には入り江に囲まれた大きな城のある国が見えてくる。あれが雪の女王ことエルサが納める国アレンデールだ。
船が陸に着くと私はプレゼントを持ってお城に向かう。街には沢山のお店が物を売っている。私はお城の前に来るとお城を見上げる。何度見ても大きなお城だ。私がお城の門をくぐろうと思った時大きなトナカイとソリが後ろから来ていることに気がついた。
「ごめんよ」
私の横をそりに乗った背が高く、頑丈で、肩幅は広く、堅いのいい金髪の男の人が通った。その人はお城に入って行っていった。私も急いでお城に入ろうとする。すると門の前にいる衛兵の人に止められた。
「待て!お城に何の用だ?」
「えーっと。エルサ女王に招待されやって来ました」
「女王陛下に?その証拠は?」
証拠はって言われてもそんな物。あ!そうだ!私はエルサからの手紙を見せた。
「どれどれ?本当に女王陛下に招待されたのか。申し訳ない。女王陛下に黙っていてくれ。まだ新人なんでな」
私はなんとか通してもらえた。衛兵も大変だね。
私は門を通るとそこには二つの噴水があり、正面には城の中へ続く扉がある。その扉からお城の中に入る。しばらく廊下を歩き、大きな部屋に出る。そこは女王様の部屋と呼ばれている場所だ。そこには女王様の椅子がある。その近くにいる氷を思わせるブルーのドレスに髪形が三つ編みの白い髪の女の人がいる。彼女がエルサだ。
「こんにちは」
私はその部屋に足を踏み入れる。すると私の声に反応してエルサは私の方を見て笑顔になる。そして私に駆け寄ってくる。
「あかり。来てくれたのね。ありがとう」
エルサは私の手を握りそう言って来た。
「あ、ありがとう。あの、アナへのプレゼントどこに置けばいいかな?」
「ああそれは家臣の人に渡して」
私は近くにいた家臣の人にチョコレートの箱を渡した。
「そうだ。あなたに紹介しておきたい人がいるの」
エルサはそう言い、私をお城の動物小屋に連れて来た。そこにはお城の馬達が沢山いる。その中に1匹だけトナカイがいる。ん?なんでトナカイ?そこにさっき門で会った男の人もいた。
「紹介するわ。氷職人のクリストフ。それから相棒のスヴェン」
「よろしく」
男の人が私に挨拶をしたので私も挨拶を返す。なるほど、氷職人かどうりで堅いのいいはずだ。
「うん、よろしくね」
「こちらこそよろしくね」
私は驚いた。えっ?今の声どこから?だがその疑問はすぐに解けた。その声はクリストフが声音を変えてスヴェンの気持ちをかわりに話してるだけみたい。
「こちらこそよろしくね。スヴェン」
「それじゃあ明日のパーティーの準備をしないと」
「明日の何の準備をするの?」
ギクっ!後ろから聞きなれた声がして私はビクッと体が驚いた。私以外のみんなももちろん驚いている。振り向くとそこにはアナ本人が立っていた。
「えっと明日の仕事の準備をしないと。あっ!いけない!そろそろ女王の仕事に戻らないと」
エルサはそう言い動物小屋を出た。
「俺もそろそろ氷の仕入れをしないと」
クリストフはそう言いスヴェンと小屋を出た。残ったのはアナと私だけだ。
「あかりは何しにアレンデールに来たの?」
「えーっと」
何か思いつかないと・・・そうだ。
「アレンデールにまた来たくなったんだ。そうだ!町を案内してよ」
どうしよう。その場の思いつきで答えちゃったけど、嘘だってばれてないよね。しばらく私達の間に沈黙の時間が続くとアナは口を開く。
「いいわ。いきましょう」
アナは私の手を引き動物小屋を出て行く。どうやら嘘だってバレてないみたい。
私とアナは町へ出る。町には帽子屋さんに靴屋さんチョコレート屋さんなど沢山のお店が並んでいる。そんな中、主張ワゴンがあり、みたところサウナらしい。サウナ屋さん?するとそのお店から大きな人がこちらをみている事に気がついた。私は尻餅をついてしまった。そういえばさっきから驚いてばっかりかも。
「フッフー。驚かせてしまったかな?」
そこには樽のようながっしりとした体付きで、赤茶色の髭を生やした男の人は人の良さそうな声で私に話しかけてくれた。
「ごめんなさい。あまりにも大きくてびっくりしちゃって」
「大丈夫、よく驚かれるからね」
「あかり、彼はオーケンここのお店の店長」
「どうぞよろしく」
「よろしくお願いします」
オーケンのお店でサウナは入らなかったもののマッサージをしてもらった。おかげで体のあちこちがスッキリした気がする。
その後もアナに沢山町を案内してもらい、あっという間に日が暮れて来た。するとオラフが私達の元に走って来た。
「あ!アナ!エルサがそろそろご飯だって!あかりも一緒にって!」
「良かったわねあかり」
「うん」
「そうだ!良かったらお城に泊まる?ベッドも用意できるよ」
「エルサが良いって言うかな?」
「大丈夫よ」
「きっといいって言うよ!」
私はアナとオラフについて行きお城に入って行った。お城に着き泊まってもいいかという話をしたら、エルサも私ならと言う事でOKしてくれた。食事を食べ、その後みんなで談笑をした。その後用意してもらった部屋でゆっくりと過ごす。今私はとてもリラックスしてると感じた。こんなにリラックスしたのはいつぶりか。最近ずっとカフェにいたからなー。私が窓辺に腰掛けていると部屋のドアをコンコンとノックする。ん?こんな時間に誰だろう
「あかり」
部屋に入って来たのはエルサだった。エルサは部屋に入ると私の隣に腰掛け話し始める。
「今日はアナをお城から遠ざけてくれてありがとう。おかげで明日の準備もバッチリよ」
「そうなんだ。良かった」
「それで明日なんだけど、朝早くからお城の噴水の広場でパーティーの準備をするの手伝ってくれる?」
「もちろん」
だってそのためにきたんだもの。私がやる気満々で答えたところに、誰かがドアを勢いよく開けて入ってきた。
「あかり!遊びにきたよ!」
その正体はアナだった。
「あれ?エルサと何か話してたの?なになに?私にも話してよ」
アナは私達を見るとエルサとは反対側に座ると何をしてたのか問い詰めてくる。だが私は絶対に口を開かない。それを繰り返し、アナをエルサが落ち着かせるがアナはやめない。そんな時オラフが部屋に入ってくる。
「あれ?みんなで何やってるの?もしかしてハグ?それなら僕もやる〜!」
そしてオラフも入ってきてみんなでハグ合戦となっていった。なんだろうこの状況。そんな感じでその日は終わっていった。
次の日の朝私はパッチリと目が覚め服を着替えてお城の噴水広場に出る。するとそこにはすでにエルサとオラフがいた。
「あ!あかり!おはよう!」
「おはよう。よく眠れた?」
「うん」
「それじゃあ早速なんだけど、あそこのテーブルの用意をお願い」
「分かった」
私はテーブルの準備をする。そこにクリストフとスヴェンがやってきた。
「おはよう、あかり」
「おはよう、クリストフ。スヴェンも」
スヴェンは嬉しそうに鳴く。そしてクリストフは絵の具の入ったバケツと少し大きな筆そして紙と糸を持ってきた。そしてスヴェンのツノに絵の具のバケツをかけ、筆に絵の具をつけて紙に文字を書き始めた。どうやら垂れ幕のようだ。そしてお城から大きなバースデーケーキが運ばれて来た。
「美味しそう」
「そうだね」
「今すぐにでも食べたいよ」
「でもアナのケーキだよ」
オラフは食べたそうにしているのを私はなだめる。ケーキがテーブルに置かれるとエルサはケーキの上の飾りを自分の魔法で何にするか考え始める。
「寂しすぎる。硬すぎる。ああ!ダメ!これでいいわ」
どうやら決まったみたい。
「よしできた」
そしてクリストフも垂れ幕を書き終えたみたい。見てみるとなんとも言えない垂れ幕だった。そういえばエルサはどうしてこんなに張り切っているのだろう。
「ねえエルサ。なんでそんなに頑張るの?」
「それはね、今までの誕生日で初めて一緒に過ごす誕生日だから特別な物にしたいの」
エルサがそう答える中、お城の鐘がなる。
「いよいよだわ!」
「いよいよだね!何が?」
オラフは何が何だかわからないみたい。
「ここを離れないでね。あとちゃんとケーキを守ってね」
そういってエルサはお城の中に入っていく。
「分かってる。ここを離れない」
「僕はお散歩してるねー」
スヴェンがクリストフを見ている。
「信用されてないな」
「そんなことない!」
エルサはアナの部屋へ入りアナを起こそうとする。
「ハッピーバースデー」
「トゥーユー」
「アナ!あなたの誕生日よ」
「そーねー。私の誕生日」
「起きて」
「私の誕生日?」
「特別な日になるわだって、私たちが誕生日をお祝いするのは初めてよ」
エルサはアナにプレゼントのドレスを渡す。アナは急いで着替える。
「だから今日はあなたのため素敵な日にするわ・・・ハックション!」
エルサがくしゃみをすると2体の小さな雪だるま・・・スノーギースが現れお城の外に向かって行った。だが2人はまだ気付いてない。
「エルサ 風邪をひいてるの?」
「ううん、平気よ だって・・・少しも寒くないわ」
「わあ!」
エルサは魔法で自分のドレスとアナのドレスを一瞬で変えた。
「ステキ」
「この糸を辿って!」
「糸?」
私たちは広場のパ-ティー会場で待ちながら少し休憩をする。私はスヴェンの体に寄りかかりながら休もうとしていたところに目の前に小さな動く何かがやってくる。クリストフはそのなにかを捕まえようとテーブルのごちそうのポンチに手をかけそのまま倒してしまう。そのポンチはスヴェンと私にもかかる。
「前から準備していたの。今日のため心込めて。最高の誕生日にするわ」
糸をたどると鎧があり、エルサが鎧の中にあるブレスレッドを見せてアナの腕にはめた。
「クリストフにもシャワー浴びさせたの。私を止めることは出来ないから」
糸を更にたどるとタンスの中にあるおもちゃの家を見つけた、中からおもちゃのオラフも出てきた。その次にバルコニーに出た。
「望むならあげる 太陽、月、空だって・・・ハックション!」
その時沢山のスノーギースがバルコニーから落ちた。
「カワイイ弟達!」
一方広場ではオラフはスノーギースを抱きしめていると歩いているスノーギースに驚きその後に続く。
「お誕生日おめでとう 素敵な思い出作りましょう」
「あっ!サンドイッチ!」
「いつも本当にありがとう。特別なお祝いにするの」
お城の壁にあるブランコに乗り下へ降りて行くときにサンドイッチがあり、廊下の壁にはエルサ達の絵があり、自転車に乗っているとスカーフがあったりなどエルサからアナへのプレゼントが沢山あった。
「ハックション!ハックション!」
だがエルサのくしゃみは止まらない。次々とスノーギースを生み出して行く。
「ほんと大丈夫なの?」
「平気よ!ハックション!」
お城から出たスノーギース達は外にあるケーキが目に入る。みんな釘付けになっていたみたい。
「特別なサプライズハックション!」
「まあ!嬉しいけれどそれよりもお城に帰る方がいいわ」
「嫌よ!次のも素敵なの。あぁ、ハックション!」
エルサの容態をアナは心配するがエルサをそれを振り切って次のプレゼントを渡す。釣竿にスノードームそして沢山のスノーギース。スノーギース達はみんなお城の方に走って行く。だけどエルサのサプライズはまだ続く。今度は綺麗な模様の毛布みたい。それをアナにかける。お店には「オーケンのお店」と書いてある。
「エルサ 帰りましょう」
「まだこれからなの」
「だけど薬飲まなきゃ」
「風邪かな?僕が作った薬。これをどうぞ」
お店の中からオーケンが出てきて薬を私達に差し出す。
「平気だから」
「もらっとくね」
「ありがとう」
エルサはそのまま行くが、アナは薬をもらって後に続く。
「お誕生日おめでとう。望み叶うより。気持ち込めて歌のプレゼント。プレゼント。プリンセスアナ。心から。お誕生日おめでとう。大好きなあなたへ。いつも素敵なあなたへ」
次のプレゼントは街の子供達の歌だ。だがやはりこの時もスノーギースが大量に発生する。アナはエルサの心配をする。
その頃お城ではスノーギースとクリストフのケーキをかけた戦いが始まろうとしていた。スノーギース達は垂れ幕の上に登りケーキを取ろうとするが、垂れ幕の糸が切れてしまう。
「僕が直すよ!」
オラフは落ちた紙を拾いながら垂れ幕を直す。スノーギース達はスプーンでシーソーのような物を作り、自らを飛ばす。だがクリストフはケーキの前に立つと近くにあった大きなお皿で飛んできたスノーギース達を全て受け止める。
「直ったよー!」
オラフがクリストフに声をかけ、クリストフが上をみると驚く。
「ドライ・バナナ・ヒッピー・ハット!?」
そこには意味のわからない垂れ幕があった。
さてこっちはというとエルサのサプライズがそろそろ終わりに近づくが、エルサは熱がものすごく上がってる気がするので
「さあ!来て。次はのぼるわよ」
「ねえ エルサもういいから、休んだほうがいい」
「休んでられない、ゾクゾクと誕生日を・・ちがうドキドキ?」
エルサは時計塔に向かって歩き、中にある階段を登り始める。アナはやはり心配そうだ。
「夢に向かってのぼるの。糸は続くよ 友達なのよ」
「エルサ!」
「なあに?平気よ」
エルサは平気と言っても明らかに行動と喋り方から少しまずいのが伝わって来る。アナは急いでエルサの後を追いかける。
「一緒に歌って 一番上へ。寒く素敵 とてもあつい。そう!ハッピーバースデー!」
エルサは時計塔の上に登りあと少しで落ちそうになる。そこをアナが捕まえる。なんとかエルサを引き上げアナはエルサの額に手を当てる。
「エルサ大変!ひどい熱じゃない 燃えてるみたい」
「うぅ…」
「気持ちは十分受け取ったわ。もう無理はやめて」
「ごめんね。風邪なの」
アナはエルサを支えて、お城に戻って行く。
「ほんとごめんなさい。最高の誕生日にしてあげたかったのに、私のせいでまためちゃくちゃ・・」
「めちゃくちゃになんかなってないよ?ベッドで少し休んで」
そしてアナはお城の門を開ける。するとそこにいたのは、
サプライズ!
「すごい!」
「すごい・・」
そこにはクリストフやあかり、スヴェンにオラフ、街のみんながスノーギース達と一緒に2人をむえる。アナとエルサはその光景に驚いた。
「お誕生日おめでとう!特別な日をみんなでお祝いしよう」
「こんな大騒ぎになったらもう」
「盛り上がるよ!フー!」
クリストフはスノーギースの山の上でケーキを守っているがオラフは盛り上がっている。
「お誕生日おめでとう。大好きなあなたへ。A・N・N・A。お誕生日おめでとう」
「ハッピーバースデー」
クリストフはアナに言葉をかける。アナは嬉しそうだ。
「特別な日をみんなでお祝いしよう」
「大好きさ!」
クリストフはアナの前に歌いながら滑って降りてくる。
「いつも本当にありがとう」
「どうぞ」
クリストフはケーキをアナに差し出す。するとスノーギース達はケーキをスヴェンのところへ持って行き切ってもらいみんなで食べ始める。
「お誕生日おめでとう!お祝いをしよう 大好きなあなたへ」
「あなたへ」
みんなの合唱と共にアナのお祝いをする。だがエルサの体調も心配だ。
「わかったからほら もう寝よう?」
「待って!」
「ああ!」
「あと一つだけ、女王は誕生日の角笛を吹かなきゃ」
「ああもういいからいいから」
「ハックション!」
エルサは角笛を吹こうとするがアナは反対方向に腕を引っ張る。だがエルサは角笛を吹く。すると大きな雪玉が飛んで行く。その雪玉の行方は誰も知らない。
ベッドでアナはエルサの看病をしながらいう。
「最高のバースデープレゼントだね」
「どれが?」
「エルサのお世話ができること」
「ハックション」
スノーギース達に囲まれながら姉妹の絆はより深まっていると私はその様子を見ながら感じた。
ここはノースマウンテンここに氷のお城があり、そこにはマシュマロウという雪で出来た大男が住んでいる。クリストフとスヴェンそして私が氷の扉をノックするとマシュマロウが出てきた。するとオラフと何百といるスノーギース達が入って行く。
「何も聞くな」
クリストフはマシュマロウにそう言う。うーんみんなここに住めるかな?
私がアレンデールから帰る日、港にはアナとオラフ、クリストフにスヴェン。そして風邪の治ったエルサがお見送りに来てくれた。
「また来てね」
「また会いたいな」
「いつでも歓迎するわ」
「今度きたら氷の取り方を教えるよ」
「待ってるよ!」
「みんなありがとう!」
するとエルサは何かに気がつく。
「そうだ!アナ、これあかりからあなたへの誕生日プレゼント」
「何?」
「私も中身は知らないの」
なんだろうとアナが箱を開ける。するとアナの顔が明るくなる。エルサも中を覗くと笑顔になる。
「「チョコレート!」」
「ありがとう!あかり!最高のプレゼントだよ!」
そう言いアナは私にハグをする。エルサもつられてハグをする。
「あーボクも!」
オラフもしっかりとハグする。その時船から声が聞こえる。
「マジックキャッスル行きの船まもなく出航いたしまーす!」
「あっ!もう行かないと」
「「「「じゃあねー」」」」
「また来てねー」
私達はいつまでも手を振っていた。私はこの光景を絶対に忘れはしない。改めて友達は良いと感じた。
マジックキャッスルに戻り自分の家で休もうと思い向かっているとドナルドの泣く声が聞こえてきた。そこに向かうとミッキーとグーフィーが地面に泣き崩れるドナルドを見ている。
「どうしたの?」
「せっかく王様だったのにー!」
え?なんのこと?
「どうやら夢で王様になる夢を見たらしいけど、目が覚めると今の状態でガッカリしてるみたい」
なるほどね。
「また見れるよー」
「そう?」
「だってホラ!」
グーフィーが指を指す。そこにはを「夢ミガチノ花」が咲いていて、これの近くで寝ると見た夢がまた見れる。もしくは現実になると言う噂がある。そんな花を太陽は照らしている。
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