「望月千夏を」
望月千夏(もちづきちなつ)は俺を見つめたまま動かない。
戸惑っているのは明らかで、俺の意図を読み取れないようだった。
発言は本心だ。
女同士の妬みに関わらない主義でも、 松永侑(まつながゆう)の幼馴染みに危害が及ぶ真似はしたくない。
(……まぁ、動機はそれだけじゃないか)
こいつをそれなりに気に入っていることも、多少は 加味(かみ)している気がする。
しばらく経っても、目の前の表情は戸惑いに揺れたままだ。
「あんた、今どんな顔してるかわかってる? ……やっぱあんたは、ほかのふたりと違うな」
かすかに笑ってしまった。
望月千夏は 麻奈美(まなみ)や 麻衣子(まいこ)とは違って、読めない面白さがある。
やっぱりゲームはこうでなければ。
思い通りになってばかりじゃつまらない。
視線を重ねていたのは一瞬だったかもしれな******************
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