テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#雑談!
ゲスト
455
63
#独り言
QuartoMew
1,311
「先輩! 今度の日曜日、ボクと遊びに行きませんか!」「佳奈さんは、マヤのお家でお茶会するの!」
「アタシも、佐伯さんと買い物に行きたいんだけど」
「あ、そうだ! 朝倉くんも誘えば、きっと楽しいよ!」
なんだこの状況、ヒロインちゃんが揃いも揃って、私を遊びに誘おうとしてくる。
この前、屋上で悩んでる顔をしたから、心配されてるの? いや、あの短い会話で、そこまで心配する事じゃ無いと思うんだけど。
というか、さくハイはハーレム物じゃないって言ってるでしょうが。ハーレム物だとしても、群がるなら主人公にでしょうが。
私がヒロインちゃんと遊んでたら、また攻略対象が減っちゃうかもでしょうが。
どうすりゃいいのよコレ、全員断るの? それは流石に良心が痛む、だからと言って、乗るのも怖い。
「あ……えっと……その……」
こういう時に、咄嗟に良い事が言えない自分が憎い。
飄々とした情報屋というキャラは、所詮虚像。中身は単なるオタクなんだと、自分の事ながら実感させられる。
四人の美少女が、ずずずいっと迫ってくる。
ひーー、顔が整ってるだけに、迫られると威圧感がすごい。パッチリ二重×8が、私を睨みつけてくる。
好意を向けられると困る状況で、この圧は勘弁してもらいたい。
「あ……あの、そんなにいっぺんに言われても、私は聖徳太子ではございませんので………」
「佐伯さん、忙しいの? だったら、別の日にしよっか?」
このみちゃんの申し出はありがたいけど、ありがたくない、むしろ困る。日程調整させていて、その日にも行かないなんて、どんだけルーズなんだって話になる。
「週末忙しいなら、放課後、マヤのお家に来てくれれば、すぐにとっておきの紅茶を出すわ」
これはどう断るんだ、マヤちゃんの事だから、車で送迎してくれるだろうし、お茶の一杯くらいと言ったら本当にそれで解放してくれる。
ギャルゲーのロリ系お嬢様と言ったら、ワガママ勝手と相場が決まってる物だけど、マヤちゃんは、その辺、結構律儀なんだよなぁ。
「帰る時、ボクと一緒に行きましょうよ! 途中まで、同じ道ですから、それならご迷惑になりませんよね!」
うん、迷惑にならないし、そもそも迷惑だとも思ってないよ。
でもね、この世界の道理に反してしまうのよ。
だけど、それをこの世界の住人には言えない。これはトゥルーマンショーだ! と宣告するような真似、出来る訳がない。
「みんな、佐伯さんが困ってるでしょ、そんなにまとわりつかないの」
さやかちゃん、フォローしてくれるのはありがたいけど、アナタも誘ってたでしょ。他が断られても、自分が連れて行くって腹づもりでしょ。
「今度さ、朝倉くんとデートに行くんだけど、ロリィタ以外の服で行きたいから、佐伯さんに選んでほしいの。情報屋として、力を貸してくれない?」
アレですか? 空手家のカンですか? 相手の弱点が見えるとか、そういうやつですか? 心眼システムってやつですか?
主人公とのデートのためと言われたら、断れないじゃないの。情報屋の得手を逆手に取ってくるとは、やってくれるじゃないの、さやかちゃん。
「わ……分かりました。そのご依頼だけは、お受けいたします」
ええいままよ。これで予定が出来たから、他を断る口実が出来る。調査があるから、当日まで一人にしてほしいって言えばいい。
「それ、ボクも行っていいですか?」
「マヤも行きたーい」
「だったら、わたしも行っていいかな?」
結局そうなるんかい!
しかも、主人公のためになる事だから、ついてくるなとも言えない。
いや、正直な所、私に服のセンスが無いから、ついてきてもらわないと、困るっちゃ困る。そもそも、断る口実も思いつかないけど。
ああもう、どうしてこうなった。ホント、なんでこーなるの、トホホ。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!