テラーノベル
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白一面の会場には鮮やかな赤の薔薇が飾られて単調な空間を華やかにしている。
円形のテーブルには些細なズレも無く置かれた食器が佇み、4人座れる椅子がキッチリと床に並んで役目を果たすことを待っている。
会場には徐々に人が入り始めている、皺一つないスーツやふんわりと揺れるドレス。
各々髪を纏め整え、数度しか履いていないであろう光沢を持った靴を履いて絨毯の上を急ぐことなく歩く。
決められた椅子に座って開始を待っている人らはどの顔もどこか晴々しく穏やかなで今日という祝いの日を祝福している。
ガラスの大きな飾り窓、天井から吊るされている金とガラスで構成された綺麗なシャンデリアは、外から覗く雲ひとつない快晴に浮かぶ煌々とした太陽の光を反射してプリズムを落としている。
人生で数回行くか行かないかの祝いの場、結婚式場。ここで今日華々しい結婚式が開かれる。
控室にて準備を終えた四季は相手がまだかとソワソワしている、通常は新婦入場にて漸く顔合わせとなるが緊張と喜びで四季は落ち着くことができない。
汗で髪が崩れたり整えた化粧等が取れても困る。
それを見たプランナーが特別に…と新郎の準備が終わり時間が空いていれば数分だけ。と言う条件を付けて許可をしてくれた。
純白の衣装を握り締める訳には行かずに手を握る四季、その手はギチギチと呻き声をあげている。
そんな四季を知らずして白い扉が軽くノックされた、漸く来てくれた!と思い握る手を緩めて入室の許可を出す。
扉の奥にいたのは…
コメント
1件
結婚!けっこん!!最高!!!!!💍