テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

後悔しても遅いから

一覧ページ

「後悔しても遅いから」のメインビジュアル

後悔しても遅いから

1 - 後悔しても遅いから

♥

48

2024年08月01日

シェアするシェアする
報告する

後悔しても遅いから




パリンッ


赤「あっ…」


あーやっちゃた。


黄「赤……何してるんですか!?」


赤「黄ちゃ…ん、ごめっ」



ドンッ



赤「おえっっ」


最悪だ、今日は結構機嫌良かったのにな。


黄ちゃんのお気に入りのお皿を割ってしまった。


黄「あ~あ、このお皿気に入ってたのに」


黄「どうしてくれるんですか?」


赤「本当にごめんな、さい……!」


黄「もうこれ手に入らないんですけど?」


赤「ぁっごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」


こうなったらひたすら謝るしかない。


黄「チッあ~もう……」


部屋に戻ってくれるかな?そう期待した。


黄「今日は機嫌が良かったのに、赤のせいで台無しです」


赤「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……」


黄「うるさいです」


黄「謝罪はもういいから」


そういいながら割れたさらの破片をとる。


赤「え_?」


赤「なにしてっ」


殺される……!!!


黄「……」


皿の破片を投げつけてきた。


赤「あっ!いっ」


破片は幸いにも目の上辺りに当たったので失明することはないが。


赤「いっ、たい」


おでこらへんから血が流れてくる。


黄「さっさときれいにしておいてください」


赤「は、い」


そう言い残し黄ちゃんは部屋へ入っていった。


赤「とりあえず傷洗って絆創膏……」





ふぅやっと一息つける。


domestic violence、略してDV。


俺は普段から黄ちゃんに暴力を振るわれている。


赤「いつからだっけ……」


暴力を振るわれるようになったのは。


赤「ご飯の準備……しなきゃ」


でも、今日残業がって言ってたな。


赤「ならまだいっか……」


浮気……してんのかな。


最近黄ちゃんから好きって言葉を聞かなくなった。


前までは毎日好きって言ってくれたのに。


毎日毎日残業残業。


どんだけブラックなんだよ。


赤「あーあ」


もう、いいかな?


そろそろ、限界だよ。


もう、いいよね。











物荷物をもって家を出る。



黄ちゃんに見つかる前にここを離れないと



雨が降っているので水が服に染み付いてくる。


とても寒い。


黄ちゃんに見つかったら……そんなこと考えるだけでゾッとする。


大丈夫。だってこの時間に黄ちゃんは帰ってこないから。


そう自分に言い聞かせながら俺は夜の町を走っていった。







ガチャ


黄「赤~?」


いつもどうり帰ってきたら赤のことを呼ぶ。


おかしい、毎回毎回出迎えてくれるはずなのに。


黄「赤?」


いない。いつもされてる夕飯の準備も、お風呂の準備もされていない


おかしい、おかしい。


嫌な予感がしてならない。


そっと赤の部屋に行ってみる。


でもそこには誰もいない。なにもない。


目をそらしたかった事実に思わず腰が抜けてしまう。


黄「赤……」


わかってる。赤が出ていった原因は僕だって。


常日頃から殴ってばっかで。昨日なんて赤の顔に皿の破片を投げてしまった。


黄「わかってるよ、それくらい」


後悔がどっと押し寄せる。


どんなにひどいことしたってわかってる。


でも、


黄「大好きなんだ赤のこと」


机に一通手紙があった。




『後悔しても遅いから』

この作品はいかがでしたか?

48

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚