side元貴
朝起きると体がダルく頭痛もする。
起き上がって熱を測ると体温計に38.5℃と表示される。
はぁーと溜め息がでる。最近寝不足続きで、体調が悪いのは自覚していたけど、熱は出さないように対策をきっちりしていたのに…
とりあえずマネージャーに連絡する。みんなに風邪を移す訳にはいかないので、今日は家で出来る仕事をこなす。
やらなきゃいけない仕事は山積みで、寝込んでいる時間なんてない。すぐに病院に行き薬をもらって、家に帰って机で作業をする。
新曲の歌詞のアイデアをまとめて、ライブの企画書き目を通し、POPUPのグッズの一覧を確認し…
くそっ、全然頭に入ってこない。頭がクラクラとしてくる。でも期限の近い仕事もあるから、ある程度は進めておかないと…。
すると玄関のチャイムが鳴る。こんな時に一体誰だよ…とインターホンを確認すると、そこには若井と涼ちゃんが立っていた。
元貴「2人ともどうしたの…?ゴホッゴホッ
熱移っちゃうから帰りな?」
若井は僕の額に自分のおでこをくっつける。
顔が近くて、さらに熱が上がる気がした。
若井「大丈夫、ちゃんとマスクしてきたし。結構熱高いみたいだな…。涼ちゃん元貴の仕事部屋確認してきて。」
藤澤「りょーかい。元貴入るね〜。」
待ってと止めようとするけど、上手く歩けずフラフラする、若井がすぐさま支えてくれる。
涼ちゃんが戻ってくる。
藤澤「元貴〜こんな体調の時は仕事しちゃダメだよ!寝ないと!」
若井「やっぱり…。」
大森「違っ!それは昨日してたやつでそのままにしてただけで…。」
藤澤「文字がミミズみたいになってたよ。僕たちが来るまで仕事してたんでしょう?」
2人には全部お見通しらしい。休めない僕の性格をよくわかってくれてる。
大森「…休んでる暇ないから。少しでも進めないと…。」
仕事部屋に戻ろうとするけど、足がもつれる。
視界がクラクラする。
若井「ほら、歩くのもやっとじゃん。寝室行くよ。」
僕は若井と涼ちゃんに呆気なく捕まりズルズルと寝室に押し込まれた。
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