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……………

そのまま、眠ってしまったのか…気を失ったのか。


目を覚ますと響の裸の胸に頬を当て、髪を撫でられている感覚で目を覚ました。



「あ、響…」



目が合って…テレる。



「体、痛くないか?」


「だい…じょうぶ…」


「まぁ…あれだけ濡れて感じてれば平気だろうけどな」



それを言わないでほしぃぃ…。

琴音はエロい…って思われてるのかな…


不安になってつい見上げてみれば、すごく満足そうな響と視線が絡む。


…そういえば、響もすごくエロくて、色っぽかった…


そんなことを思い出してしまえば、ついさっき聞いた響の余裕のなさそうな熱い吐息を思い出してしまう。



「なに思い出して濡らしてんの?」



耳元でささやかれて、バッと手で防いでしまう…!


「ぬ…濡らしてなんか…!」


赤い顔で言ってみれば、妖しく笑う響。


「…確かめてみよっか?」


言われて気づく。

まだ裸じゃん…。


私もだけど、響も…


そして、いまだ硬さを保つソレの存在に気づく。



もう終わったのに、なんで…?



男性の体なんて初めてで、そういうものなのかどうかはわからないけど、終わったら普通柔らかくなるって聞いたことある…



響が、改めて私を抱きしめる。



「一応聞くけど…」


「…?」


「本当に、初めて?」



そう言ったじゃん…!と怒って見せれば、蕩けた顔で、響は妖艶に微笑んだ。



「初めてなのに、イッたのか…俺ので…」



響によると、初めての場合は痛いほうが先で、感じる人なんて珍しいという。



「じゃ、私って…特異体質だったんだ」


「いや、相性と…俺のテクニックだろ」


「それもあるかもしれないけど…多分、響のことがすごく好きだから…」


「…ん?好き?」


「好きだよ。触れて欲しいと思うほど、深く繋がりたいって、私も思ってた」



マジマジと私を見つめた響の麗しい顔が、少し角度をつけて、近づいてきた。


「…煽ってる?」


唇をチラチラ触れさせながら言う。


「エロいし可愛いし…。

なんかもう…いろいろヤバいんだけど」



見上げれば、響の目に欲望の火が灯ってるのがわかる。


ふぅ…と息をついて



「…わかる?これ…」



不意に腰を抱き寄せられれば、嫌でもわかる…さっきよりずっと硬さが増してることに。


響の喉仏が上下に動いて、腰にあてた手が指先に変わる。


そのまま背中を這えば…ゾクッと粟立って、変な声が漏れて…恥ずかしい…



「背中、敏感だな…まぁ、あちこち感じやすいみたいだけど…」



チラチラ触れていた唇は、我慢できない様子の響に食べられてしまった。

深いキスで、舌を絡められてしまえば…


私なんてもう…完全降伏。



こんな響に、私が勝てるはずない…。



…………


「これでも相当我慢してる…!」


やっと結ばれてから、もう…イチャイチャが止まらない。


まず、帰ってくるとすぐに、どこにいても強く強くハグされる。


料理中だから危ないと言っても、お皿を洗ってて、驚いて割ってしまっても。


見えない大きな尻尾をバサバサ振り回して…私に飛びつく響。



「あー…疲れが吹っ飛ぶ…」



一旦ソファで落ち着いて抱きしめたいらしい響の意向を尊重して、私も素直に従ってあげる。


抱きしめられれば、当然私にも響の香りが鼻腔をくすぐるわけで。


朝出掛けに香っていたコロンのラストノートが、思いがけずセクシーな香りだということは、今は言わないでおく…。



抱きしめて、あちこちなで回しながらキスをする響に「愛してるよ…」と言えば、やっと落ち着いて食事をしてくれる。



「風呂は…まだ、我慢かな」



意外にも、1人で大人しくお風呂に入ってくれる響。


まだまだ私を初心者として扱ってくれて、あまり無理させないように、大事にしてくれているみたい…。


「ただし、一緒に入る日も俺が決めるから」


悩ましげな表情の響に、私も冗談っぽく言い返してみる。


「…私が決めるかもよ?お風呂…急に入っていくかも…!」


「…え?」


冗談を真顔で受けとめる響。

その目は、期待に満ちてる…!


「不安だったら…鍵閉めた方がいいよ?」


ジョークを込めて笑えば、頬をムニッとつままれて、笑っちゃう…!



あんなに甘くなかったスパダリは、今や蕩けそうに甘いスパダリに変貌を遂げた。




そして月日は流れ…



大学の卒業式が間近に迫ったある日、響に言われた。





「琴音を恋に落としたぞ。俺と、結婚してくれるか?」





答えは…イエスに決まってる…!





愛する響…

私を見つけてくれてありがとう。






その後の話

……………Side 真莉





「で?お前本当のところ、どうだったわけ?」


「…何がですか?」


「とぼけんな。入社してきても可愛がってやらねぇぞ?」



琴音から、響さんと結婚することになったと電話で報告があった。


おめでとう、と祝福したのに、なぜかその直後に響さんから飲みに行くぞと誘いを受け…和風の高級そうな飲み屋にいるわけだ。



そしてろくに酒も飲まないうちに、冒頭の質問を投げられたのだが…


どうせ琴音のことだろう。



「わかんないっす。琴音は可愛いと思ってましたけど、友達以上になりたいとは思ってなかったし」


「女じゃなかったってことか?お前にとって」


「正直、それもわかんないっす。ただ…」


「…ただ?」



「響さんの手にかかるのかと思ったら、チリっとしました。なんか…心のどっかが」



ふんっ、と鼻で笑った響さん。

日本酒をクイッとあけて、音を立ててお猪口を置いた。



「そういうのを好きだったって言うんじゃねぇの?」



クォーターだという響さんだけど、意外なほど日本酒が似合うなぁ、とぼんやり思っていた。



「見とれないでくれる?」


「…あ。すいません」



恋愛対象はもちろん女性だが、響さんに限っては、そのあまりの整いかたに見とれてしまうことは何度もあった。


それを本人に指摘されるのはなんだかくすぐったいが…これが度を超すと、BLになるのか…?



「まぁ、お前が鈍感で良かったよ。琴音にも同じことが言えるけど」


「それって、もしかして違う未来があったかもしれないってことですか?」


「まぁな。10年も琴音のそばにいて友達だったらしいけど、なにかのきっかけで関係が大きく変わることはあるだろうからな」



そのきっかけが、俺になるところだった…と、響さんは続けた。



「確かに、そうかもしれませんね」



響さんはしれっとそう言った俺を小突いて睨んできた。


琴音を抱きしめて、キスをしたあの夜を思い出した俺の頭の中なんて、どうやら…響さんにはわかるらしい。



「別に、変な心配しなくて大丈夫ですよ。琴音が響さんのものになった以上、俺と2人きりで会うことはもうありませんから」


そう言った俺の顔を、長いこと見つめる響さん。




「…なんですか?」



男の俺でもゾクッとするカッコいい目で睨まれて、思わず笑って肩をすくめてしまう。



「…いや。別に…何でもねえよ?」



意外なほど柔らかく笑った顔は、初めて見る響さんの表情。


それは、俺の知らない何かを知っているようで、思わず何なのか聞いてみたくなってしまうが…




「お前の所属先な、経営企画室ってことで、ちょっと手を回しておいた」


「え?…ほんとですかっ?」




ニヤリと笑う響さんに、うまく話をすり替えられたかな…と思いながら。


前に話した俺の希望を覚えていてくれたことに感動する。



「そのかわり、働いてもらうぞ?

…でもまぁ、できるよな?支えになってくれる子もいそうだし?」



「…?!」






その夜は、2人で競い合うように酒を飲んだ。



「…こんなベロベロで帰ったら琴音に怒られるかもしれない…」



なんて、若干可愛い事を言う響さんの目には、もうすでに琴音が見えているようで…


俺はもう一度、心をこめて言った。





「響さん、結婚おめでとうございます…!」





END





最後までお読みいただきありがとうございました!

その後のSideストーリーは、近日別サイトで公開します!



桜立 風



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