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2022年02月27日

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「うるせーな、下僕のくせに俺に指図するんじゃねーよ」

「え?」

そう言われた私は何も言い返せなかった。

イザナがケンカが強いのは知ってた。それでも、万が一でもイザナが傷ついているところは見たくなかった。イザナと会えなくなるのはもってのほかだった。

でも、もっと強く言うべきだったんだ。だって私はイザナの彼女なんだから。


イザナの強さは昔から知っていた。だって私とイザナと鶴蝶は施設にいた時から一緒にいたから。


天竺と東卍の抗争、関東事変から1週間がたった。

私は今、鶴蝶の病室にいる。毎日来ているが、私たちは何も話さない。だって一人欠けているのだから。私たちが大好きだった人はもうここにはいない。

そろそろ時間が遅い。面会時間が終わる。私は立ち上がり、病室から出ようとした。

そんな時、私のスマホがなった。メッセージか届いたのだ。でも、この着信音はもう2度と鳴ることのないものだった。

私はびっくりした。鶴蝶も驚いている。

私は覚悟を決めて画面を見た。そこにはイザナからメッセージが届いていた。

「なんで…」

スマホに私の涙が落ちた。

「そう言えば、イザナが珍しく抗争前にスマホ触ってた。その時に何かしたのか。」

鶴蝶の言葉もあり、私はメッセージを開いた。


ごめん。この前は言い過ぎた。


それだけだった。

時間指定で、メッセージを送るようにしていたようだ。素直じゃないイザナらしかった。抗争が終わったら言うつもりだったんだろうけど、言えなかった時のために保険をかけていたのだろう。だからと言って一週間後は遅いだろう。

「ばか」

私の口から出るのはそれだけだった。


その後もう一度メッセージが届いた。次はなんだと思って見たら、



メッセージ届いたか?

このメッセージが届いたってことは俺はお前のそばにはいないんだろう。

いつも心配してくれているのに、無視してごめんな。

お前のこと幸せにしてやれなくてごめん、それでも俺はお前のこと一生愛してる。

もし、鶴蝶が一人だったらそばで支えてやって欲しい。


ワガママで、ごめん

愛してる。


私は大声で泣き出してしまった。

急に泣き出した物だから鶴蝶が慌てている。私は画面を鶴蝶にみせた。

「イザナ…」

私たちは二人で泣いた。



愛する人よ

どこにいますか

聞こえますか

会えない人よ

記憶の笑顔に触れたい

愛する人よ

僕にも大事な人ができたよ

聞こえてる

不器用だけど優しい人です


愛する人よ

見ててください。


病院からの帰り道、夜の空に向かって、思いが届くように歌った。


「イザナ、これから鶴蝶と頑張るからね。」

「愛してる」

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