「晴さんへ」
すこし照れた顔で差し出された手紙を見て、思わずそれを見つめたまま固まった。
美穂(みほ)は俺に手紙が移った後も、はにかんだ表情で封筒を見ている。
(手紙……書いてきてくれたんだ)
受け取った封筒を見つめながら、胸の奥から熱いものがせり上がってくる。
「ありがとう」
頭で考えるより先に言葉が滑り出て、そうしようとするより先に、笑顔がこぼれ出ていた。
「大事に読ませてもらうね」
伝えると、美穂は笑みを深くして、小さく頷く。
レストランを出た後、お手洗いへ向かった美穂をエレベーターホールの端で待ちながら、今日のことを思い返した。
(バタバタしたけど、なんとか仕事を終えられて……会えてよかったな)
退社時間ギリギリで広告の主演が決まり、俺は半ば飛び出すようにオフィスを出た。
なんとか間に合った安堵に続いて、美穂が楽しみにしてくれていたことも、今日とい***********
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