テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
fwak
あの日から、俺は脱け殻みたいになにもなかった
《…大丈夫か?隈が酷いよ?》
「へーき、ちょっと寝不足かも…」
《ちゃんと休めよーあきなに怒られるぞー!》
あきな…急に現れて急にいなくなってしまった、俺の大切な人
「…そうだね、ごめん、今日はもう上がるわ 」
《おう、気をつけろよ》
なるべく振り返らないように、外にでる
そこからも下だけ向いて
幸せにいきろって言われたのに、こんなんじゃだめなのに…
「…ッ!」
俺は、顔も見てないのに、すれ違った人に目を奪われた
一緒…だったんだ、雰囲気が
気づくと俺はその人手をつかんでいた
〔…えっと、君は?〕
男の人は困ったように俺を見つめている
「あ…ごめ、なさい…急に」
自分のしてしまったことに気づいて、急いで手を離す
そしてまた歩き始めようとしたときだった
〔まって〕
今度はその人が俺の手を掴んだ
〔…今暇?〕
「…え?」
俺はとある居酒屋の一室にきていた
貸しきりだから俺ら以外の人はいない
〔へぇー…湊くんって言うんだね~いい名前ー〕
そして目の前にいる人、確か、叶とか言ってた
「あ、ありがとうございます…」
「というかいいんですか?おごって貰っちゃって…」
〔全然いいよー!僕の方が年上そうだし、ちゃんと社会人って感じするし〕
「…そーですか」
〔でも驚いたなー、突然つかまれたかと思ったら死んだような顔してるんだもん、心配になっちゃうし〕
「あれは…ごめんなさい」
〔いーよ、で、僕のことを掴んだのはさ、もしかしてだけど、天使の事がしりたいのかな?〕
天使、その言葉に俺は息をのんだ
「え…なんで、それを…」
〔あれ?違った?てっきり僕は気づかれちゃったのかと思ったんだけど…〕
「じゃあ、もしかしてあなたも…」
彼は目を細めていった
〔そうだよ?僕は天使だ、君の事もよく知っている、何あれ後輩の対象だったんだから〕
「後輩って、あきなのこと?」
〔なーんだ、やっぱ知ってるじゃん〕
この人はあきなのことを知ってる
だとしたら、俺の知らない天使のことをたくさん教えてもらえる…
「教えてくれませんか?天使について」
〔…やだっていったら?〕
「力ずくで 」
〔ずいぶん物騒なこと言うね……まぁ教えてあげるんだけど、どこから知りたい?〕
「…天使の事全部」
〔なるほどねぇ…じゃあ一から説明しようか、じゃ質問、君にとって天使と聞くときの第一印象は?〕
「…口が悪い」
〔それはあきなにあった上ででしょ…その前の時ね?〕
「…最低なやつ」
〔本当に?〕
「うん」
天使の事を信用してなかった俺にしたらこんなもんなんだ
〔へぇー…面白いね…そんな君にはサービスしてあげよう!まず天使っていうのはほんとは前世人間ね?そこからいい行いをした人が~とか聞いたことない?〕
「まぁ、空想かと思ってたけど」
〔だよね、俺も最初そう思ってた
でもまぁその解釈であってるんだけど、じゃあ次、天使の使命について〕
「あきなのやつですか?」
〔そ、あれはもう聞いてると思うんだけど、まさにその通り、でもその代わり人との別れは多いし、親しければ親しいほどきついもの、だから天使になった人たちはだいたい一回でやめちゃうんだよねー〕
「なにそのバイト式みたいなの」
〔人間界でいえばそんな感じ、あきなは君で2人目だったんだよ〕
「じゃあその前に一人いるんすね」
〔うん、そうなるね、そして次は、天使になる条件、いい行いをしたっていうのはもちろんだけど…その天使は別に使命とか与えられない、僕らみたいなのは前世、死ぬほどつらい思いをした人〕
「…え?」
〔それを今生きてる人たちに味わってほしくないからこんなことしてるんだよ〕
どうしても、信じられなかった、今こうして目の前にいる叶さんが、あんな太陽みたいな笑顔を見せてたあきなが…
〔ねぇ、君はさ、ずっとあきなの事引っ張ってるよね?そこでひとつ提案があるんだけどさ〕
「なんですか?」
〔僕は別に消えることないんだよ、別れもない、だからさ、僕にしてみない?きっとあきなのことを忘れるぐらい、幸せにしてあげられるよ?〕
そんなことを提案してきた叶さんが、少しだけ、怖いと思った、なにか裏があるような気がした