「ミスターバナナ!少しいいか?」「?どうしたんだミスターマネー」「一緒に食堂にでも行かないか?」「別にいいが、今日はやけに静かだな」「いいや……少々聞きたい事があってだな!」「お前が僕に聞きたい事?なんだ?」「食事を待っている間に話そうではないか!」「まぁそうだな……何を頼む?僕はバナナケーキ一択だが」「俺は………卵サンドにしよう」「分かった」「来るまで待っていよう」「なぁ……聞きたい事なんだが」「ああそうだな。なんだ?」「貴様にとって俺は仲間か?それとも利用する為の道具か?どっちだ?」「仲間に決まっているだろう。」「そ、そうか……俺に失望したとしても捨てたりしないか?」「する筈がない。僕が仲間を裏切る程心の弱いやつだとでも?」「っ!?いいやそういうわけではなく!」「………」「あ、み、ミスターバナナ……」バナナはなんだかんだで仲間を大切にしてくれる優しい男だ。皆も仲間を裏切る様な奴らではない。知っている………それなのに俺は何を警戒しているのだろう。側に置いてくれる友人さえ信じる事が出来ないなんて…………俺は最低だ。皆の事もミスターバナナの事も俺は信じる事が出来なかった。俺は弱い。俺のせいだ、全て俺のせいだ……。「しっかりしろ!決して自分を責めるな。僕も確かに裏切られた事があって誰も信じられなかった時があったんだ。お互い様だろう??お前はいつも仲間を大切してくれるから気にするな。大切なものを奪われて何かを疑ってしまうのは当然の事だ、ミスターマネー」「そうだが……貴様らはいつも俺といてくれるのにそんな貴様らを疑うだなんて……」「お前は悪くない…。失ったものがあるから人は強くなる……だが同時に人を疑う様になってしまう。しかしそれは悪い事ではない……。疑うようになるという事は騙され難くなるという事だ。」「っ!う…うぅ(泣)」「泣けばいい……ここにお前を傷つける奴は誰もいない。僕しか、いないのだから」
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