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〈broooock side〉
kr 「死期が近いから、だとしたら辻褄が合うんだよ。」
br 「辻褄が合うって、、、嘘でしょ」
kr 「前にスマイルが混じりモノっていう話をしたと思うけど、それと似てるんだよ」
kr 「彼岸と現世の壁に近いモノ。それは肉体と魂が分離しているものだけじゃない。むしろこの事例の方が珍しい」
kr 「挙げられるとしたら所謂霊感があると言われるモノ。これも限られた人しかいないし、何よりも護衛の力をもってる。」
kr 「次が、死との距離が近いモノ。」
nk 「それが、シャークんときんとき、、?」
br 「え、、、それってもう助からないの?」
kr 「混じりモノは今彼岸と現世を彷徨ってる。どっちに残るかはほぼ確率だよ」
kr 「スマイルを戻そうとしたみたいに怪異を犠牲にして扉を開けば確実だけど、今は現世に怪異がいない。」
kr 「ほんとにごめん、謝っても謝りきれないのはわかってる。俺がもっと早く気が付いてれば、、、」
、、、、、ほんと??
僕ら何もできずに、何も言えずに、
お別れになっちゃったの?
そんなの、はいそうですか。って受け入れられるわけなくない、、?
本当にこれで終わっちゃったの?
もう二度とみんなと集まれないの
もう二度とその姿は見れない
もう二度とその髪に触れられない
もう二度と長いまつ毛を眺められないのかな
もう一度ふれて、
もう一度同じ景色を見て、
もう一度つまらない日々を過ごして、、、
、、、、あぁでも
もう二度と、、、、
僕の名前を呼んでくれないの?
ーーーぶるーくっ!!!
…………………………………………………*
〈smile side〉
狐 「それは、あんたは現世に戻る気がないってことかい?」
sm 「いえ。おれには他の脱出方法がある。ただ2人を先に現世へ戻したいだけです」
kn 「、、、、 スマイル」
お願いだ。騙されてくれ。
これ以上は時間がない。本当に彼らを助けることができなくなってしまう。
2人が彼岸に来たとき、すぐに理解ができた。
以前に長から混じりモノの定義を聞いたことがあったから。
長が俺を特別扱いしているのは知っていた。俺には他の怪異と何か違う価値があるのだと。
もしきんときやシャークんにもそのようなものがあったのなら、間違いなく彼岸へと誘っただろう。彼の口から、その手を差し出して。
しかしそんなこともなくポツリと現れた2人を見て、これは長から誘われたものではないと理解してしまった。
あぁ、彼らは死が近いのだ。と
、、、、なら俺が彼らを助けなければ。
鳩 「まぁ、元々それを現世で行う予定だったわけじゃ。童を信じよう。」
狐 「っでも、!」
鳩 「彼らには待っている人が現世にいるんだ。儂らとは違う。」
狐 「、、、、、わかったわよ」
狐 「その代わり、ちゃんとお気に入り君も坊やに会いに行くのよ!!」
sm 「約束しよう」
〈shake side〉
ふっと息を漏らすような、花が開花するときのように笑う彼の瞳には確実にきりやんが映し出されていた。
憧れと尊敬と、愛しさが溢れていて、それでいて自分を持ってる。
あぁ。俺にはこんな顔できるだろうか。
俺の好きは押し付けてしまっていなかっただろうか。俺が強引であるが故に苦しめてしまっていたことが多かった。
俺のこと好きと言って後悔していないだろうか
いいや、もうそんな心配はもういらないか。
kn 「シャークん」
この空間に飛び込んだら、本当に現世に戻れるのか?そんな当たり前であって当たり前でない不安が邪魔をする
一緒に帰ろう、と固くきつく握りしめた俺らの手は目の前の恐怖に勝つため。そしてその後に待っている希望のためにあったと思う。
sm 「それじゃあ、無事に戻れよ」
sh 「お前こそな」
kn 「、、、スマイル帰ってくるよね?」
そこに返事はいらない。というように笑みを浮かべては優しく俺たちの胸を押した。
現世へと繋がるその不思議な空間は、身体と魂が分離するような恐怖に襲われる。
繋いだ手はその恐怖をほんの少しだけ拭っていた。
ただふわふわとゆらゆらと、今まで大切にしまっていた記憶がこぼれ落ちないように、大切に抱きしめながら、目を閉じる。
〈smile side〉
狐も鳩も、どこか満足げに瞳を閉じ深い眠りについた。
怪異は嫌いじゃない。特に七不思議はもともとわけがあってここに存在し、思い出の場所を護ろうとしていた。
噂さえなければこのようなことは起きていなかっただろう。
おれは二人が成仏するようにと蛍のように舞う光とともに消える姿に手を合わせて見送った。
ーーーついに逝ってしまったんだね。
sm 「ちょうどいいところに来てくれた」
sm 「お前を待っていたよ
七不思議の怪異さん。」