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愛に生かされる

3 - 2話「ジョウロウホトトギス」

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2022年05月28日

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注意

・誤字脱字

・語彙力は遥か彼方へ飛んでいきました。

・ご都合設定、捏造

・キャラ崩壊

・季節、時間軸は改変しました。

・原作ガン無視

それでも良い方はゆっくりしていってね


ー武臣ー2005年10月27日 

 いつものようにシンこと真一郎がやっているバイク屋S・SMOTERSにワカ(若狭)とベンケイ(慶三)と一緒に、用事があったため来ていた(用事なんてない、ただ雑談してるだけ)。足音が聞こえたと思ったら

「こんにちは」

と男にしちゃ少し高めのテノールの声。その声の主に気づき俺は吸っていた煙草の火を消した。

「キョウ!」

 鳴宮桔梗。俺らはキョウと呼んでいる。キョウは煙草の煙をあまり好まない。吸っていても何も言わないが、顔が少し曇るように見える為キョウの前では控えるようにしている。キョウとはあまり会わない。それはこの場に居る全員が、幼馴染である俺とシンもそうだ。理由は単純にキョウの仕事が関係していた。…まあ、それ以外もあるかもしれないが。

 キョウが来たことで自然と近況報告、まあ、身内談により花が咲く。マイキーやイザナ、エマが冷たいだとか、春千夜は最近マシになってきた。千壽は相変わらず拳を磨いている。東卍は、圭介は、…逸圭は。

 …その名前が出た瞬間場が沈黙に包まれた。名前を出した本人はやっべって顔をしてる。いやホントそうゆうとこだからな?だからフラレ続けてんだよ。俺は恐る恐るキョウを目だけで見た。軽く耳のピアスを触れ、目を細めて口角を緩りと上げる。キョウは、笑っていた。キョウは、俺らが逸圭、イチの話を避けていることは気づいていたらしい。そこに驚きはない。キョウは頭が切れる奴だ、俺らもその頭に助けて貰っている。キョウは、イチの事は、過去に、思い出にできたと言っている。シンの奴なんかはその言葉にわかりやすく安堵し、また話始めた。

 場の雰囲気は、確かに、和やかと言えるだろう。だけどな、空気は、なんとなく呼吸がしづらかった。その事に気づかれないよう俺は、キョウの苦手な煙草を取り出し火をつける。少しでも、呼吸がしづらい肺を無理矢理動かす為。少しでも、あいつが俺達の目の前に居る事を認識する為。少しでも、あいつの瞳を、煙で隠す為。…なあ、シン、ワカ、ベンケイ、気づいてるか?思い出にできたと、笑う人間の瞳は、笑っていなかった。笑っているように見せる煙越しと思えない程はっきり見えるあいつの紅の瞳には⸺   

     何も映っていないことを。


2000年11月2日木曜日

 今日は、1人で過ごした。今日は、今日だけは、あいつ以外と会いたいと思わなかった。でも、わかってる。あいつはどれだけ待っても、もう、会えない。よく笑うあいつが好きだ。あの声で名前を呼んで、男らしいごつごつした大きな手で愛おしく僕を撫でる手が好きだ。

ねぇ、名前、呼んで。

もう、忘れないようにするから。

逸圭の声を聞かせて。


ジョウロウホトトギス…あなたの声が聞きたくて

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