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家にいても母には酷いことをされるから心が苦しい、
息抜きがてら外へ出る。
「ステラ?」
…ビクッ 振り向かなくても分かる。この声は
「 カウル?」
私を見放し捨てたはずのカウルがそこに居た。
「なん、ですか?」
「 昨日はごめんね。ああ言う事しか出来なかった。
後悔している。戻ってきてくれないか。君の居場所はここにある」
私の居場所…私が求めていた私だけの居場所…
カウルはいつだって優しくて私の居場所を創ってくれる。だから_
「 カウルさん…ありがとう。分かった、今日の夜戻るね。」
私がそう言うとカウルはまた不気味そうに笑みを浮かべた。
私は知らなかった。あんなに優しくて私の居場所を創ってくれる
カウルにあんな事をされるなんて…
第2章ー遠い地獄
夜になり私はそっと家を抜け出し待ち合わせ場所へ向かう。
薄暗い街灯の下_カウルは居た。
「待たせてすみません…」
「 全然大丈夫だよ。僕も今来たとこだから。」
「行こうか」
カウルは手を差し伸べ私はソレに応えた。
少し冷たかったカウルの手_強く握られ少し痛かった。
数十分後
あれ、ここカウルの家じゃない…?
「あ、の、えっと…」
「最近引っ越したんだ」
それはすぐ嘘だと解った。引っ越すにしてもあまりにも早すぎる。
昨日カウルの家から追い出されたばっかりなのに…。
_ガチャ
外から玄関へ…玄関に入っただけなのにひんやりと寒かった。
奥にベッドらしき物が見え案内される。
_ドンッ
私は押し倒され紐で手首を縛られる。次の瞬間視界が真っ暗になり
色々音が聞こえる。なにかにライターの火をつける音、料理をする音、外から出ていく音、何かを開ける音…
それからどれくらい時間が経ったのだろう。目を開けているはずなのに視界は暗い。
目にあるモノを取ろうとするにも…
_ジャラ
手錠がついており動けない。足音がする、カウルかな?
「とても似合っているよ。ステラ、」
カウルは慣れたような手つきで私の顔を触りゆっくりと、目隠しを外す。 不気味な笑顔で私を真っ直ぐ見つめ可愛いねと声を漏らした。
「…っんなの、カウルじゃな、い」
「僕は僕だよ。」
ツー…っと優しく私の輪郭をなぞる
「…っう」
「ステラ、そんな声も出せるんだね、とても愛おしくて可愛いよ」
慣れない感覚のせいで勝手に声が出る…怖い、不安、嫌だ…
怖いって思っててもカウルは勝手に私の身体をあちこち触る
逃げ出したくても手にも足にも監禁用具がついており逃げ出せなかった。
最近引っ越したという家には飲みかけのビール瓶、吸い殻、
カーテンは閉め、まるで私を見られたくないかのように_
ひんやりとさっきより寒い気がした。