僕はひとりぼっちだった。
こ「……、」
でも別に、なにも困らないし。
友達なんて僕にはいらない。
そう思ってたのに。
る「ころんくんっていうんですね!」
僕の人生を変えたのは、
る「僕はるぅとって言います!」
孤独な君だった。
放課後、いつも屋上に行くのが僕のルーティーンだった。
誰もいないし、誰も来ようなんて思わない。
僕には友達なんていらないし、1人で生きていける。
それに、僕と絡んだっていいことなんて一つもない。
こ「あーぁ。」
こ「僕には友達なんて作る資格ないから。」
そう。僕には友達を作る資格なんてない。
だって彼は……僕のせいで……
こ「…もうあんな思いしたくない。」
この日は、暗い気分で家に帰ることになった。
次の日。また同じ時間に屋上来た。
だが、今日は先着がいたみたいだ。
る「あら、こんにちは。」
僕の方を見て優しく微笑む。
…もうここには来れなそうだ。
こ「どうも。」
る「名前はなんで言うんですか?」
こ「……なんで教えなきゃいけないの。」
仲良くなんてなりたくないから。
る「知りたいからです。」
こ「…、、、」
教える気はない。
少しでも距離を近づけたくない。
る「……へーぇ、ころんくんっていうんですね!」
こ「は、?」
気づくと、僕の鞄のネームプレートを見ていた。
あぁ、しまった……
る「ふふ、僕はるぅとっていいます!」
こ「聞いてねぇよ。」
る「いいでしょ。仲良くなりましょ?」
こ「…やだ。」
嫌なんだ。
仲良くなんて、なりたいわけがない。
名前も知らないまま終わりたかったのに。
あーあ。
僕と関わったって、いいことなんてあるわけないのに。
る「ころちゃん!」
こ「なに、?」
気づけばもう親しくなってしまっていて。
毎日放課後屋上で会う中だった。
る「今日ね、体育あったんだ。」
る「サッカーで、シュートしたんだよぉ!」
こ「へー…すごいじゃん。」
る「なッ、興味ないな…」
こ「………」
毎日会うたびにボロボロになっていく彼。
もちろんここにくるなんて何かあるに違いないとは思っていた。
なにがあるのか分からないし、いつも明るい彼に聞くなんて無理だ。
でも今は、知らないままでいい。
それでもいい。それでもいいから。
このままの関係でいさせてほしい。
こ「るぅとくんッッ、」
こ「るぅとくんっっっ」
こ「るぅとくんってばッ、、!」
あぁ、
こうなるから嫌だったんだ。
ある日の放課後だった。
る「もぅ…ダメです…」
こ「…ぇ、?」
る「僕もうダメみたい。」
こ「るぅ、とくん…?」
る「ごめんね、……」
こ「るぅとくんッッッ!!」
目の前から一瞬で消える彼。
さっきまで目の前にいたのに。
最後に見たのは、風に靡いたた彼の髪だった。
過去にも、同じようなことがあった。
仲良くなった大切な友達は、いじめられていた。
僕にはどうする事もできなくて、それでもいいと、友達は言ってくれた。
でもそれは嫌だった。
だから、放課後屋上にいじめている奴らを呼んだ
いじめるな、なんて言って注意したけれど、聞いてくれるわけがない。
あっという間に屋上の端に追いやられていた。
どうしよう、怖い、落とされる。
そう思った時、突然友達が屋上に来た。
僕を見た友達は、いじめっ子を押して僕の腕を引いた。
助けてもらった…。
お礼の言葉を言おうと口を開いたが、
もう僕の前には友達はいなく、いじめっ子が彼を屋上から突き落としたことがわかった。
絶望だった。
僕が良かれと思ってやったことが、こんな結末になってしまった。
危なく一命は取り留めたがその日からそのこといるのが怖くなった。
僕のせいでまた傷つけてしまいかもしれない。
それから、僕は1人で生きていくことにした。
こ「るぅとくんッッ、、っ」
なのに、
また同じことをしてしまった。
仲良くならなきゃよかった。
なんで…
わかってた。
分かってたのに。
る「ころ…ちゃん、?」
こ「…るぅとくんッッ⁉︎」
生きてる…よかった。
でも、
でも…僕はもう、るぅとくんとは…
る「ごめんなさい、」
こ「…え、?」
る「もう辛くて、逃げ出したくて、」
る「でも、飛び降りた瞬間に…」
る「まだ、ころちゃんといたい、って…思っちゃって、、ッ」
彼の瞳からは、大粒の涙が溢れていた。
こ「ぇ、?」
る「死のうとしておいてごめんなさいッッ、」
る「お願い…ずっと仲良しでいて…、っ」
こ「…っ」
僕が助けられていたら、こんなことにはなってなかったかもしれないというのに。
彼は僕を責めないで、突然謝ってきた。
こんな僕でも、そばにいていいの?
僕は誰も救えないし、なんの力にもなれない。
それでも…
こ「…いいの?」
る「もちろんッ、ずっと一緒にいてくださいっっ」
こ「…ありがとう、」
今まで仲良くなるのは怖かった。
僕のせいで誰かを死なせたくなかった。
でも、今は、
君がこの世からいなくなったら、
僕もついていける自信があるから。
ずっと一緒にいられるんだ。
コメント
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お久しぶりでこんな投稿すみません。 ずっと。もきっと完結させるので少し先の未来をお楽しみに。